人を愛しみながら生きるということ〜ミッドナイトスワンを見て
映画ミッドナイトスワンを見てきた。
今このサムネイルを見ても、草彅くんが凪沙(役名)にしか見えない。うっかり予告編を見るだけで涙が・・・。
*以下、ネタバレ含みますのでまだご覧になっていない方はぜひ劇場で見て欲しいなとおもいます。それと映画の解釈はあくまで自分のものです。
どこから話そうか・・・
まず、何箇所か正視出来ないシーンがあった。見終わった感想としては
「キツイ」
見終わった後数日経っても、辛かったシーンを思い出して気持ちが苦しくなる。それくらい強烈に引きずる映画。でも本当に、見てよかった。
少し時間が経ってみて自分の中でこの映画を通して浮き上がってきたのは「誰かを愛するということはその人を支える」という一点だなと。
凪沙は一果の母親になりたいと強く思ったがゆえに手術を受けにタイへ行く。きっとそれまでも何度も逡巡したんだろうけれど(女性ホルモン注射を受けるお医者さんにもおそらくそういうことを言われていたシーンがあった)、その大きな決断をさせたのは一果を愛しむ心、母親でいたいという一心だったんだと思う。命に関わることになっても、最後まで誰かのために生きたいと思うその力。
一果が中学を卒業して凪沙の家に立ち寄るシーンはあまりにも衝撃的で、正視できなかった。でも、その時の凪沙の一果との会話でわかった。海でのシーンも、本当に苦しそうだしおそらくあそこで凪沙は息絶えているんだけれど、自分のことではなく一果の成功を母親として喜んでいた。側から見れば、かわいそうに、ということなのかもしれないけれど、凪沙はきっと母親としての喜びも味わったんだろうし、幸せな気持ちだったんだろうって思う。というかそう信じたい。そうしなきゃ救われない。
人の幸せは他人がとやかくいうことじゃないし、他人からはわからないんだろうと思う。でも、同時に、人を愛することでどんなに辛くてもそれが生きる力になるんだなという希望も、この映画には確かにあった。
草彅くん、そして服部樹咲ちゃんが出る作品は、今後見ていきたいと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?