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北斎漫画舞踏ワークショップ最終回。習ったことは全て忘れても体が覚えていたら確かな手応え #北斎漫画舞踏 創作過程 16

北斎漫画舞踏ワークショップ を2023年9月6日(水)、13日(水)、20日(水)、27日(水) 各回 18:30~20:30、墨田区曳舟のすみだ生涯学習センターで開催しました。

HOKUSAI MANGA BUTOH Workshop was held every Wednesday in September.

北斎漫画舞踏ワークショップ DAY 4

『北斎漫画』の世界で踊りを楽しもう!9月6日から始めてきたワークショップも、いよいよ最終回となりました。今回は総仕上げ!振付を通してワークショップで経験したことがどのように作品になるか体験しました。

Let's enjoy dancing in the world of "Hokusai Manga"! Today is the final round of the workshop! Through the choreography, the participants experienced how what they had experienced in the workshop would become a choreography.

まずは体を空っぽの袋とイメージして動かされる感覚を養っていきます。自分の体だけでなく、空間にも袋の感覚を拡張する。

The first step is to develop a sense of being moved by imagining the body as an empty bag. Extend the sense of the bag not only to your body, but also to the space.

いよいよ振付紹介。水を使って稽古してきたところから、具体的なイメージ、条件を加えていきます。

After warming up our bodies by using the image of water bag, we put specific images and situations.

体が和紙になりじわりじわりと墨が染み込んでいったり、今度は北斎が入ってきて集中して絵を描いていたり、と思ったら急に癇癪を起こしたり。

Our body becomes Japanese paper and the ink slowly soaks into it, and now Hokusai comes into our body and concentrates on his painting, but then he suddenly loses temper.

ときには北斎に捨てられた絵のキャラクターが恨みを募らせ、その情念が実体化していきます。

At times, the characters in the paintings, abandoned by Hokusai, grow saddnes or anger. Finally these emotion get body and represent.

今回は2つのチームに分かれて振付を見せ合いました。人前で行うというプレッシャー、次はどんな動きだったか?と思い出しつつ、いつも新鮮に初めてそのイメージに出会うような袋としての体になりきる。さて、どうやって?

This time we were divided into two groups and showed each other this choreography. The pressure of performing in front of others, what was the next movement? and remembering, always we shold be the empty body as if encountering that image for the first time. How can we do this?

初めて振付を覚えるときは記憶しようとかなり意識を使うので「空っぽ」となるのは不可能に近いです。「空っぽ」の体の感覚、動かされてしまう感覚になるために、本番の公演前にはたくさんの稽古をします。頭を使わず、忘れていても体が覚えている、という状態にする。

It is nearly impossible to become "empty body" because we use a lot of consciousness to try to memorize the new choreography. In order to get the feeling of an "empty body", the feeling of being moved, we need a lot of practice before the performance. We do not use our brains, and even if we forget, our bodies remember.

10月からはワークショップの有志の皆さんと新作「おどる湯」の振付創作に取り組みます。人がいて出会いがあって初めて生まれてくる世界。今年はどんな作品になるのか私自身もとても楽しみです。どうぞご期待ください!
チケット発売開始しました!

From October, I will start creating choreography for a new piece "Dancing SENTO" with volunteers from the workshop. This is a world that is born only when people encounter and affect each other. I am also very much excited to see what the performance will be this year.
Please look forward to it! Tickets are now on sale!

舞踏公演「おどる湯」(11/10~12)チケットご予約
Ticket booking for Butoh Performance "Dancing SENTO" 

参加者のご感想

It’s the perfect introduction for me. I like that the course is long enough to allow for explanations, examples, and practice. I find it great to be able to participate in the performance because it gives a goal to achieve and I find it very motivating. The space of freedom and non-judgment brings a lot of well-being during the sessions, the atmosphere in the class is very pleasant.

なかなか出来ない体験でとても興味深くたくさんの学びがありました。まさかの振り付けクラスも体験出来て!舞踏公演は何度か観たことありましたが、何だかわからないけれど興味深くつい観に行きたくなる、という感じでしたが、今後観る時にこれまでと違う視点で観ることになるかもしれないと思うとまた楽しみです。筆や墨や笠の感覚は日本人だからわかりますが、海外の方はどんな感覚だったのか、お聞きしてみたかったです。もっと時間あるとよいですが、平日18時30分〜でもなかなか大変なので土日に長時間も良いなと思います。また日が合えば参加させてください。

日常では喜怒哀楽は自然な事なのに振り付けとなると中途半端な表情しかできない
長年の付き合いをしてきた自分の身体がコントロール出来ない現実に溜息でした。

振り付けは身体に馴染むまで、なかなか難しいですが、去年の公演で観た風景を思い出したのは楽しかったです。

ワークショップ最終日、盛りだくさんの内容に大満足。参加者の皆様と一緒に、昨年の振付を思い出しながら踊った時間はたいへんに楽しかったです。舞踏はやっぱり自分が踊るのも観るのもどちらも面白いと実感しました。貴重な時間。誠に有難うございました。

最終日は振付をしましたが、振りを覚えなきゃいけないのと型を入れていくことの二つを考えながら平等にやっていくのが難しかったです。
振付に物語性がなくて、イメージの連なりとして構成されているのが映像作品みたいで、とても興味深かったし好きでした!
そして何より舞踏家である恵美子さんと塩谷さんの踊りをこんな近くで見れたのは本当に貴重な体験でした…!

動きにどのような意味があるのか、どのように振りが作られているのかを知ることができて、とても面白かったです。実際に踊ると想像以上に難しかったですが、より舞踏に親しむことができて楽しかったです。

メディア掲載情報

東京新聞 さま

2023年9月10日朝刊都内版(したまち版)に情報を掲載していただきました。
ありがとうございます!

すみだ経済新聞 さま

2023年9月4日に情報を掲載していただきました。
ありがとうございます!

スポーツ報知 コミュニティ季刊誌 さま

2023年9月1日発行号にの情報を掲載していただきました。
ありがとうございます!

東都よみうり新聞 さま

2023年9月1日発行号にの情報を掲載していただきました。
ありがとうございます!

すみだノート さま

掲載ありがとうございます!

すみどこ さま

掲載ありがとうございます!

すみだの旧工場で踊りだす『北斎漫画』!
舞踏公演「おどる湯」
11月10日(水)~12(日)

舞踏公演「おどる湯」
HOKUSAI MANGA BUTOH "Dancing SENTO”

舞踏公演「おどる湯」は『北斎漫画』とすみだの銭湯文化を舞踏で融合させた斬新なエンターテインメントです。舞踏家の我妻恵美子は葛飾北斎が森羅万象を筆で描いたように体で自然や人生の多彩な側面を表現します。

大野慎矢による「おどる湯」の為の音楽生演奏や、宇宙軒明星とプリンス王子による作中オリジナル江州音頭「隅田川」、作品を彩る大漁舟隆之の美術にもご期待ください。この特別な体験、旧工場で踊りだす『北斎漫画』をお見逃しなく!

開催概要

イベント名称 : 舞踏公演「おどる湯」
日程 : 2023年11月10日(水)~12(日)
11/10(金)19:00
11/11(土)15:00 / 19:00
11/12(日)15:00 / 19:00
公演時間 : 約40分
会場 : 北條工務店となり(東京都墨田区東向島3-22-10)
演出・出演 :我妻恵美子
音楽・演奏 :大野慎矢(KiMiMi)
作中オリジナル江州音頭「隅田川」:唄:宇宙軒明星、演奏:プリンス王子(ミックスナッツハウス)
舞台美術 :大漁舟隆之

料金 (税込) :

  • 一般チケット:2,500円

  • 墨田区民割引:2,000円

  • 学生割引:1,500円

  • 高校生以下:無料

予約フォーム :

WEBサイト  :

舞踏とは?

1960年に日本で生まれたコンテンポラリーダンスで、土方巽と大野一雄が有名な創設者です。舞踏では既成の価値観を疑い、自身の体や内面、日本の風土、そしてダンスを問い直し、独自の視点で再構築します。この独特な身体表現は西洋のダンスとは異なる考え方を持っており、世界から関心を集めています。

『北斎漫画』とは?

『北斎漫画』は浮世絵画家葛飾北斎による絵手本。葛飾北斎は代表作として『富嶽三十六景』があり、その名は世界に広く知られている。この『北斎漫画』は彼自身「事物をとりとめもなく気の向くまま漫ろに描いた画」と表現している。一般的な漫画とは異なり作品は連続性を持たず、無秩序なままに描かれた。この作品は1812年、葛飾北斎が52歳の時に描き始められ、初版は名古屋の永楽屋東四郎から出版された。その後も1878年まで出版が続いた。

実施体制

主催 :AGAXART、「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会
共催 :墨田区
協賛 : 株式会社東京鋲兼、東武鉄道株式会社
※「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会 事務局は(公財)墨田区文化振興財団が担っています。

AGAXART(アガックスアート)とは

AGAXARTは、身体、精神、魂の探求を通じて人々の創造性を高めることを目的としたアート集団です。ワークショップ、公演、イベントを企画運営しています。舞踏の身体操法を主軸にして言語では表現しづらい内面と向き合い、多様な表現を発掘する場を提供しています。異なる文化との交流を積極的に行い、地域資源の関心を高める取り組みを行っています。
【WEBサイト】

我妻恵美子 AGAXART代表

舞踏・振付・演出
宮城県出身。1999年早稲田大学文学部を卒業と同時に舞踏集団・大駱駝艦に所属。2020年に独立し舞踏を中心とした舞台・イベントの企画制作を手掛けるAGAXARTを設立。
2015年に自らの震災経験を元に振付・演出した作品「肉のうた」を発表。パリ日本文化会館(フランス)より招聘され、同年第46回舞踊批評家協会新人賞を受賞。2020年台北国際芸術村の滞在芸術家として選出、舞踏ソロ作品「Future Temple」を発表し第39回 Battery Dance Festival(ニューヨーク)よりアジア代表として招聘される。2022年すみだの町工場と職人さんをテーマとした舞踏作品「北斎漫画の墨の囁き、街の響き」演出。

北斎漫画舞踏「おどる湯」関連企画

第二弾:「おどる湯」創作過程一般公開

「おどる湯」舞台裏を見学できます。美術制作や振付稽古など、すみだの銭湯と北斎漫画をモチーフにした舞踏作品が出来るまでを無料で公開します。

期間 :2023年11月1日(水)~7日(火)の13:00~18:00
会場 :北條工務店となり 東京都墨田区東向島3-22-10

第三弾+:映像配信舞踏公演「おどる湯」
ONLINE Streaimng HOKUSAI MANGA BUTOH "Dancing SENTO”

舞踏公演「おどる湯」を映像で配信します。どこでもいつでもご視聴いただけます。
Butoh performance "Dancing SENTO" will be destributed. You can watch it anywhere and anytime.

演出・舞踏 :我妻恵美子
音楽・演奏 :大野慎矢(KiMiMi)
作中オリジナル江州音頭「隅田川」 唄:宇宙軒明星、演奏:プリンス王子(ミックスナッツハウス)
舞台美術 :大漁舟隆之 
映像演出:高橋のぶ

日時 :2023年11月24日(金)~12月24日(日)
料金 :550円(税込)

予約フォーム :

「隅田川 森羅万象 墨に夢」(通称:すみゆめ)とは

すみゆめ2023プロジェクト
葛飾北斎が 90 年の生涯を過ごした隅田川流域で、墨で描いた小さな夢をさまざまな人たちの手で 色付けしていくように、芸術文化に限らず、森羅万象あらゆる表現を行っている人たちがつながり ながら、この地を賑やかに彩っていくことを目指していくアートプロジェクトです。「北斎」と「隅田川」を主なテーマに、すみだの地域資源を活用する多彩な企画を約 4 カ月にわたって展開していきます。  

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一歩づつ前進後退サイドステップで進んでいく。公演活動にご支援頂ければありがたく💝とっても励みになります🕊