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電気湯さまへ夏の感覚採集。立ち昇るモワッを捕まえに #北斎漫画舞踏 創作過程 4

暑い日が続き広いお風呂でさっぱりと汗を流したい8月。

今日は11月に行う舞踏公演「おどる湯」で音楽を担当する大野さんと舞台美術の大漁舟さんと一緒に電気湯さまへ営業前の時間に伺いました。

電気湯は墨田区京島にある地元の方で賑わう人気の銭湯です。リサーチご協力頂きましてありがとうございます。

私が子供の頃は田舎ということもあり銭湯が近所にありませんでした。初めて行ったのは東京の大学に入ってからという、遅めの銭湯デビューです。仕組みがよくわからなくて緊張した覚えがあります。

脱衣所では籠をつかうべきかロッカーをつかうべきか。カランの新参者の位置はどこがよいのか等。なにか注意書きになくても見えないルールがある気がする。

そんなふうにその場の空気を読むのも独特な面白さがあり、あちこちの銭湯に行ってみてお湯はもちろん場の個性を楽しみました。また舞踏公演の後、白塗りして踊った後も銭湯に行きます。

本日の共同創作の第一歩めは、何気なく見過ごす日常を異星人のような視点で見直してみました。

感覚採集。立ち入るとモワッと現れる何か。ここは銭湯という確かさ。

音採集中の大野さん

近くで見て聞いて感じて何が生まれてくるか。振付の視点で言うと、今はまだ具体的な振付や形は現れず、モクモクと湯気のような気配。あまり現時点で言葉で言いきってしまわない感覚の不安定さは創作の原動力。

写真は記録の面もあるけどもう一面は自分との対話ために撮っている気がしている。なにか気になるところを撮ったんだろうという、自分の中の異星人への問いかけ。

電気湯101歳!おめでとうございます

100年後をこんなふうに想像してたかな。こうして今繋がれる喜びを胸に。

北斎漫画舞踏「おどる湯」

我妻恵美子(舞踏家・演出家)が代表を務めるAGAXARTはアートプロジェクト「隅田川 森羅万象 墨に夢」にて、北斎漫画舞踏「おどる湯」を開催します。

企画第一弾のワークショップは2023 年 9 月 6 日(水)から毎週水曜日、計4回です。自分の体を水の入った袋とイメージして動いてみる独特な舞踏の基本トレーニングを紹介し、『北斎漫画』をモチーフとした踊りへと発展させていきます。

運動不足でちょっと体を動かしたいと思っている方でも楽しめます。4回連続参加をおすすめしますが1回のみの参加も可能です。希望者は11月の舞踏公演「おどる湯」に参加可能です。

【WEBサイト】

日本を代表する芸術の融合、舞踏×北斎漫画!

舞踏とは?

1960年に日本で生まれたコンテンポラリーダンスで、土方巽と大野一雄が有名な創設者です。舞踏では既成の価値観を疑い、自身の体や内面、日本の風土、そしてダンスを問い直し、独自の視点で再構築します。この独特な身体表現は西洋のダンスとは異なる考え方を持っており、世界から関心を集めています。

『北斎漫画』とは?

『北斎漫画』は浮世絵画家葛飾北斎による絵手本。葛飾北斎は代表作として『富嶽三十六景』があり、その名は世界に広く知られている。この『北斎漫画』は彼自身「事物をとりとめもなく気の向くまま漫ろに描いた画」と表現している。一般的な漫画とは異なり作品は連続性を持たず、無秩序なままに描かれた。この作品は1812年、葛飾北斎が52歳の時に描き始められ、初版は名古屋の永楽屋東四郎から出版された。その後も1878年まで出版が続いた。

「北斎漫画舞踏ワークショップ」とは?

ちょっと体を動かしてみたいという方でも楽しめる初心者歓迎のワークショップです。簡単な舞踏の基本トレーニングを紹介し、『北斎漫画』をモチーフとした踊りへと少しずつ発展させていきます。ダンスが苦手と思っている方でも自分のペースで参加できます。

9月6日(水)から毎週水曜日、すみだ生涯学習センター(ユートリヤ)にて開催します。毎回違う内容です。4回連続の参加をおすすめしますが、1回のみでも可能です。運動不足を解消したい、舞踏を体験してみたい等、お気軽にご参加いただけます。

開催概要

イベント名称 :「北斎漫画舞踏ワークショップ」
日程 : 2023年9月6日(水)、13日(水)、20日(水)、27日(水) 各回 18:30~20:30
会場 : すみだ生涯学習センター(ユートリヤ) 東京都墨田区東向島2-38-7
料金 : 全納 11,000円(税込)/ 4回、各回 3,000円(税込)/ 1回 ※墨田区民は500円割引
講師 : 我妻恵美子、塩谷智司

申込フォーム :

実施体制

主催 :AGAXART、「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会
共催 :墨田区
協賛 : 株式会社東京鋲兼、東武鉄道株式会社
※「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会 事務局は(公財)墨田区文化振興財団が担っています。

昨年のワークショップの様子

舞踏の基本トレーニングを初心者でも楽しめるように紹介

20代から60代まで幅広い年齢層と、ダンサー、役者、アーティスト、学生、医者などバックグラウンドも異なる方にご参加頂きました。基本トレーニングから始まり、『北斎漫画』をモチーフとした踊りへ発展させていきました。のべ56名が参加し、公演には10名が参加しました。

活動詳細は下記リンクからご覧いただけます。

昨年の参加者のご感想

AGAXART(アガックスアート)とは

AGAXARTは、身体、精神、魂の探求を通じて人々の創造性を高めることを目的としたアート集団です。ワークショップ、公演、イベントを企画運営しています。舞踏の身体操法を主軸にして言語では表現しづらい内面と向き合い、多様な表現を発掘する場を提供しています。異なる文化との交流を積極的に行い、地域資源の関心を高める取り組みを行っています。
【WEBサイト】

我妻恵美子 AGAXART代表

舞踏・振付・演出
宮城県出身。1999年早稲田大学文学部を卒業と同時に舞踏集団・大駱駝艦に所属。2020年に独立し舞踏を中心とした舞台・イベントの企画制作を手掛けるAGAXARTを設立。
2015年に自らの震災経験を元に振付・演出した作品「肉のうた」を発表。パリ日本文化会館(フランス)より招聘され、同年第46回舞踊批評家協会新人賞を受賞。2020年台北国際芸術村の滞在芸術家として選出、舞踏ソロ作品「Future Temple」を発表し第39回 Battery Dance Festival(ニューヨーク)よりアジア代表として招聘される。2022年すみだの町工場と職人さんをテーマとした舞踏作品「北斎漫画の墨の囁き、街の響き」演出。

北斎漫画舞踏「おどる湯」北斎漫画舞踏ワークショップ後の企画

第二弾:「おどる湯」創作過程一般公開

「おどる湯」舞台裏を見学できます。美術制作や振付稽古など、すみだの銭湯と北斎漫画をモチーフにした舞踏作品が出来るまでを無料で公開します。

期間 :2023年11月1日(水)~7日(火)の13:00~18:00
会場 :北條工務店となり 東京都墨田区東向島3-22-10

第三弾:舞踏公演「おどる湯」 HOKUSAI MANGA BUTOH "Dancing SENTO”

『北斎漫画』をモチーフとし、すみだの銭湯をリサーチして創り上げる舞踏作品。舞踏ワークショップ生有志も参加。

演出・舞踏 :我妻恵美子
音楽・演奏 :大野慎矢(KiMiMi)
作中オリジナル江州音頭「隅田川」 唄:宇宙軒明星、演奏:プリンス王子(ミックスナッツハウス)
舞台美術 :大漁舟隆之 

日時 :2023年11月10日(金)~12日(日)
会場 :北條工務店となり 東京都墨田区東向島3-22-10
料金 :2,500円(税込)※墨田区民の方は500円割引

「隅田川 森羅万象 墨に夢」(通称:すみゆめ)とは

すみゆめ2023プロジェクト
葛飾北斎が 90 年の生涯を過ごした隅田川流域で、墨で描いた小さな夢をさまざまな人たちの手で 色付けしていくように、芸術文化に限らず、森羅万象あらゆる表現を行っている人たちがつながり ながら、この地を賑やかに彩っていくことを目指していくアートプロジェクトです。「北斎」と「隅田川」を主なテーマに、すみだの地域資源を活用する多彩な企画を約 4 カ月にわたって展開していきます。  

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