5等三麻基本戦術 ①親はあまり強くない
皆さんこんにちは。会社に持って行くポーチに、知人からもらった虹5pが入っていて、いつか誰かに見つかったらどうしようと悩んでいるEmijaです。
今回は5等三麻の基本戦術①「親は点棒三麻に比べると強くない」について解説します。
突然ですが、四人麻雀でも、天鳳や雀魂などのネット麻雀のラス回避ルールと歌舞伎町系東風戦ではセオリーが全く違いますよね。
このように、5等三麻には5等三麻独自のセオリーがあり、独自の戦術があります。通常の点棒三麻(※)とは全く別のゲームなので、本noteを通じて、それを理解していただきたいと思います。
※今後、私のnoteで出てくる「点棒三麻」とは、5p5sが全赤でツモ損なしテンパイ連チャンのルールを指します。アリアリかナシナシか、祝儀比率やウマの大小、抜きドラや白ポッチの有無などはあまり関係ないので、お好きなルールを想像してください。
「親は点棒三麻に比べると強くない」
これは、点棒三麻をある程度打っていて、5等三麻に挑戦する人が間違えてしまうことランキング、堂々の1位です。
点棒三麻は「強い親vsその親を流したい子2人」みたいな構図になりますが、5等三麻ではそうはなりません。
親はそこそこ強いですが、強すぎることはありません。
少なくとも、親だからどんな手でも全ツということにはなりません。
例えば、点棒三麻の親は、倍満ツモは12,000オール、三倍満ツモは18,000オールですが、5等三麻では四麻の点数に+1,000点ずつというルールを採用しているため、倍満ツモは9,000オール、三倍満ツモは13,000オールです。
このように、ツモった時に倍満では6,000点、三倍満では10,000点の差があることと、流局したときにノーテンでも親が流れないルールもあるため、親が点棒三麻に比べて、弱くなります。
この要素は、立直を受けた後の押し引きに関わってきます。
点棒三麻で先制立直を受けた場合、親で1シャンテンなら全ツ、2シャンテンでもかなり押し寄りになりますが、5等三麻では打点が見えなかったり、愚形が多かったりすると親の1シャンテンでもオリること・回ることを選択する機会が多くなります。特に、立直を受けた後にシャンテン数を落とす(1シャンテン→2シャンテンなど)字牌や1m9mの対子・暗刻落としは多用します。
また、親だからという理由で2シャンテン以下から、字牌や1m9m、スジになっている牌など比較的安全な牌を複数種ラフに押すのも長期的に見るとかなり損になります。1牌の放銃率は大したことなくても、複数種類になるとバカにならないくらいの放銃率になってしまいます。
点棒三麻に比べて、ベタオリや回し打ちの価値が上がっているのです。
しかし、親の打点が高いことのメリットは失われていません。
親の立直が脅威であることも変わりません。そのため、親でテンパイすれば先制でも追いかけでも、基本的には立直するべきです。特に、「夏」を抜いている時は一発や裏ドラ、今後の抜きドラ次第で「倍満は三倍満」以上の手になる可能性があるので、一刻も早く立直することを意識してください。
詳しくは次回以降のnoteで解説する予定ですが、打点が大幅に上がる見込みがある場合のみ、ダマテンやテンパイ取らずが肯定されます。「待ちが良くなる可能性が高い」という要素は立直判断にあまり影響を与えません。なぜなら、親の立直を受けた子の手を制限させるというメリットがあまりにも大きいためです。
また、立直を受けた際に自身がテンパイしている時は、よほどの牌(終盤の両無筋など)以外では、子の立直や仕掛けにはオリません。
特に、立直されている時は、出和了(出あがり)の確率が上昇し、出和了の時の点数は点棒三麻と一緒になるので、押しが優位になります。
特に、親の満貫は子の跳満と同じ打点であり、親の跳満は子の倍満より高く、親の三倍満は原点(35,000点)より高いことは強く意識しておくべきです。詳しい統計データが無いので感覚になりますが、親・子ともに立直の平均打点は跳満もないと思います。ちょうど満貫と跳満の間くらいが平均だと思うので、親の満貫テンパイは立直と同打点かちょっと高いくらいだと考えて、たくさん押してください。
※「夏」を抜かれた状態での立直の平均打点は倍満程度だと思われます
また、親で三倍満が見込めるテンパイをしていて、立直者が原点以下持ちの時(=トビ終了を狙える時)は、かなりキツい牌でも押して問題ありません。
しかしその一方で、ノーテンでも親が流れないルールがあり、テンパイ料(場に4,000点)の価値が低いことから、副露またはダマテンでのテンパイで子の立直と戦っていた際、終盤に危険牌を持ってきた場合はオリを選択することも増えます。個人的には、終盤の残り3~5巡くらいからの危険牌は押さずにオリることが多いです。
今回の内容は以上です。5等三麻の親は、そこそこ強いが強すぎることはない、ということを理解していただけたでしょうか。
次回は「基本戦術②-1 テンパイしたら基本的には立直」です。ぜひご覧ください。