成長して、得たもの、失ったもの。②導いてくれた友人
私が失恋する2ヶ月ほど前、彼氏に振られてしまった友人がいた。
私は元彼が初めての彼氏だから、彼女が悲しんでいる時、失恋の衝撃を理解してあげることはできなかった。
そんな彼女が失恋直後の私にしてくれたことが、今の私を形作っている。
まず翌日に家に来て話を聞きつつ、ただ一緒にいてくれた。
一緒に東京に出て、普段は手を出さないデパコスを買ったり、高いチーズの乗った絶品ピザを食べたりした。
程よく彼女自身の失恋経験を話しながら、連絡をすれば優しく慰めてくれた。
未練から私が元彼の悪口を言ってしまっても、呆れた表情や嫌な顔を1つもせず、そばにいてくれた。
お互い失恋の傷を負った状態だったからちょうど良かったのだと思う。
それからは2人で飲みに行く機会も増えたし、かわいい服やメイクの話題で盛り上がり、内実ともに高め合う仲になった。
失恋直後の怒涛の時期に興味やエネルギーをお洒落や美味しいものに向けてもらったおかげで、失恋してからは「突然綺麗になったね」とよく言われるようになった。
何より、本来私は可愛いものが好きだったから、こういうことをしているととても楽しいのである。
「芋っぽい女の子が好き」という元彼の呪いを解く、大きなきっかけとなった。
彼女とは今までも見かけたら会話するくらいの仲だったが、信頼のできる友だちになったと感じる。
彼氏こそ失ってしまったが、私は大切にしたい友人を得ることができたのだ。