【最終報告書】「情熱」を制作の原動力にしたら、世の中に必要とされる価値を生み出すことはできるのか?
4期研究員制度・研究報告書ーーーーーーーーーーー
ワクワクする気持ちは いつだって 心を動かす原動力
◆実験の目的と背景
ランサーズのメルマガで新しい働き方LABと出会い働き方の実験は今年で4回目。
このコミュニティのおかげで今回、沢山の研究員の方達とひとつのプロジェクトに取り組むことができました。
企画の発案者は、映像制作系フリーランスになって今年で3年目の私。
以前は服飾専門学校卒業後、アパレル商社、広告代理店、イベント会社での営業・生産管理・プロジェクトリーダーを経てバックパッカーになり、鉱物の仕入れと一点物の作品制作を手掛けていました。
今回の実験テーマ「情熱」と「原動力」の関係性は、普段私が仕事や生活の中で何かを決断しなければならない時に判断基準として重きを置いているものです。
判断基準と言っても、自分の心が動けば「いいねそれ、やろう。」と瞬発的にGOを出せるものでもあり、言い方を変えると超直感的な野生の勘みたいなものなので、機会があればその関係性を検証して裏付けをしてみたいと思っていました。
この研究は、心が動くと思わず好反応してしまう行動の仕組みを調査して
再現性のあるものにできるのかを探る実験です。
◆検証したいこと
「情熱」を制作の原動力にしたら、
世の中に必要とされる価値を生み出すことはできるのか?
心の内面から湧き上がる「好き!」とか「楽しい!」のエネルギーには、平常時よりも数倍高い爆発的なパワーが備わっていると思います。
スポーツ観戦中や好きなアーティストのライブに参加してアドレナリンがドバドバ出ている状態や、寝食を忘れるほど夢中になっていつの間にか没頭しているゾーン状態はそれに近いのかと思うのですが、そういう外的な影響を受けて一気に高まったエネルギーの場合、覚めるのも一瞬で再び呼び起こすことが困難であることが多いかと思います。
プロスポーツ選手や芸能人・アーティストなどはそうした能力を磨きあげている人たち。必要なときに最大限のパフォーマンスを発揮できるからこそ、世の中から求め続けられているのかもしれません。
そんなことをぼんやりと考えていたとき、
自分でその状態を意識的に作り出せるようになったら、潜在能力を無理なく発揮できるようになるのでは?と思い仮説を立てはじめました。
どうすれば情熱が爆発できるほどのエネルギーを作り出せるのか?
そして、それはどんな付加価値を生みだせるのか?
この検証実験を行うにあたり、自分一人だけでなく複数人と一緒に行う集団的な取り組みにすることに決めました。アクションを起こせば何らかプラスの変化が起こりそうな確信があったからです。
自分と関わる人たちそれぞれに気づきや良い変化が得られ、楽しさや感動体験が分かち合えるなら一人よりもみんなとやりたい!と思ったので、最初はその第一歩となる、「場づくり」からはじめることにしました。
◆研究活動の概要
この研究活動のゴールは、
集った方達とのイベント開催 & 開催後の変化や気づきの調査です。
最初はプロジェクト全体の流れをつくり、場所の準備&仲間集めを。
それから制作スケジュール、集客・広報活動、プレ&本イベント開催がスムースに行えるよう計画の修正と実行を繰り返し行いました。
▼以下は行ってきたことや開催結果、制作物などをまとめています
●プロジェクトの流れ
6月:4期研究員の中で研究員の部活動「魔法部」を立ち上げる
7月:活動方針をコンセプトシートにまとめて共有、集まれる機会を設ける
8月:コミュニティ内の動きと連動できるタイミングで新たな仲間募集
9月:イベント開催に向けて協力者を募る
10月:メディア媒体へのプレスリリース、メタバース体験会の開催
11月:作品配置と微調整、イベント開催
▼おおまかな流れを作った後は、集客のための告知をはじめました。
●Peatexイベントページ
●プレスリリース(掲載いただいたメディア媒体)
valuepress
メタバースナビ
ゲームメーカーズ
プレスリリースでは3つの媒体に取り上げていただきました。
媒体のカラーに合わせて文章を工夫できると良かったかもしれません。
*ここでの反省は次回イベントプレスをする際に活かしたいポイント
▼イベント開催に向けた取り組みと結果
●イベント開催
◾️プレイベントの開催
2024年10月31日(木)19:00〜20:00
『はじめての方大歓迎!clusterでメタバースワールド体験をしてみよう』
主催:魔法部(MAGIC GUILD) 部長 ふーみん&TEAM METAVERSE おおくに
TEAM METAVERSEのおおくにさんと一緒にプレイベント・メタバース体験会を開催しました。PeatexやXでの告知効果によりコミュニティメンバーと一般層それぞれ半々ずつの参加があり、イベントの周知が広まっていることが感じられて本開催の動員にも期待が持てる結果が得られました。
◾️本イベントの開催
2024年11月9日(土)・11月10日(日)19:00〜22:00
【魔法文化祭inメタバース】
~ワクワクする気持ちを原動力に「クリエイティブな魔法」を解放しよう」〜
主催:魔法部(MAGIC GUILD) &TEAM METAVERSE
2日間の開催で延べ261名の方にご来場いただきました。
Peatexからの事前申し込みは71名、告知やプラットフォームでのお知らせを見て来場された方も多く、一般参加者の割合が3倍強という結果に。
会場にはクリエイター作品の展示や、占いの館での占い体験、謎解きコンテンツがありイベント当日はリアルタイムの交流が楽しめるほか、イベント終了後も空飛ぶ箒でワールド内を飛び回ったり色々と遊べる仕掛けが用意されています。
▼魔法文化祭ワールドはここから入れます!(現在一般公開中)
clusterアプリをダウンロードいただいたらすぐ遊べます
●プロジェクトを進める中で制作したもの
①イベント企画「コンセプト作成と共有」
▼プロジェクトを象徴する「魔法文化祭」のロゴ
繊細なタッチで描かれる、魔法文化祭の文字
よく見ると「祭」に三日月がかかっています
夜の森の神秘性とそこに集う人たちのあたたかさが感じられ
このイベントの雰囲気を象徴する素敵なロゴ&メインビジュアルは、
デザイナーのオットーさんが手掛けてくださいました!
オットーさんのX:https://x.com/ykotykot
②メンバー募集「活動内容とイベントイメージの共有動画」
(コミュニティ内で行われた24時間夏祭り内で流れるCMを制作)
●プロジェクトを成功させるために重要だったこと-1
①魔法部に参加してくれた部員一人ひとりが持つワクワク&情熱エネルギー
新しい働き方を研究する場所で「魔法」のキーワードに興味を持ってくれる人は、いつまでも純粋な遊び心を持っている最高に面白い大人であることは間違いありません!笑
そんな魅力的な人たちが、自分の興味があることや、やってみたいことに向き合って、それぞれが本当に素晴らしい作品を作り上げてくれました。
まさにそれが、このイベントを成功に導いた大きな原動力であったと思います。
あと、情報発信も一人だけで行っていては中々広まりません
メンバーの力を借りながら告知を重ねることで少しずつ広まっていきました。
▼いろんな場所でチラシを貼ってくださったり、X投稿にも大感謝!!
▼こみやさおりさん(こみちゃん)によるblenderチャレンジ!!もこのプロジェクトには欠かせないコンテンツでした。
これまでさまざまなワールドデザインをてがけてきたこみちゃんが、3DCG初心者に向けた「blender講座」のワークショップを開催✨
こみやさおりさんのX:https://x.com/tsukurujikan
なんと、このために魔法の世界観に合うアイテムが作れる講座(全5講座)を1から作ってくださり ライター、デザイナー、映像クリエイターなど職種の異なるメンバーがはじめてのblender体験!チュートリアルを見ながら可愛いアイテムを生み出していく様子は本当に感動的でした!!
そんな私も、blenderで初作品制作に挑戦!!
こんな可愛いおばけちゃんを作ることができました
魔法部メンバーの作品は、ぜひ魔法の世界(魔法文化祭ワールド)でご覧ください
▼続々と出来上がる作品がXに投稿されて、ワクワク盛り上がっていく様子
▼本開催前にはメタバース体験のプレイベントも開催!
イベント当日にはメンバーが会場キャストに扮してお客様のガイドも🪄
本当に、多岐にわたり皆さんにはご活躍いただきました(感謝!!)
▼参加クリエイターは総勢25名+α
プロジェクト進行:ふーみん
会場デザイン監修:こみやさおりさん
モデリング&エンジニア:まこさん、なべちさん、りんさん
会場BGM+展示作品:まやまさん
ワールドアイテム+展示作品:えなさん、sawanoさん、パセリさん、葉月へちまさん、ジュンさん、KAHOさん、Kudoさん、めぐみさん、kinoさん、杉ちゃん、むどらさん、オットーさん、ナツメさん、切貼民話師ゆーだいさん、まやまさん、ふーみん(順不同)
占い:杉ちゃん
声の出演:MegHiraさん
マネジメント&ワールドガイド:おおくにさん、るるさん
+魔法部に入って関わってくださった方々
●プロジェクトを成功させるために重要だったこと-2
②TEAM METAVERSEによる全面協力
1期・2期からの研究員が集まり発足したメタバースワールド制作専門のクリエイターチームで、これまで数々のワールドを手掛けて来ました。
公式サイトはこちら(https://team-metaverse.com/)
手掛けているクリエイター一人ひとりの努力と学習熱量の高さ、そしてやり抜く力強さも兼ね備えた信頼できるチームです。
そんなTEAM METAVERSE全面協力の元、魔法の世界はゼロから創られました。
実は、このイベント企画のはじまりは、新しい働き方LAB 1期から同じ時間を過ごしてきたクリエイター仲間のこみやさおり(こみちゃん)に、今年、魔法のイベント「魔法文化祭」をやりたいんだ。と話したことからスタートしています。
こみちゃんは2期指定企画に一緒に参加していて、伊豆下田のクリエイター合宿で夜な夜な語り明かした大事な友人。
あの頃はそれぞれが悩みを持っていたけど、2年半経った今、こみちゃんはTEAM METAVESEのメンバーで魔法ワールドの全体デザインを担当し、blender初心者向け講座の制作&開催できるほど大きな実力をつけて活躍しています。そして私もあの頃と比べると自分のやりたいことに全力で進んでいけるようになりました。
あたらぼでの出会いと縁が、こうして繋がって形になって叶えられたことは本当に嬉しいことだと感じます。
●プロジェクトを楽しく進めるために自分に対して決めたこと
これは個人的な夢から始まったプロジェクトでした。
熱い気持ちを持つ一人ひとりが、胸を張って生きれるそんな社会をつくりたい。
だからこそ、関わってくれた人たちが「これは私が関わったんだ!」と思えるものにしたくて、これだけは何があっても必ず守りたい、叶えたいって思いました。
・秋に魔法部員が参加できるイベントの開催を約束する
・プロジェクト参加は基本的に自由参加・自由意志を推奨
・関わるメンバー全員が安心できる環境づくりに集中する
・メンバーと同じ目線で自分もいちプレイヤーとして動き回ること
・内外への定期的な発信は率先して行うこと
・パーティーが終わるまで誰よりも楽しんで踊り続けること
◆結論と根拠・気づき
「情熱」を制作の原動力にしたら、
世の中に必要とされる価値を生み出すことはできるのか?
<結論>
「一人ひとりが輝ける魔法の世界を作りたい」と自分の情熱が燃やせるをことに
アクションを起こし続けたら、次第に仲間が増え、ワクワクがいっぱい詰まった最高に楽しい場所を作ることができた。
私にとって、この研究で得られた最大の成果は
面白いことに全力で取り組めて、一緒に遊べる魔法の仲間ができたことです。
プロジェクトメンバー、一人ひとりが見せてくれた能力はとても素晴らしいものでした。それぞれの得意分野がわかれば自然とその先につながっていくものですし、今後フリーランスとして活動していく中でも一緒にお仕事ができるチャンスがあったら、声を掛けあえる関係でありたいなと感じています。
(いま、実際にお仕事でお声がけ中の方もいらっしゃったりします)
<気付き>
実験タイトルに入っている ” 価値を生み出すことができるかどうか ” については進めていくうちになんだか意に介さなくなってきまして、正直なところ
「そういうのって結局、周りの人たちが決めてくれることで、自分がどうのこうの結論付けることでもなかったなぁ…。」と気付きました。
社会評価に振り回されなくてたって良い、私は私なりにやりたいことを進めて社会を良くしていこう。と思えたので、個人的に実験は大満足の結果になりました。
もちろん、そう思えたのは関わってくれた仲間たちのおかげです。
イベント開催後にプチ反省会を開いたり、アンケートに回答してくれた方もいて
そこで掛けてもらった言葉は、この先きっと一生忘れないと思います。
「やって本当によかった」「夢中になった」「新しいことに挑戦できるきっかけになった」「こんなことがなかったら踏み出せなかった」「夫婦仲も良くなった」「自分の自信になった」「楽しかった」…
こんな風に、関わってくれたメンバーにとっての「+1」になったと
言ってもらえたことが、私の自信や喜びになっています。
◆研究に関する考察
コミュニティメンバーに向けたイベントは極端なトラブルも少なく安心感がある一方で飛躍性は低め。
コミュニティ外の一般層が気軽に参加できるイベントは、安全性の担保のために運営側の事前準備が必要だけど、オープンならではの交流は生まれやすい。
自分が関わったイベントだということと、
制作した作品が外部の人に認知されることは自分事として嬉しい。
周りにおすすめしやすくなり、自然な形で繋がりを作る動きが生まれる。
情熱と原動力の関係性とは、単純にムーブメントを作ることなのかもしれない。
●そして、「魔法のラジオ」はじめました
魔法文化祭イベントが終わり、研究員の活動期間も終わる頃ですが
魔法部では新しい試みとして音声配信「魔法のラジオ」をはじめました。
イベント当日はたくさんの方にご来場いただいたのですが
みなさんが手掛けてくれた作品をまだちゃんとご紹介できていなかったのもあり
スピンオフ企画として発信しようと思ったのがきっかけです。
毎週水曜日に更新しているラジオ番組では、魔法部メンバーをゲストに作品の制作話や活動紹介をお送りしています。一般公開されている魔法文化祭の会場を訪れながら聴いていただくと面白い発見があるかもしれません。
◆全体振り返り
最終報告書は「魔法文化祭」へのアクションと気づきの成果報告になりました。
実は、中間報告の時点では日々の中で自分の内面にどんな変化が起こるのか?を地道にポチポチ計測していた感じだったので、後半これほど魔法文化祭一色になるとは思っていませんでした。
後半3ヶ月でこんなにも行動の密度が変わったなんて自分でも驚きです。
また、魔法部の部長・プロジェクトを進めるPMとして
チーム全体を見ながらミクロな自分の内面と向き合う時間でもありました。
私がリーダーとして「ありたい姿」を描いた時に、誰よりも楽しんでいることはマストで、その行動や言動が本心であることも必然でした。
●プロジェクトを楽しく進めるために自分で決めたこと の項目で書いたように、
パーティーを始めた者は、パーティーが終わるまで誰よりも楽しんで踊り続けることが必要だと実感したんです。
自分だったらそんな人についていきたいと思うし、情熱を持って物事を推進していくためにはその意識を持つことがとても大事だと思いました。
ここまで報告書にまとめるために、仮説→分析→行動→結果の順に書いてきましたが現実はそうでないことも多かったです。
直感的にいいと思ってやってきたことが結果的に良い結果になった、という後付けパターンもたくさんありました。
やりたかったことを進めていったら、自分の情熱が誰かの原動力につながり、自分と周りのやる気や挑戦のきっかけを作り、さらに信頼できる仲間もできた。
結果、三方よし!というのが半年間の活動成果です。
今後も引き続き、イベントや場づくりに取り組んでいきながら
年齢や性別、生活している環境に関わらず新しいチャレンジがしやすい社会風土づくりに関わっていきたいと考えています。
ラジオもですが、これから出来ることは沢山ありそうです。
以上、自主企画の研究報告を終わります!
半年間、ありがとうございました。