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いまさら、、、GAAD Japan 2024参加(視聴)レポート
GAADとは、「Global Accessibility Awareness Day」の頭文字を取ったもので、毎年5月の第3木曜日に世界同時多発でセミナーなどの開催される「世界各地でアクセシビリティを考える一日」を指します。
お気づきの通り、かれこれもう3ヶ月以上前の日付です。
以前のnote投稿でもご紹介しましたが、私の同僚がスポンサーセッションに登壇したのもあり、当日は私も一日(日本の)オンラインセミナーに参加していました。セッションアーカイブは後から一部公開になると思うため、ここでは「動画に載らない」同僚のセッション情報を中心に、参加レポートをまとめます。
まずは同僚のセッションふりかえり
現在同チームで活動する釜堀(@kamy0042)が、同日は登壇しました。詳細な資料や内容については、後日アーカイブ動画に載ると思うのでそちらをお待ちください🙏🏻
最近導入に至ったWindows用のスクリーンリーダーのNVDAを、早速利用してのユーザーの「使えない」問題の探索方法の紹介を行いました。
ところでNVDAについては、今回の導入で初めて触れてみることになった為、使い始めにはさぞ苦労したのではないか?と事前に問いかけた所「日本語のNVDA公式の解説やチートシートがわかりやすかった」とのことなのでご紹介しておきます。
セッション内容に戻ると、問題の探索に至るまでにチームとしてのアクセシビリティに向かうマインドセットの醸造方法についても触れました。社内での勉強会なども大事であると、noteでも過去に紹介した手法なども引用しながら紹介しました。
オンライン視聴のリアルタイムでのXでの反応では、デザイナーとだけでなくPdMとも一緒にスタディをしたい(すべきだ)という意見や、社内に有識者が居ない場合にはどうしたらいいの?という疑問、更に我々がWCAGの解説書を元に勉強会を実施しているという紹介に対し「解説書って、『どんなときにどんな問題が起きて、どうすれば解決できるか』という知見が詰まった目ウロコぽろぽろドキュメント」というコメントなどもいただいていました。
今回はユーザーからの問い合わせをきっかけに、問題探索や解消をした事例を紹介しました。参加者から以下のような感想もいただきました。(ありがとうございます。)
ユーザーからの意見→アクセシビリティ改善のチャンス到来
— あっきーの教材工房~支援技術&支援教育系iOSデベロッパ~ (@aki_koubou) May 16, 2024
まさに。ウェブのような自動化ツールやらガイドラインやらが整理されていないアプリ・アクセシビリティでは、これが生命線かと。#GAADjp
我々もまだ100%で向き合える状態ではありませんが、引き続き改善活動を継続していこうと思っています。
過去noteでは、私達が実際に取り組んだWCAGの解説書を使った勉強会についてまとめています。併せてご覧ください。
その他のセッションについて、一言ずつ!
細かく全セッションに触れたいですが、それをしているとおそらく読む方もしんどいと思うため、簡単に1文ずつにまとめて一挙に感想を添えておきます。
なお、全セッションを通したXのハッシュタグポストは以下にまとまっています。
GAADに合わせてYouTube Liveにクローズドキャプションを掲載する機能を追加されたそう🙌🏻
法令との関係を含め「何から学ぶべきか」を網羅的に説明してくれているセッション
LT:インクルーシブデザインで「誰もが使いやすい」のその先へ
インクルーシブデザインについてわかりやすく説明くださっているので、資料が公開されたら見たほうがいいと思う
見えづらい困りごとを持つ当事者視点を活かしたインクルーシブデザイン
(資料の公開がないのが残念ですが)発達障害・知的障害について詳細に触れる機会が少ないので大変学びになった
LT:ウェブアクセシビリティに配慮したウェブサイト制作の現場
プロセス解説として、クライアントに対して「いかにアクセシビリティが重要か」を説明するところが入っているのが興味深かった
「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。」 ~デジタル庁のミッション実現に向けたアクセシビリティ向上の歩み 2024年進捗報告~
セッションの内容はともかく、ご意見ご要望は上げて欲しいけどデジ庁も人がやってるので「お手柔らかに」というのがうん、そうだね、と感じた
営業さんらビジネス職方面の方々のアクセシビリティへの感度が高いからこそ起きているフィードバックを紹介されていたと思われるので、つまりすごい
eスポーツ(のノウハウ)を起点に、実際車の運転などに転用できるのではないか、という視点が驚き&発見でした
アクセシビリティを考慮した魅力的なビジュアルデザインを作るためのヒント
初登壇とは思えないクオリティーと内容から、エスケイワード社の”ウェブアクセシビリティ推進部”の教育カリキュラムに興味をそそられた
Acrobatを利用するとアクセシビリティレポートなども添付できるよ、というのが(ワークフローを考えても)新しい発見だった
LT:コントラスト改善の舞台裏
各担当デザイナーたちの「難しかった」という生の声がでていて、専門知識/領域の大事さを感じた
テクノロジーの進化でいろいろなアクセシビリティの改善を見込めているのに、社会システムの側が一向に改善されないのが現代の問題点であることを話されていたのがGAADjp全体を通して、一番印象的だった
誰にでも伝わる表現に「日本語能力試験あたりを表現の参考に」と紹介されていたのは私にとって大きな気付きだった
今年もいずれのセッションも、大変気付きの多いものでした。来年もまた参加したいと思っています。
私達のアクセシビリティの取り組みにご興味のある方は、採用情報も併せてご覧ください。