フェミニズム
女性ながらの生きづらさを殊に感じ始めたのは教員に転職してからだったか。
20歳以上歳の離れた男性たちから執拗に誘われたり、それを断ると言葉の嫌がらせを受けたり、とにかく私の20代後半は散々だった。
今なら#Metoo案件で完全にアウトである。
それを、当時同僚だった彼氏に話すと決まってこう言う。
「魅力的でモテててたんだよ。」
それを私はいつも半笑いで受け止める。
当時一定層から好かれた私の特殊な「モテ」は、現在の彼にとって一種の勲章のように感じられるのかもしれないとふと思った。
そして私が当時感じた苦痛は誰とも共有できないと知った。
元々友人が少なく、腹を割って話せる相手などほとんどいないのだが、この手の話をして共感や同情を得たことがない。
今欲しいもの。
それは過去における離婚の苦しみ、シングルマザーの孤独や不安、そして現在の恋愛に関する悩みを赤裸々に語り合える女友達である。
フェミニズムの話題から逸れてしまったが、よく言われるように、女性同士は僻み合うのではなくシスターフッドを形成し共闘すべきだと思う。社会構造や各々の置かれている立場がそれを難しくしているが、根底にある老いへの不安や孤独は皆抱えているはず。そういった極めて本質的な話を明るく話し合える友人が私には今必要だ。