ぼくらはみんな生きている
世界の感染者数とか死亡者数とかの数字を日々目にしているうちに、ふと、「私はしぶとく生き残ってやるぞ」と静かに闘志を燃やしている自分に気づいた。
同時に、地球規模で考えてみたら、ウィルスだって生命体の一つであり、「生きるか死ぬか」「種として存続するかどうか」という点ではヒトとおんなじなんだよな、と妙に達観した視点もやってきた。
どちらも「しぶとく生き残ってやるぞ」という思いも同じなんだろうし、これはもう根比べになるのは当然か、というのが、今の私なりの理解。
人間って、強くなろうとすると、武器を求めたり、爆弾を用意したりするけど、そんなものは本当に人間相手にしか役に立たないんだなあ、ということを思う。目で見えないくらい小さなものの方がよっぽどこわくて手ごわい。「わからない」「見えない」ということがこんなにも人を不安にさせ、こわがらせる。
今回、本当にそういうことをリアルに学んでいるわけだけど。
長いたたかいになる。
既に3ヶ月はアライグマのように手を洗い続け、マスクの可否議論が続いている。あんまり長いので、日本人は一度は飽きて緩んでしまったけど、まだまだこれからが本番で、きっとこの波が何度も押し寄せ、緩んだり厳しくなったりしながら2020年は過ぎていくんだろう。
2020年になっていきなりマスクとトイレットペーパーとエタノールの価値が高騰し、オリンピックが来てもできそうになかった働き方改革がいきなり実現せざるをえなくなった。
ウィルスという目に見えないものによる革命の力がすさまじい。
昨年10月の台風の風の威力もすごかったが、今回の嵐は長くいやらしくしつこく続く。
執念深いやつにつけ狙われてしまった人類は、この嵐の中でどんな知恵比べで乗り切れるか、試されているんだな。
勝ち負けじゃなく、どっちがうまくこの嵐をコントロールして生き延びていくのか、の課題への取り組みを、地球から与えられてしまったんだろう。
……まあ、そんな何の腹の足しにも解決にもならないことを、つらつらと考えてしまったので、一応、記録。