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マスコミが教えてくれる、伝えることの困難さ
web上の「マスク2枚」大喜利はおもしろかった。政治や世の中の事件をすぐに笑いに変えるのは、日本のお家芸であり、日本文学的におもしろかった。
おもしろかったけれど、同時に、言いたいことを正しく伝えることの困難さを学んだ。
こういう非常事態の時には、本当に山のように一つのトピックに関する情報がやってくる。あふれ続ける。
で、その中で私たちは信頼性、正確性、自分の好みなどから情報を選び取るわけだけど。
世の中では、一番影響力が大きいのは、やはりマスメディアからの情報。特に、テレビ、それから、新聞。
私は、基本的にテレビの情報を信頼していない。なので、見てない。唯一情報発信源としてはNHKを見るけど、テレビはもっていないので、iphoneのアプリで「NHKニュース防災」というアプリの情報だけをチェックする。
「いつ、誰が、何を言ったのか(全文)」という事実だけが確認できるから。
(全文)が大事であって、誰かのフィルターで部分的に切り取った情報は必要ない。特にこういう時は。
東京都知事の発言は、東京都のWebサイトで全文が掲載されるから、そこを読む。
(ここでは蛇足だけど、「NHKニュース防災」の場合は、今大事なことをわかりやすく上手にまとめてくれる人がいるようで、そこにある情報は信頼できると感じている。)
日本語という言語の特性でもあり、その言葉によって育った日本人の思考とか感性による特徴なのだけど、日本語の文章には、全文を読まないとその人が本当に言いたいことが伝わりにくい、という一面がある。
主語や目的語があいまいだから、誰が誰に対して何をしてほしいのか、誰がいつ何をすべきなのか、どんな背景を元に結果どうなるのか、が全体を見ないとよくわからない。
誰かに遠慮したり、やわらかい表現に置き換えたりもして、オブラートに包みすぎるから、意味も伝わりにくい。
そういう代表的な文章が、昭和天皇の終戦のスピーチなんだろうと思う。
(全文を読んだことないけど。)
で。今の、おそらく60代以上の世代で、特にPCやスマホなどのデジタル文化があまり得意でない人たちは、自分の言葉が多くの人に伝わりにくいという認識がほとんどない可能性が高い。
公式文書として記録される言葉を長年意識してきた人たちには、デジタルメディア世代には言葉が伝わらない、ということがわからないのだろう。
それが今の政治家の発言が不人気な理由だと、私は思っている。
下の世代に対して自分を表現するのがヘタクソなのだ。
もっと若いデジタル世代を味方につけた、台湾の政治家を見習えばいいのに。自分に近い世代のブレーンの言うことなんか、役に立たない。
多くの人に、わかるように伝える。
伝えたいことを、正確に伝える。
そのためにどんなふうに伝えればいいのか。
こういう世界的な非常事態は、各地の政治家の発言から伝え方を学べるいい機会になるな、と思う。
いかにシンプルに削ぎ落として、さまざまな背景の人たちにわかるように、自分の言葉を届けるのか。
そこを考えることの大切さを学んでいる。
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