秘湯巡り旅〜福島編「ダムの真下に湧き出る湯」
夏休みを迎えました✨
自粛も制限もない中、久々に秘湯を巡りたくなり東北へ。
「秘湯を守る会」のスタンプ帳加盟の宿は比較的関東以北が多く、どうしても東北を訪れる機会が増えます!
自分含めて、世の中が待ってましたとばかりに、旅行に色めき立っていることで、宿泊金額や飛行機代金が爆上がりし、予約も取りづらい状態。今回は、完全に目的が温泉なので、お湯良しであることや交通手段と移動距離などを考えて決めました。
「日中温泉ひめさゆりの宿ゆもとや」さん!
福島県喜多方市にあるとはいえ、すでに山形県米沢市にほど近く、市内からは離れた場所に位置します。周囲に宿はなく、まさに山間に建つ一軒宿です。
この温泉の珍しいところはダムのたもとに建っていること。開湯は何と江戸時代末期という古い歴史を持ちながら、昭和時代の日中ダムの建設によって一度その歴史に幕を閉じます。現在の温泉は改めてオープンし直したもので、比較的施設は新しく快適。
ただ、宿まで行くと眼の前に壮大にそびえ立つダムに圧倒!
さて、平日とは言え夏休みに入り、宿によっては「満室」で予約が取れないところもあったので、ここもかなりの混み具合かと予想して行ったのですが、、、
なっ、なんと!!
かっ、貸し切り!!!(゚д゚)!
まさかの一組。
大変申し訳ない。と恐縮しながら、お世話になりました。こんなの人生初の経験。
そこそこ広く部屋数もある宿に自分たちだけなんて…。ありがたいのですが、何だか昔話の不思議な世界のようで、若干不気味でもあったのが正直なところ。
お宿自体は、先述したように平成時代に新たなオープンをしていることもあり、古さは感じるものの、秘湯の温泉宿にしては十分な快適さです。
この日は、車の外気温計が35度を示していましたが、部屋も浴場脱衣所もクーラーが完備されていて辛さは感じませんでした。
(廊下は、扇風機のみでアツアツ。)
全室和室です。今回は、高齢の母が一緒だったので、簡易ベッドを入れてもらいました。要望すれば、1台対応してくれます。私は、布団で。
今だ、コロナ対策で「お布団は先に敷かせて頂いてます」とのこと。
この他に、冷水や空気清浄機も完備。浴衣は自分でサイズを選ぶことができ、どのサイズも大き目の作りでゆったりきれました。
着替えて、早速温泉へ。
他に宿泊客がいないため、貸し切りで入れて贅沢な反面、もったいない💦という思いも。
以外と大事で、足腰が弱かったり高齢だと低い椅子が辛い。秘湯では、なかなかない心遣い。
浴場はキレイに整頓されていました。露天風呂の方が温泉源泉で、茶褐色の鉄の匂いのするお湯。鉄分が多いためか温まる。秋から冬は最適だと思います。網戸で囲った東屋風の露天は、おそらく虫などの対策なのかと思うのですが、それでもアブやハチ(?)などブンブン飛ぶ虫がたくさんよってきて、虫との戦いでした。
せっかくの貸し切りだったけど、虫が気になってほとんど露天には入れず…(泣)。
アメニティは十分ではありませんが、ブラシとオールインワンクリームが。
特に感心したのが、小さな気遣い。脱衣籠に布があって、脱いだ衣服を覆う工夫。こういう籠は初めて。また、すりガラスにステンドグラスが施されているのもオシャレ!
真新しさや近代的なシティホテルのような贅沢さはないけれど、小さな心遣いに気持ちが和む宿です。
食事は、広間で。ただ、コロナの名残りか、貸し切りだったからか仕切られた個室になっており、そこで頂きました。(部屋はクーラー完備)
お食事は大変満足度が高い!
この後、お刺し身・茶碗蒸しなどが並びます。朴葉焼きのお肉が柔らかくて美味しい!
そして、ご飯がとっても美味しい!!会津のお米が美味しいのか、炊き方が上手なのか、朝食のお米も格別でした!
↓↓↓朝食。
宿泊客が一組ということで、あまり食事に期待していなかったのですが、きちんと手をかけてくれていて、大満足。美味しかったです。
食後はロビーで無料のコーヒーサービスが…
とにかく、随所に小さな気遣いを感じる居心地の良い宿でした。
景観がなかなかない、このダムを見上げる感じが圧巻で、これだけでも珍しい。
突然、視界が開けた途端に広場に現れる一軒宿…といったところに秘湯感が。
たった一組しか宿泊していない貸し切り状態で、申し訳なかったのですが、丁寧にもてなして頂きました。