これからの物書き。Emi 松原
わざわざnoteに書く理由があるのかはわかりませんが、自分の気持ちを整理する意味でも、書かせて頂きたいと思います。
私は今年、小説の一般公募歴11年をむかえました。これが私の1番の創作の軸です。
投稿サイトに落ちた作品を掲載したり、連載も書くようになって2年ほどが経ちました(多分)
文フリ広島にも2年連続出店させて頂き、開催が決まれば来年も出店する気満々です。
書きたいと思った企画にも積極的に参加させて頂いてきました。
Twitterでの企画や、お題、最初の方は毎日一本SS(覚えてる方いるでしょうか?)の画像作品も、多分4〜500枚ほど書いていると思います。
本当に良い経験ばかりさせて頂きましたし、書いた「経験」だけ見れば、相当なものになったと思います。
ただ最近、私の心の中にある想いが生まれるようになりました。
「書きたいのに、書きたくない」
なんだ、これはとずっと悩んでいました。
無理矢理体調のせいにもしました。
いつものスランプだと思ったりもしました。
でも違う。
心の中では分かっていました。でもそれと向き合うことが嫌でした。
ここで、物書き垢でできた嬉しい関係が崩れるのではないかという恐怖もあります。
そして、やっと向き合うことができました。
沢山の経験をして、賞をとるまでには至りませんが、私はある程度のものが書けるようになったと自分では思っています。
お題を出して頂いて、書けなかったものはないし、ジャンルにも色々挑戦しました。
絶対に書けないと思っていた恋愛物も、いつの間にか手をつけていました(上手い下手は別として)
そしていつの間にか、創作に関する見方が変わっていました。
書くのが大好きだった。「えみのつくったえみのせかい」を文字にするのが好きだった。
一般公募は勿論受かりたいし、かっさらってみたいし、自分の作品が本になって本屋に並んで欲しいけれど、それ以上にモチベーションが大きかった。
だって、何百人何千人が、本気で自分の作品をぶつけてくるのだから。一次で落ちたって、凹みはするが、よく頑張った自分、みんな!と思えた。
まあはじめの数年は泣いてましたけど(笑)
だから私はあえて、傾向も流行りも全く気にせず、言葉も感覚、三点リーダーなんじゃらほいの中で書いてきた。
それが今、色々経験した私は変わってしまった。
感想を貰った。ものすごく嬉しかった。
落ちた作品を好きと言われた。涙が出た。
少しずつ正式な書き方も覚えた。
言葉も選ぶようになった。
今の流行を見るようになった。
気がついたら分析していた。
本屋に行っても見方が変わった。
公募雑誌も見る位置が変わった。
全部全部、必要なことだ。今も。そしてきっとこれからも。
だけれど、そこで私の手は止まった。
どう見せるか。泣かせにいこう、ならばここはこうして……。
ここではこの表現の方が良い、いや、こっちか?
気がつかないうちに、書く手が止まった。
経験したが故に、ある一定以上きたと思われるが故に、多分ぶち当たった壁。
そしてその時必ず頭に浮かぶ。
「自分はプロになりたいのか?」
答えは「わからない」
憧れる。一般公募をかっさらってみたい。ウェブ公募で名前が上がってみたい。
でも
でも
でも
あの頃みたいに「えみがつくったえみのせかい」を自由に書きたい。
元々、私が書き始めたのは、「えみの生きたい世界にえみが生きる為」である。
いつの間にかそれが壊れていた。
贅沢な悩みだぞ。そう言ってもらえた。
その人に、思ってもみなかった提案をされた。
「分けろ」と。
自分が自分の為だけに書く一般公募や連載と、経験や人が読むことを考えて書く、書きたいと思った企画やイベント用。
正直切り替えは難しいと思う。
だけれど私は今、「えみのつくったえみのせかい」を書きたい。
だから私はこれから、ペースダウンします。
昔に少し戻る感覚です。
ここまで経験させて頂いたから、ここまで考えることができました。
出会った方々には感謝が尽きません。
スタンスが少し変わっていきますが、それでもこれからも仲良くして頂けると幸いです。