姉の広い心
私には 今年5歳になった おてんば娘 の 日菜乃 と
0歳の息子 柊斗 がいる。
まだ生後3ヶ月の柊斗は
窒息の危険性があるから
ベビーベッドで寝てるんだけど
日菜乃はときどき
「 柊斗と寝たい 」
と言う。
だから 夜間授乳のいちばん最後
朝方の時間帯に目が覚めてお世話したあとは
日菜乃の隣に柊斗を寝かせる。
そして また目を覚まし
すやすや寝ている日菜乃の隣で
ジタバタ動く柊斗。
柊斗の手や足が
日菜乃の顔や身体にバシバシと当たっていた。
基本的に朝は眠くて猛烈に機嫌が悪い日菜乃。
きっと いたい!と言って怒るだろうなと
様子を見ていたら
目が開かないままモゾモゾと動き出し
柊斗をそっと抱きしめた。
それでもジタバタ動き続ける柊斗の手が
日菜乃の顔に当たる。
すると日菜乃はそのままニコニコと笑い
「いてててて」
と言った。
「怒らないのすごいね」
と私が言うと
「だって赤ちゃんに怒ったら可哀想だもん」
と言ってきゅっと柊斗をまた抱きしめた。
普通のことかもしれないけど
普段じゃじゃ馬でわがままで
自己主張強めの日菜乃が時折見せる
" お姉ちゃん " の顔に驚かされ
そしてほっこり気持ちが温まったお話でした。