4(全文無料)/ 心構え

多くのオープンクイズ大会がそうであるかと思うのですが、オープンクイズ大会は非営利で、金儲けを目的としていません。言い出しっぺが大会の謝礼として提供できるモノ・コトには、交通費、食事代、出来上がった問題集など色々あるかとは思うのですが、多くの場合、最大の謝礼は「(良い)大会を共有する」「大会を楽しむ」ということに帰結します。楽しい、やってよかったと思える大会を共有する経験自体が最も大きな謝礼であることは、ほとんどの大会で共通していると思います。

だからこそ、大会当日以外、大会の準備も後始末もそうですが、スタッフひとりひとりが「大会を楽しむ」ということをきちんと意識して進めていくことが必要だと考えています。

この辺からあんまり楽しくない話にもなりますけれども、なんでもそうだと思いますが、楽しいと思って始めたことも、途中でつまらない事柄が少なからず出て来ます。そういう時、私はスタッフ同士で責めたりなじったりということは極力避けるようにしています。大昔はそういう気づきもなかったので徹底出来ていなかった部分でもあるのですが(今でも正直微妙かもしれない)、上記の通り楽しんでもらうために集まってもらったスタッフに対して、「やらなきゃ良かった」という感想を持たせて帰らせるのは辛いな、と思うのです。

給料の出る仕事であれば別の考えを持つべきでしょうが、多くのオープンクイズ大会は給料なんて出ませんし、給料が出るわけでもないのにご協力いただける、善意やマインドに拠って成り立っているものなのですから、基本的には叱責するような言い回しや、特定の誰かが責任で潰れてしまうようなことというのは避けられればと思っています。

自分が仕切りの大会を始める前にスタッフにお願いしているのですが、仕事(社会人として給料が出るやつ)の「メソッド」は持ち込んでほしいですが、「マインド」は持ち込まないでほしい、ともお伝えしています。はっきり言ってしまえば、所詮「趣味の集まり」です。余暇活動としてできることには限界があります。当初お願いしていたことができなくなるということは往々にして起こり得るものとして大会運営に臨んだほうが良いのかな、と私自身は思います。

まとめ
・大会を開くことは「(ふつう)仕事ではない」ことを意識する
・仕事の「メソッド」は持ち込んでも「マインド」は持ち込まない

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オープンクイズ大会を開催したいという方向けに、足掛け四半世紀ぐらい大会に関わってきた筆者がまとめた備忘録です。

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