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マッチングアプリ体験談17-7

●第17話「マグロ男」7

前回の話はこちらから。

この後はあまりにも幻滅すること続きだった。違和感どころの騒ぎではない。男は私のロングスカートの腰部分に手を掛けてきた。「これなんかある?」ボタンやホックがあるかを聞いているのだ。腰に巻いてあるリボンの蝶結びを緩めて腰を浮かせて、脱がせやすいようにした。その後、そのままパンツを下ろされた。え、いや、待ってよ。

私は「お風呂入りたい」と言ったが、「もうずっとお湯沸かしてないよ」と返ってきた。違う違う。お湯に浸かって「ああ気持ちいい」ってゆっくりしたいわけじゃないから。せめて体を綺麗にさせてくれ。「僕、このままの方が好きだから」そういう人種がいるのは知ってる。そして相手がそのままがいいという願望は認める。しかし問題は、こういう相手は私にも同じことを求めてくるということだ。

「会う前にシャワー浴びてから来たよ」ほら出たよ。行為の前に体流さないってことでしょ?テンションただ下がり。男は手でまさぐりながら舐め始めた。そして発した言葉は「エッチする?」私はあまりに直接的な表現だったため思わず笑ってしまった。男はキョトンとしている。

男にとっては、「エッチ=挿入」のようだ。私は2人でイチャイチャして愛し合っている行為そのものが全てエッチだと思っている。挿入があるかどうかで判断はしていない。ここまで来たら言いすぎではあるが、イチャイチャの前に1日手を繋いで過ごしたり、なんなら会う前から期待を高めるLINEをしたりすることすら前戯と捉えることもある。

ベッドに誘いたいんだなという意図は分かった。それにしても、あまりに雰囲気作りが下手くそすぎる。声も先ほど会話していたトーンと全く変わらない。せっかく声だけは好きなのになあ。台無しである。ベッドに移動し、続きをする。ベッドサイドにゴムが1つあることは確認した。カップに入っていて、ふた部分のシールを剥がすタイプで、ふたには「Lサイズ」と書いてある。

あまりお目に掛かることはないが、そういえば前回見た時もLサイズだった。スタンダードというか通常の大きさだと袋をちぎって開けるタイプの方が圧倒的に多いように思う。今日はどうも道草を食ってしまってなかなか話が進まない。

首や耳、胸を舐めてくれた。それは気持ちいいし、好きだから評価する。しかし、どうも私の気持ちが乗っていない。会った時から抱いていた違和感はだんだんと大きくなり、いずれ確信に変わる。これは結婚相手を選ぶ時によく聞く言葉だが、今回はこれがよく当てはまる。

続きはこちらから。

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