体外受精と顕微授精の発育の差
【ご質問原文】
こんにちは。
今日胚盤胞の凍結結果を聞いたのですが、胚盤胞になったうちの10個中9個が体外受精によるもの、1個が顕微受精によるものでした。
(スプリット法で採卵50個のうち 10個を顕微受精にしています) 病院の先生も顕微受精のほうが成績が悪いこと を不思議に思っていましたが、どういった原因が考えられますか?
【回答】
ご質問ありがとうございます。
一般的には、体外受精の方が発育が良いとされています。(劇的な差ではありませんが)
顕微授精が体外受精よりも発育が劣ってしまう原因はいくつか考えられます。
1、裸化処理や顕微授精手技による卵子のダメージ
2、卵細胞質内に、生体内にないものが注入される影響
3、体外受精で自然に選別されて卵子に入った精子の方が、顕微授精で選別した精子よりも質が高かった
以上の理由が考えられます。
ただ、顕微授精を実施する術者によっても結果は変わりますし、3番目の精子の選別に関しては顕微授精の方が優る症例もあります。
また、今回体外受精の方が媒精した個数も多かったようですし、たまたま質の低い卵子が顕微授精に集まった可能性もあります。
以上です。
ご参考になれば嬉しいです。
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