卵巣PRP療法は効果があるのか?

どうも!ぶらす室長です。

「卵巣PRP療法は正常胚の確率をあげると書かれているクリニックのホームページを見ましたが、エビデンスはあるのでしょうか?」

というご質問を頂きました。
解説していきましょう。

まず、PRP療法についてです。

Platelet-rich plasmaの略で、日本語では多血小板血漿療法と言います。

血液を遠心分離で濃縮して血小板を大量に回収し、患部に注入するという再生医療の方法のひとつです。

血小板は傷を治す時に働くのは皆さんご存知だと思いますが、血小板には大量の成長因子が含まれており、これらが他の細胞の再生も促すというコンセプトのようですね。

不妊治療以外にも、変形性膝関節症などの関節症や美容整形などにも利用されている技術です。

不妊治療界隈では、反復着床不全症例に対しての子宮内膜へのPRP療法の方がメジャーだと思います。

こちらもそのうち解説しますね。

今回は、卵巣へのPRPの注入が卵巣機能の回復に効果があるのか?について論文をみていきましょう。

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