2023年を振り返ろう@胚培養士ぶらす室長


どうも!ぶらす室長です!
2023年もあと僅かとなりました。

個人的に2023年は、混沌、挫折、原点回帰、再起の年でした。大変だったなぁ。

その話はまた後日。

今年はなんといっても、noteでメンバーシップを始めてみました。

質問回答を繰り返す事に限界を感じていたタイミングで「オンラインサロン」いわゆる「コミュニティ」という概念を知ったのがきっかけでした。

自分にはムリそうとも思っていましたが、noteの記事をちょうど有料にし始めていたので、それを読み放題にするだけである程度意味のあるメンバーシップになるかな?と考えました。

理想は、メンバー同士で情報交換をしたり、クリニックの評価や費用、さらには愚痴(笑)などを言い合うコミュニティができるのが理想でしたが、まだまだそこまで成熟したコミュニティにはなっていません。

いずれ何か仕掛けをして、そういったコミュニティに昇華できればと考えています。

「ぶらす室長のe-Lab」というメンバーシップ名なんですが、まぁ、正直パクリなんですけど。笑

胚培養士が働く培養室をlabolatoryという場合が、多くてそれにちなんでいます。

じゃあEはなんだ?と疑問に思うと思うので、ちょっと意味を説明します。

Eから始まる英単語には、私が好きな英単語がたくさんあるんです。

exellent(素晴らしい)
evidence(証拠)

そして、embryo(受精卵)embyologist(胚培養士)などもEから始まりますね。

裏テーマとして、私が1番好きな英単語の意味を強く含んでいます。

explorerという単語で、冒険者という意味です。

不妊治療は、先が見えない治療です。
スタンダードな道筋を辿っても上手くいくとは限りません。プロでもわからない事がすごく多い。

地図もない、まだまだ未開の地です。

そんな、不妊治療を頑張ってる患者さんは全員、冒険者だと思います。
(治療中の方、卒業された方、断念された方全て)

その治療に携わる医師の先生方、胚培養士さん、看護師さん、生殖補助医療に関わる方々はみんな冒険者です。

全員、私は尊敬しています

e-Labとは、複数の意味が込められたコミュニティ名となっています。
(後付けじゃないぜ)

さて、先日X(twitter)で2023年PVランキングと題して、第5位〜1位まで記事を紹介しました。

あれは、アクセス数上位のランキングでしたので、この記事では2023年に書いた記事の中で、
私が個人的におすすめだったり、執筆にすごく手間がかかった記事を紹介していこうと思います。

胚培養士がおすすめする先進医療 前後編


2023年の1月に公開した、胚培養士目線でおすすめできる先進医療技術の紹介記事です。

本当は、各技術の論文をレビューして評価しようと思ったのですが、労力がかかりすぎてしまうので、私の体感と知ってる知識のみで解説しています。

先進医療になるまで実施していなかった技術も1年間実施してみて、データの蓄積や効果がわかってきたので、またあらためてお勧め記事を書いても良いかな?と思います。

PGTも先進医療Bで実施されていますが、PGTは単独した治療として考えて解説した方が都合が良いので、別と考えてもらった方が良いですね。

PCOS症例は体外受精成績に影響する?

PCOやPCOS症例では卵子の質が低下するという話をよく聞きます。

これは、おそらく卵巣刺激を行うと卵子の質が低下するという原理と同じ考え方で、卵巣へ負担(酸化ストレスなど)がかかることによるものと考えられていました。

しかし!
実際に比較した論文を調べてみると、どうやら「卵子の質は落ちていない」とする報告が多い印象です。

生殖補助医療で働く人間でも、漠然とPCOSは卵子の質が下がると思い込んでいる方はいると思います。(自分もそうでした)

ちゃんと調べ直す事は大事ですね。

卵子の質とは何か考える


上の記事で「卵子の質」という言葉をさっそく使っていましたが、「卵子の質って何?」って聞かれた時に明確な回答って意外と難しくないですか??

自分なりに考察した記事になります。

これが正解!!というわけではないです。

皆さんは「卵子の質」とはなんだと思いますか??

反復着床不全の検査と治療シリーズ(推奨、実施を考慮、推奨しない)

これは、eshreが論文形式で公表した「反復着床不全のガイドライン」をいくつかの記事に分けてまとめたものです。

この記事は、かなり大変だったんです。
何ヶ月かかったかよくわかりません!

その割に、あんまり読まれてない!(涙)

みんな、移植不成功の理由や対処方法知りたくないのかなぁ??

そして、eshreガイドラインは最近いくつか出ているのでちょこちょこ読んでいるんですが、項目によって差が激しすぎる印象です。

エビデンスレベルをちゃんと揃えて書いて欲しい。

たくさんの論文がでているのに、「明確なエビデンスがない」と非推奨な治療もあれば、論文2本なのに、実施を考慮の治療もありました。

なんでやねん。統一しないと意味ないでしょ。

推奨、非推奨はあまり考えず、これまでどんな報告が出ているかを見るのには良いガイドラインかと思いました。

胚培養士ミズイロを読んだ感想(1)

今年から連載をスタートした胚培養士ミズイロの感想と解説の記事ですね。

この記事はすごい反響がありましたし、私自身とてもノリノリで書けました

あぁ。。。こういうのが書きたかったんだなぁと思いましたね。

とにかく漫画になった事がとんでもなく嬉しかったですし、何より漫画自体が面白いので、ドラマ化とかもしちゃうんじゃないかと今からドキドキしています。笑

胚培養士の知名度がどんどん上がっていく。。。

統計解析とバイアス調整のお話

これは、私が日頃から統計解析やバイアス調整をしたり、考えたりする時の解釈を文字に起こしてみた記事になります。

統計解析やバイアス調整の基礎の基礎の基礎として読んでもらえたら嬉しいです。

記事の中でも書いていますが、私は統計解析が苦手ですし、奥が深すぎてわからない事もまだまだ多いです。なので間違ってたらすみません。

ちなみに、publishされている論文でも、統計解析の使い方が間違っている事もあるそうです。

論文を読んで「この統計解析は間違っているなぁ」と思える方は少ないと思いますし、私も無理です。

だから、とりあえず論文は信じて読むしかないと思っております。

また、いくつかの論文から、総合的に判断するのも大事かと思います。
(メタ解析やシステマティックレビューと同じ考え方ですね)

終わりに

フォロワーの皆様、今年もありがとうございました。
私がまだ続けていられているのも、皆様のおかげです。

e-Labメンバーの皆様、本当にありがとうございました。

月額500円の価値があるコンテンツになっているでしょうか?それがとても心配です。

メンバーシップの皆様には、年内中に限定記事を書きたいと思います。

先ほど数えたら、2023年に書いた記事は70本を超えていました

e-Labメンバーも約80人となりました。

私のnoteの今年の収益は、e-Labメンバー限定で公開しようと思います。

そして、その収益は全て寄付させていただいております

今年、望みが叶った方もそうでない方も、来年が素晴らしい年になる事を祈っております

私もまだまだ面白いと思う事、自分らしい事ができるように努力したいと思います。

では、冒険者の皆様、良いお年をお迎えください。来年も一緒に頑張りましょう!

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