父親年齢と児への影響
【ご質問原文】
はじめまして、質問させていただきます。
夫の無精子症のため実子が望めず、AIDか義父からの精子提供を検討しています。
やるならばきちんと支援体制のある病院で、子の福祉を一番に考えた上でと思っています。
義父は60代前半のため、精子の老化について気になっています。
流産率、先天性疾患、障害などそういったリスクは相当高まるのでしょうか?
また、もし何かデータがあれば知りたいです。
ネット上の情報がどこまで正しいのかわからずどこに聞いたら良いかもわからず、悩んでいます。
どうぞよろしくお願い致します。
【回答】
ご質問ありがとうございます。
父親年齢と児への影響に関する報告は多数ありますが、明確な回答が難しいのが現状です。
なぜかというと、児への影響というのは父親年齢のみならず、母親年齢、不妊原因、夫婦の生活習慣、国や地域による背景要因などが複雑に絡むからです。
これが正解。というものはありませんが、human reproduction の大規模なシステマティックレビューとメタ解析を行った論文(検索対象は14371本、そのうち基準を満たした報告は238本、メタ解析に用いたのは81本)を引用して解説してみようと思います。
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