統計解析とバイアス調整のお話
【ご質問原文】
はじめまして。
顕微授精を検討する過程で室長様のツイートにより、顕微授精の発達障害へのリスクを知りました。
顕微授精に対してはメリット、デメリットもあることも理解しています。
そしてnoteも拝見させていただきました。
しかしどうしても台湾での顕微授精の論文が納得できず質問させていただきました。
以前室長様は高齢出産とか男性因子などのバイアスは全て調整されて検討されていると答えていらっしゃいましたが、そもそも顕微授精が適用になること自体に様々な因子があると思うんです。
自然妊娠できる方にあえて顕微授精はしないと思います。
ではバイアスを調整したとはどういう風に調整したのでしょうか?
先程も書いたように自然妊娠できる方にあえて顕微授精を実施して統計に加えたのでしょうか?
統計学のことは正直詳しくわからないのでこの質問自体がおかしい内容でしたら申し訳ありません。
ですが私はどうしても様々な不妊治療の過程を経て顕微授精まで至った結果を統計して出たリスクなのと、自然妊娠可能な方にもあえて顕微授精を行って検討した結果では少し違ってくると思ってしまうんです。
この辺りについて室長様はどうお考えでしょうか?
お忙しい中恐縮ですがお答えいただけると助かります。
【回答】
ご質問ありがとうございます。
こちらの記事のお話ですよね?
これはとても重要な事ですし、ご質問者様の疑問や指摘は間違っていません。
ただ、解説が少し複雑になるので、なんとかできるだけわかりやすく解説してみます。
最初に、大事な事を言っておきます。
・ 論文の全てが真実ではない。
・ 私は統計の専門家ではない。
この2点はまず頭の中に入れてから読んで頂けたらと思います。
特に後者です。
自慢ではありませんが、私は統計の専門家どころか、理系の中でも統計をあまりわかっていない方です!
そのため、間違った解釈をお伝えするかもしれないので、鵜呑みにしないようお願いします。
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