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取り違い防止のシステムについて
【ご質問原文】
初めまして。 質問させてください。
受精卵の取り違いがあったらすごく怖いと思っています。
どの病院、クリニックでも取り違い防止策はどの程度とられているのでしょうか。 例えば、バーコード確認などは導入していないところも多いのでしょうか。
一度先生にも聞いてみようとは思うのですが、不信に思ってると思われるのではないかとなかなか聞けていません。
胚培養士さんの目線から聞いてみたいです。
また、胚培養士さんがいないクリニックはあるものでしょうか?
【回答】
ご質問ありがとうございます。
不妊クリニックにおける取り違いは、絶対防がなければいけません。
患者さんには見えない部分なだけあって不安ですよね。
取り違いの防止システムは、いろいろあります。
バーコード、ICタグ、QRコードなどなどです。
しかし、これらを導入しているクリニックは全体としては少数派だと思います。
最も多く採用されているのは、人的なダブルチェックです。
作業前に、2人体制で検体の名前や診察券番号などを必ずダブルチェックしてから作業を始めるという方法です。
さらに、1つの作業工程(例えば顕微授精など)で、ダブルチェックのタイミングの頻度を増やす事で、取り違いの確率は低下すると思います。
しかし、やはり人が実施している以上は、完全に起きないとは断言できないところです。
理想的なのは、電子的な取り違い防止システムに加えて、人的なダブルチェックを行う事ですね。
培養士がいない施設があるかどうかについては、おそらく存在すると思います。
そういう施設は、医師が培養業務も兼任していると思います。大学病院などで多いのではないでしょうか?
また、培養士が1人しかいないような人員を確保できていないクリニックは、人的なダブルチェックすら行っていない場合もあると思います。
安心を担保するには、やはりそこそこの培養士が在籍し、件数をこなしているクリニックが安心ですね。
以上です。
ご参考になれば嬉しいです。