見出し画像

モザイク型トリソミーは夫婦の染色体異常でも起こり得るのか?

【ご質問原文】

いつもありがとうございます。 
顕微受精で妊娠したものの後期流産となり、胎児の検査をしたところモザイク型13トリソミーだったことがわかりました。

モザイク型トリソミーについて調べたのですがあまり情報が見つからなかったため質問させてください。

1. モザイク型トリソミーというのは受精後の分裂過程でエラーが起きて生じるものと理解しているのですが、顕微受精の操作が引き金になるようなことはあるのでしょうか?

2. 前回化学流産していることもあってか、病院で両親の遺伝子検査を勧められました。 
モザイク型トリソミーが両親の遺伝子構造異常などによ って発生することもあるのでしょうか?

どちらについても文献などご存知でしたら教えていただけますと幸いです。よろしくお願いします。

【回答】

ご質問ありがとうございます。

1、モザイク型トリソミーは受精後の分裂過程で起こる事が多いと言われていますが、顕微授精の方が体外受精と比較してモザイク胚となる割合が高いという報告は今のところありません。
そのため、顕微授精の操作自体がモザイク胚を引き起こしているとは言い難いです。

2、頻度としては少ないとは思いますが、モザイク型トリソミーが両親の染色体構造異常で引き起こされる可能性はあり得ると思います。

例えば、夫婦の染色体構造異常によってトリソミーの受精卵が作出されたとします。
その後、いくつかの細胞の分裂で異常な染色体分配が起きることにより、逆に正常な染色体を有する細胞が現れて、トリソミーとダイソミーのモザイク胚が出来あがるといったような事が起こると思われます。

実際はさらにいろいろなパターンがあり、細胞分裂の過程で染色体の修復が行われたり、異常な染色体を持つ割球の排除が行われたりするといった事も言われています。
また、今回ご質問者様のケースがそうであるかどうかは全くわかりませんし、ご夫婦の染色体異常があるかもわかりません。

以上です。
ご参考になれば嬉しいです。

いいなと思ったら応援しよう!