OHSSリスクと高刺激
【ご質問原文】
初めまして。
28歳、AMH14、多嚢胞ありの妊活3年目です。
先生から高刺激はOHSSのリスクが高いからやらない方がいいと言われました。
低~中刺激で採卵3回
5~6個予想→3個成熟卵→0個or1個 胚盤胞凍結
移植2回 (着床せず) でした。
凍結までいかないことが多いと結果的にタイミングと同じ確率なのでは?と思い、お金だけが無駄になっていく気がして体外受精をやめようかとも考えています。
リスクが高くても高刺激でトライしてみないと進まないと思っているのですが、20代で高AMHだとそんなに危ないのでしょうか。
色々な血液検査や卵管造影、子宮鏡などの検査をしましたがAMH以外は正常値でBMI も19.5で特に問題なしでした。
【回答】
ご質問ありがとうございます。
最終的な方針の決定は、直接医師にご相談頂きたいですが、個人的経験と一般論をお話します。
確かに、若齢、高AMH、多嚢胞性卵胞はOHSSのリスク因子であるため、OHSSのリスクは高いと思います。
そういった症例の高刺激では、トリガーをGnRHアゴニストにし、レトロゾールやレルミナなどを処方して症状を起こさない、または悪化させないように予防しながら採卵を行う場合が多いです。
この場合、入院を伴う重症のOHSSとなる事は稀です。
GnRHアンタゴニスト法やPPOS法はトリガーをアゴニスト(ブセレリンやブセレキュアなど)で行う事ができるため第一選択となると思います。
OHSSリスクのある症例に、hCG投与によるトリガーで採卵をすると、hCGはたくさんの卵胞の黄体化を進めてOHSSを悪化させてしまうため、避けられています。
「高刺激にすれば必ず妊娠できる」というわけではありませんが、28歳で卵胞予備能が高い症例なので高刺激で卵子をたくさん採取した方が採卵回数を減らせる可能性が高くなりますし、治療自体を辞めてしまうのは勿体ないかなー?と個人的には思います。
もちろんOHSSリスクが高いのは間違いないので、そこはしっかり対策を取って採卵すべきだとは思います。
今のクリニックではなく、高刺激メインで様々な症例の経験のあるクリニックで一度相談してみるのも良いかもしれません。
以上です。
ご参考になれば嬉しいです。