論理式、真理値表、論理回路の作成手順
論理回路を設計する際には、その回路に入力される信号を抽出し、その信号状態の組み合わせと、出力信号を状態を検討します。
出力信号は、そこから接続される次の回への入力になりますから、どのような信号を次の回路が求めているのか考えることになります。
論理式の作成方法
例えば、下のようにA、B、Cの入力があり、A、Bが1、Cが0のときにXが1になる回路を設計する場合を考えます。
このとき、出力が1になる場合のA、B、Cの状態は、A、Bは1なのでそのまま、Cは0なので否定することで1になります。
すべてが1なので、論理積を演算すれば良いことになります。
出力が1になる状態が複数ある場合には、出力が1になるパターンの一つづつで論理式を作成し、それらの式の論理和を出力の論理式とします。
例えば、A、Bが1、Cが0の場合、A、Cが1、Bが0の場合に出力Xが1なる場合を考えます。
このふたつの式のどちらかが成立したときに出力が1になるので、二つの式の論理和となります。
真理値表の作成方法
下の論理式から真理値表を作成します。
1.入力が3個なので、すべて組み合わせは8になります。
項目が8個の表を作成します。
2.入力のすべて組み合わせを設定します。
3.式が複雑なので、分割して考えます。
論理式を作成する際に仮の出力としてX1、X2を考えたので、真理値表にもX1、X2の項目を追加します。
4.X1とX2の演算を行います。
X1はA、B、Cの3入力の論理積になるので、すべてが1の場合に出力が1になりますが、Cが否定になるので、A、Bが1、Cが0のときに出力が1になります。
X2も同様に考えると、A、Cが1、Bが0のときに出力が1になります。
5.Xの演算を行います。
XはX1とX2の論理和です。
どちらかが1の場合にXは1になります。
論理回路の作成方法
簡単な論理であれば論理式から回路設計を行うことも可能です。
真理値表を作成することで、すべての入力状態を一目で把握することができます。
真理値表から論理回路を設計は以下の手順で行います。
1.真理値表の出力が1になる場合の入力が1の場合はそのまま、0の場合は否定を挿入して入力信号を用意します。
入力信号を論理積演算を行います。
赤枠で囲んだ回路は、A、Bが1でCが0の場合の論理積が1になるので、Cの入力を否定します
2.青枠の場合は、A、Cが1でBが0の論理積になります。
3.論理積演算の出力で論理和演算を行います。
論理式から論理回路への変換
論理式から論理回路を設計する際の考え方は、真理値表からの考え方と同じです。
手順は以下のようになります。
1.式を分解します。
2.分解したそれぞれの式の回路を設計します。
入力A、Bが1、Cが0なので、Cの信号に否定回路を挿入します。
入力Bが0になるので、Bに否定回路を挿入します
3.それぞれの回路を結合する。
式は論理和演算を行っているので、二つの回路の出力で論理和演算を行います。
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