inter ice age4リリース記念ライブのお知らせと読んだ本のこと
今年の6月にリリースしたmacaroomの4枚目のアルバム、inter ice age4のリリースを記念して、来年の2月に4年ぶりの有観客ライブを開催します。
4年ぶりで初ワンマン。
久しぶりにmacaroom4人が集結します。
80名限定、次回はあるかないか現時点では分からないのでお見逃しなきよう。今のところ決まってるライブはこのワンマンだけなので。
お客さんに会うっていうことが久しぶり過ぎて、どうなるやらだ。どきどき。
どうぞ楽しみに。
詳細、予約はこちら
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最近読んだ本。
森の思想
南方 熊楠(著) 中沢 新一(編)
森のバロックがとっても面白かったので、あんまり中身を気にせず読み始めたらば森のバロックのような中沢さんの解説ほとんどなくて、ほぼ熊楠の言葉で書かれていたので結構難儀したし、分からない言葉が多かった、、!
ただ森のバロックと内容被る点多かったので、ああ、これ解説読んだやつだとなんとか読んだ。(最初に森のバロック読んでてよかった。すすめてくれた+Mさんに感謝。)内容は粘菌についてと神社合祀反対意見が主。
神社合祀反対意見は何度読んでも興味深いなと思う。かつて神社合祀があったということも知らなかった。そして最近八重山には御嶽というものがあるということを知った。人々と森との関係性、もっと知りたいと思った。
ヒップホップ・ドリーム
漢 a.k.a. GAMI
macaroomのアサヒがYoutubeチャンネルで紹介しているのを聞いて、八重山旅の飛行機の中の暇つぶしに丁度よさそうだと思って読んでみた。
ラッパー・漢さんの自伝。ヒップホップ哲学。結構赤裸々に書かれてあって、ちょっと驚いた。ヒップホップ用語がたくさん出てきたり、ストリート独特の文化を覗くことができて楽しく読んだ。
鳥の会議
山下澄人
文体に馴染むまで少し時間が掛かり、何度も読みかけてはそのままになっては忘れ、最初のくだりを何回も読むことになった。けど読み方が掴めてからは文章がするすると入ってきて、心地よかった。
山下さんの小説は映画っぽい。(鳥の会議だけかもしれないけど)
頭の中で映像が自動で切り替わる。
お話は大阪版スタンド・バイ・ミーって感じがした。
10代までの死生観の感触をなんとなく思い出す。強く残る匂いのような、ある地点の感情。不安みたいな、何とも言えない精神状態を思い出した。それを巧みに小説にしていて、すごい。
こちらあみ子
今村夏子
あみ子が自分の幼少期と被って仕方なかった。周りとあみ子の繋がらなさ。
自分はあみ子ほどではなかったと思うので、この繋がらなさに悲観してきたり、「ふつう」にならないといけないと焦っていたことなどといろいろと思いだした。町田康さんの解説がとてもしっくりきた。
穂村弘さんの解説は関係ない場所から話をする大人のようだと感じた。
方言が自分の地元(山口)と近くて、リアルだった。
沈黙の春
レイチェル・カーソン(著) 青樹 簗一(訳)
ずっと読もうとそのままになっていて、ついに読んだ。
自然保護と化学物質公害追及の先駆的な本。
化学薬品を使い続けることがなぜよくないのか、それによって生じることはどんなことがあるのか。自分が想像していたよりも問題は大きくて、状況は複雑だなと感じた。あと、虫は最強なのかもしれないと思った。。虫のライフサイクルの速さに恐怖。
考えるナメクジ 人間をしのぐ驚異の脳機能
松尾 亮太
ナメクジの脳を主として身体の仕組みや生態についてざっくりかかれている本。やっぱりナメクジは不思議な身体だ。
読んでてお世話がかんたんそうなので、ちょっと飼ってみたいな、産卵から成長するまで見てみたいなという気もしたけど、増えちゃったあとが大変そうなのでやめておく。
クジラの死体はかく語る
荻野 みちる
著者調べの情報に信頼性があるのか疑問に思う部分は多分にあったし、クジラ研究者に対する不信の感情の記述が多くてやや冷静さに掛けている部分も感じつつ、ただ読み物としてはとても面白かった。
日本と世界とで異なるクジラ研究の方向性や、日本のクジラ食の文化、クジラ漁の歴史についての話はとても興味深かった。
地元の下関は近代捕鯨発祥の地なので、クジラ肉の販売やモニュメントなど至るところで目にしてきた。今年5月に地元に帰ったが、くじらの専門店を横切った際、扉奥に「持続可能な捕鯨を!」というキャッチコピーがでかでかと飾られており、思わず「おぉ…」となった記憶。
日本で販売されているクジラ肉に、商業捕鯨が禁止されている絶滅危惧種の肉が含まれていたという内容があり、思い返すと、そういえば下関のとある居酒屋のメニューに「ナガスクジラ」と記載があるのをみかけたことがある。もしかしてあれば密漁物もしくは座礁クジラの肉だったのか?とふと思い出したりした。調べたらナガスクジラは今は少し生息数が増えてきているっぽいのと、2019年に日本はIWCから脱退しており、商業捕鯨を再開していた。知らなかった。(でも居酒屋のメニューで見かけたのは2019年以前だったと思う)
以前読んだ田島木綿子さんの「海獣学者、クジラを解剖する。」に出てきた羅臼町のシャチの集団座礁の現場に駆け付けた時の話がこちらの本にも書かれてあって面白かった。同じ現場でもふたりの著者から見えているものや思想が異なっており、興味深い。
そのあといろいろクジラのことが気になって、著者の研究論文を読んでみたり、田島さんのクジラの汚染状況の研究報告書を読んでみたり、オウギハクジラの生態調査など読んでみたり。この本きっかけでいろいろ知ることができてうれしいし、これからもクジラのこと調べてみようと思う。
サカナとヤクザ
暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う
鈴木 智彦
密漁の奥深さを知った。密漁する人間だけを責めても意味がなかったり、密漁があるから成り立っている状況があったり。消費者側もこういった現実があることを知る必要があるのかもなと思った。
ヤクザだけでなくて、漁師や漁師町独特の雰囲気が伝わってきて、何とも言えない気持ちになる。北方領土問題の章はとても興味深かった。
あと著者が取材中、ちょいちょいおっちょこちょいだったりして(潜入捜査中にバイク事故したり、インタビューの途中でiPhone落として画面割ったり)、ハードな取材なのにこんな調子で大丈夫だろうかとちょっと心配になったりもした。
エマル