ウチのテディベアはテディベアじゃなかった。
ウチには、推定27歳の
おんぼろのテディベアが居る。
ベットに大量のぬいぐるみを
布団替わりに敷き詰めて寝るくらい
子供の頃からぬいぐるみが好きだったけど
一人暮らしを始める際にかさばるからと
泣く泣くほぼ全てのぬいぐるみを
置いていったのだが
この子だけは置いていけずに
唯一連れてきたぬいぐるみだ。
LINEのアイコンにするくらいには
気に入っているし、
中学生時代、入院する時も
親に頼んで持ってきてもらった程だ。
こんなに長く連れ添ってるので
そろそろ言葉を発し始めても
おかしくないのではないかと
思ってるほどなのだけど。
そういえば、
テディベアだと思い込んでいる
このぬいぐるみは、
果たして本当にテディベアなのか?
ふとした疑問が湧き上がった。
そもそもこのテディベアは
物心ついた頃からずっとそばにいて
買って貰ったのは
(多分)私が2歳とか
それくらいの時だったと聞いている。
横浜のみなとみらいに
家族で行った際に
駄々を捏ねて仕方がなかったから
祖母が買ってくれたらしい。
1万円近くした、と
数年前祖母から聞いたが
「そんだけ長く使ってくれたら
まぁ、元取れたわな」
と、言われた。
この子が果たして
本当にテディベアなのか。
そんな疑問を抱き、
ネットで「テディベア みなとみらい」
と、検索しても
まぁ、出てこない。
ぬいぐるみについてる
タグの表記でも見たら分かりそうだが
齢27歳のテディベアのタグが
無傷で残っている訳もなく
表記は全て剥げ落ちてしまっている。
困ったもんだと思った時
写真検索ができることを思い出した。
かがくの力ってすげー!
マサラタウンの少年よろしく
写真を撮ったら
すぐにこの子の正体が分かった。
サンアローという会社の
ハニーベアという種類の
ぬいぐるみだったらしい。
テディベアじゃなかった……!!笑
1995年に発売されていたらしい。
紹介画像の年季の入り様といったら。
こうして、ウチのテディベアは
テディベアでなく、
ハニーベアだと発覚した。
特に名前をつけてるわけでもないけど
子供の頃は「テディ」と呼んでいた。
ごめん、本来は
「ハニー」と呼ぶべきだったか……
これが、現在うちにいる
テディベア(ハニーベア)なのだけど、
新品の写真を見たら
めちゃくちゃフワフワの毛並みだった。
うちのはもうゴワゴワだ。
昔はセーターのクマ?の柄の
目の部分にはビーズがついてたが
それもどっかに行ってしまった。
申し訳程度に定期的に
セーターを洗濯するくらいだ。
まぁ、他人からしたら
テディベアが実はハニーベアだった。
なんて大したことでは無いのだが
私からすると
結構びっくりニュースだった。
でも、調べていくと
ハニーベアは
テディベアミュージアムで販売されてたらしい。
……ってことは
これはテディベアということで
いいのか……?
数年前にテディベアミュージアムに
(伊豆ではなかったと思うけど)
連れて行ってもらったことがあったけど
そこで売ってたテディベアを
購入する気にはなれなかった。
今うちにあるテディベアに
可愛さで勝てるものはいないなと。
まぁそんな親バカみたいな思考で買わなかった。
サンアローのサイトを見てたら
可愛いぬいぐるみが沢山あって
「え、欲しい。。。」と、
心揺さぶられたけど
今私はうちのテディベア以外のぬいぐるみを
受け付けない体になってるので
買うことも我慢した。
(単純に置く場所がないだけ)
いつか柵付きのベットを買ったら
好きなだけぬいぐるみを買おうと思っている。
子供の頃、トイストーリー2を見た時、
ジェシーが持ち主に捨てられる
1連のシーンを見て
「いつか私もテディベアを
捨てる日が来るのだろうか」
と、思った時があったが、
そんな時は一切来なかった。
なんなら、
ずっと昔に元彼にテディベアの顔を
ふざけて潰された時に
ガチギレしたことがあった。
我ながらちょっと引くエピソードだ。
「私が死んでも棺桶には入れないでくれ。
燃えるのが可哀想だから」
なんて、話をしたことがあるくらい
大切にしているが
最近は
「私が居なくなった世界で
残されても可哀想だから
一緒に燃やしてあげた方が幸せかな」
と、思うようになった。
まぁたかだかぬいぐるみなのに
こんなに気にかけるくらいには
気に入ってるものだ。
少しでも長いこと傍においてやれるように
大事に扱ってあげたいなと思ってる。
終わり。
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