【終演】いまこそわかれめ。
始まる前。
after塩原JCTという舞台がありまして。
2019年ですね。
その時、私は
アガリスクエンターテイメントさんの
『笑いの太字』という作品を見たくて、
見に行ったのですが。
そこで同時上演されていたのが
『いまこそわかれめ』でした。
前半の桐場と諏訪の掛け合いを楽しみつつ
所々に感じる違和感。
でも楽しいコメディだなぁ。
なんて思ってたのに…
最後にやられました。
初演の時の感想は
『うわぁぁぁーー!!!』
で、(語彙力)
その時台本を買ったのを覚えてます。
時は流れ〜…
いつか、諏訪をやってみたいな〜
と思ってたり思わなかったり
でもまぁ、やることは無いなぁ〜
でもやってみたいなぁ〜
みたいな感じだった江益。
たすいちの主宰であり、
『いまこそわかれめ』の作者である
目崎さんの
『いまこそわかれめ』で
見てみたい組み合わせは?
という何気ないツイートに
『やってみたいです…』
とリプライを送ったのが
きっと、始まりだったと思います。
(たぶん、、きっと、、)
出演が決まった時は
もちろんめちゃくちゃ嬉しかったし、
夢見たい!って小躍りだったんですけど、
いざ、我に返ったとき。
『過去に見た事がある人に
果たして受け入れてもらえるのか…?』
という、
なんとも言えない恐怖感がありました。
私が過去に見た
『いまこそわかれめ』が好きだからこそ
感じた恐怖でもあったのかも。
初めてアガリスクの『ナイゲン』に
出演した時もそうだったなぁ
なんて思ったりもしたり。
はじまってから。
(写真は美緒さんの台本。笑)
稽古は出演決定と同時にスタート。
リモートの読み合わせから始まった。
正直、リモートの読み合わせは
いい感じだなぁと思った。
そこから対面で稽古。
あれ…?
なんか違う
それが最初の稽古の感想でした。
ちゃんとかけ合えてるようで
何も無い。
とにかく会話をしてる感じがしなくて
『演劇ってこんな難しかったっけ?』
『てか、こんなに会話って難しかったっけ?』
という感じでした。
そこからの数回は
もう暗闇にいた感覚。
噛み合わない。
ギアを上げてみる。
怖いおばさんになる←
ギアを下げてみる。
無。←
もう…
『は?』
って感じでした。
稽古が終わる度に凹み、
稽古中に謎の発言をし←
台本を1人で読んで
『諏訪は何がしたいのか』
を、悶々と考える日々でした。
そんな、暗闇のまま突っ込んだ
最終稽古。
やっと何かが掴めた感じがして
一安心、というのを覚えてます。
美緒さん。
美緒さんとは
『スターダストインフェルノ』
というそこそこ大きな舞台で
出会ったのが始まりでした。
その時の印象は
『好きぃ……』
でした。笑
私から見てその現場の美緒さんは
めちゃくちゃかっこよくて
めちゃくちゃ頼りになって
めちゃくちゃ好きでした。(語彙力)
でも、その舞台では
会話するシーンはなく
大所帯の舞台でもあったので
ほぼお話せずに終わりました…
その後美緒さんは
他の舞台で見かけたりする度に
『アァスキ…』
って感じで眺めてました。
そして、今年5月のミルマイ。
リモートで共演して
さらに好きになって←
というか、美緒さんが
私のことを覚えてくれてるのが
何より嬉しかったので…
あれ?
私、ただ推しが尊いオタクやん。
って感じでした笑
でもそんな感じ。
稽古に入った時。
やっぱり美緒さんのお芝居好きだなって
思って、
だからこそ噛み合わないのが
すごく悔しいというか
『何故だァ!!
こんなに素敵な返しをしてくれてるのに
なぜこんなに私は…!!!怒』
みたいな状況が
ずっとずっと続いてました。
あーでもねぇ、
こーでもねぇ、
と、思ったことを
口にしまくる私を
美緒さんは
ずっと『うん、うん』って
頷いて聞いてくださってて
ほんとに優しい方だなぁ
って思ってました。
あー、泣きそ。笑
本来は男役の桐場。
きっと美緒さんは
めちゃくちゃ苦労したんだろうなと思う。
けど、そんなことを
1ミリも感じさせないで
さらっとやってのけてる
美緒さんがほんとにかっこよかった。
あれ、なんか涙出てきた。笑
女×女
前にも述べましたがこの作品は本来
桐場(男)×諏訪(女)
である。
本の設定では
親友同士なので恋愛感情は
関係ない
つまり、
女女でも成立するという理論。
でも、実際やって見ると
めっちゃむず!!!!
でした。笑
まず。
・桐場が男性思考で書かれていること
です。
『え?べつにそんなことなくね?』
という声も聞こえてきそうなんですけど…
逆に言うと
・諏訪が『男友達に向けて』発言してること
がデカい。
んー、うまく説明出来ないんですけど。
まぁ、冨坂さんと
お話した時に
仰ってた言葉をお借りして言っちゃうと…
女同士の会話って同意が基本なんですよ。
だから、女×女で
『いまこそわかれめ』のやり取りをした時
得体の知れない違和感が
生まれてたんですね。
まぁ、これが
暗闇に堕ちてた原因なんですけど笑
それに気がついた時に
やっとこのペアの
『諏訪』と『桐場』の
関係性が築けた気がしました。
あと。
場合によっては
女×女の恋愛関係があるの?
みたいな解釈もあったり
だったんですけど。
私は一切除外してやってました。
(まぁ、原作もそうだしね)
親友として、最後はとにかく
寄り添う諏訪にしてました。
(個人の感想)
まぁ、なんか恥ずかしいので
これ以上語るのは辞めます←
本番中。
正直、
直前の情報解禁にもかかわらず
めちゃくちゃ沢山の方々に
見に来ていただけて
びっくりした。
ほんと。ありがとうございます。
それだけ皆さんが期待してただろうし
愛されてる戯曲なんだなぁと
改めて思いました。
色んな意見があると思います。
でも、1人でも多くの方と
この作品を共有できたなら幸いだなと、
個人的には思います。
どんな意見であれ、
この作品を、参加していた役者を
1人でも多くの人に
知って貰えたのであれば
公演に参加した意味が
あるんじゃないかなと思ってます。
個人的になんですけど。
自分が諏訪をやっていた時に
『諏訪をやる夢が叶った』
というエゴだけで
やってんじゃないか?
目の前に居る桐場を、
この世界を愛しているのではなく
私が諏訪をやっているという
自己満足に浸ってるだけじゃないのか?
と、思ったりした瞬間がありました。
きっと好きな作品だからこそ
陥った感覚なんだと思う。
怖かった。
好きな作品だからこそ怖かった。
たくさんの方が来てくれた反面
その反応が怖かった。
でも、それでも
背中を押してくださっていたのは
演出の目崎さんであったり
桐場役の美緒さんであった。
幕がおりた今も
正直ふわふわしている。
夢だったのかな?とか
思ったりする。今も。
まぁ長々話してるんですけど。
私なりに桐場を愛せていたんじゃないかな?
と、思ってます。
うん。
楽しかったです。(小並感)
劇場。
長谷川優貴プロデュース以来の
舞台でした。
そして、ちゃんとした会話劇なんて
『いざ、生徒総会』ぶりでした。
久々のミラクルは
なんだか懐かしくて、
沢山並んだパイプ椅子を見て
『あー、演劇やるんだな』
って思いました。
今、この場に立てているのは
たくさんの人が
努力して努力して
気をつけて気をつけて
協力しあって出来たものであって、
それは一瞬で崩れさる恐れもあって、
今まで以上に
幕が上がることが奇跡になっていて。
そんななか、
たくさんの方に見て頂ける喜びを
改めて痛感しました。
お客様の笑い声を聞いて
あぁ、帰ってきたんだな。
と、思ったりした。
私、幸せだなぁ。
なんて、言ったら
すごく自分本位な人間なのかも
しれないんですけど。
私がこの世界に生きているのは
紛れもなく皆様のおかげで。
演劇を愛してくださる
皆様のおかげなんです。
私がそんな皆様に
何を返せているのか
わかんないけど、
でも、
作品を通して
何か少しでも心が動いていたなら
私が役者を続けてる意味が
あるのかなぁって思います。
やっぱり。
誰かが喜ぶ姿が好きなんですよね。
まぁ、人間誰しもそうだと思うんですけど。
その方法が、
私にとって『演劇』だった
ってことなのかなぁ。
わかんないけど。笑
いつもたくさんの人に支えられてます。
というか、そもそも舞台って
お客様がいて初めて
成立するものだと思います。
…このコロナ禍で
余計痛感したことなんですけどね。
ミラクルに足を運んでくださった
全ての皆様に
本当にありがとうございましたと
お礼を言いたいです。
ありがとうございました。
わすれない。
最後になりますが。
諏訪ってめちゃくちゃ良い奴だなって
思うんですよ。
嫌味ったらしいけど笑
口悪いし態度でけぇし
多分なんだけど、
桐場が階段から落ちて怪我した時は
ゲラゲラ笑ってるけど、
ゾンビとかに襲われそうになった時は
一目散に駆けつけるタイプなんだなって
個人的には思ってます。
(何この例え)
こんな女友達
欲しかったなぁ…。
諏訪に対して話すと
めちゃくちゃ長くなるし
なんか恥ずかしいので
辞めます。(2度目)
すごく楽しかったです。
夢のような公演期間でした。
公演に携わってくださった皆様、
公演を見てくださった皆様、
全ての皆様に感謝申し上げます。
あーーーーーーー!!!!
楽しかった!!!!!!!!!
諏訪玲奈 役
江益凛