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年を重ねるごとに、わたしは階段を降りている。


年度末。という言葉が飛び交うのに
私の生活にはなんら変わりがない。
置き配で頼んだはずのAmazonの
不在通知が来ていた。
自炊する気力も起きず
UberEATSで頼んだカレー屋さんの
セットのサラダが入ってなかった。

何年も昔に開かれた
小林賢太郎展で買った日記帳。
買ってから数年後に使い始めた。
気が向いた時にしか書いてないので
2019年あたりからの出来事が
つらつらと書いてある。
大抵書いてあることは同じだ。
人様に見せられないような暴言や
愚痴や嫉妬やなにやら
汚い言葉が並んでいる。
基本的には全部ネガティブだ。
そんな中、一日だけ
「万年筆を買った」と、
くだらないことを書いてある日があった。
2020年11月27日の出来事だった。
「こういうことを書く日が続けばいいな」
とか、書いてあるくせに
次のページには
「意志が弱い人間でうんざりする」
と、早速ネガティブワードが
文頭に書かれていた。

昔、スイミングスクールに通っていた時
スクールの最後の時間に
自由時間があった。
みんなが先生やほかの人たちと
ボールみたいなものを
投げあって遊んでいる中、
私は端っこの方で潜水して
自分が吐き出す空気の泡を眺めるのが
好きだった。
今考えると
本当にひねくれてるなと思う。
当時はまだ
今に比べたら全然人懐っこかったけど
その頃から
人見知りの片鱗があったのかな
なんて、思ったりもする。
そんなことをふと思い出した。

5年生まで続けた水泳も
当時やってたバスケのコーチに
「バスケか水泳のどっちかにしろ」
と、言われて辞めた。
泳ぐことは好きだった。
個人メドレーも泳げるくらいまで
続けていたけど
タイムは早くなかった。
どこか、自分の中で
限界が見えていたのかもしれない。
その一年後にバスケも辞めた。

歳を重ねるごとに
私はふわふわするようになって
なにかの防衛反応なのか
角が取れたのか
何が原因なのか分からない。
人前でしっかりすることを
諦めてしまったのかもしれない。
それと同時に
使う言語はどんどん退化して
「どーん」とか「ばーん」とか
そういう擬音ばっかり
発するようになってきた。
それと反比例して
どんどん年齢は重なるばかりで
久々に会う人には
「大人になったね」とか
「美人になったね」とか
そんなことばかり言われる。
何が変わったのか
当の本人は全く分からない。
こんな発言をする私は
いつまでたっても中身は子供だなと思う。


性格診断で
「あなたは人間関係を壊しがちなので
壊さないように心がけましょう」
と、書かれていた。
「はい、すみません」としか
言い返せなかった。
「ごめんなさい」としか
言いようがなかった。
AIにまでそんなこといわれて
もう終わってるなーとか思ったり。
でもありがたいことに
私には友達がいる。
お前なんかに私の何がわかるか
ざまーみろ!とも思う。
友情まじ卍卍


低気圧のせいか頭が痛くて
ずっと寝込んでいた。
100錠入りの市販の頭痛薬。
ワードだけ見ると
やばい人感が強いのだが
一応薬漬けにならないように
気をつけながら飲んでいる。
いつか治るといいなと思いながら
もう15年くらい付き合っている
偏頭痛はいつまでたっても治らない。
気圧のちょっとした変化で
寝込んでしまう自分が
弱っちいなぁと思ったりもする。


明日はエイプリルフールだから
どうせしょうもない冗談が
あちこちで飛び交うんだろうな。
誰か行き過ぎた冗談を言って
炎上でもするんじゃないか
なんて無駄な心配もしながら。
私は多分
結局何も呟かずに終わるんだろうな
なんてことを考えながら
年度末の何気ない1日を過ごす。
特に代わり映えもない1日。

来年度もよろしくお願いします
と、添えさせていただきます。
よろしくお願いします。



江益凛

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