【短編】いいわけないよ。
しらないうちにわたしのしらないわたしがそこかしこにあるいていてねえねえとかたをたたくとくるりとふりかえりにやあとぶきみにわらうのしらないうちにしらないわたしがわたしのかわりにいきをすってはいてことばをすってはいてわたしのしらないわたしをぜんせかいにはっしんしている
私は
何も
知らない。
きおくのかたすみにおいやったいたいいたいくるしいくるしいそんなものはだれにもばれないようにあっしゅくしてはこにいれてぬのをかけてそこにおいていたのにわたしのしらないだれかがきょうみほんいにもちだしてでみせひらいておおばんぶるまいをしてしらないうちにだいはんじょうで
私は
何も
知らない。
私は
何も
知らない。
私は
何も
していない。
私は
何も
していないことにしたい。
わたしはなにもしていないから。
わたしはなにもしていないとねがいなにもしたくないとねがいなにもしていないとおもいこんでおもいこんでなにもかもわすれようとしているのにしらないわたしがそこにはいてしらないわたしがたくさんのひとにかこまれてそのちゅうしんでえんぜつをしていていしをなげられていておおきなこえでさけぶとたくさんのひとはわたしにほほえむまんなかにいたわたしのしらないわたしはちをながしてたおれていてなのにえがおでそこにたおれていてぶきみなえがおをわたしにむける
そんなこと。
いいわけなんてないよ
良い訳なんてないよ
良い訳なんてないんだよ
これは呪いなんだ
仕方の無いことなんだ
どうしようも無いことなんだ
足元に転がる
先のとがった破片を
右手に持ってみても
それを振り下ろす勇気もなく
泣き叫ぶと
周りに人が集まって
大丈夫だよと言うけれど
知ってるの
わたしの知らないわたしに
石を投げていたことも
全部全部知ってるから
でもそれは
仕方の無いことだから
いいわけなんてないよ
いいわけなんてないよ
言い訳なんてないよ。
全方位に贈り物をして
全方位に戦闘態勢
全方位味方のようで
全方位敵軍のようで
昨日の軍師
明日の敵
信じたくもないよ
信じたくもないよ
信じていたいよ
信じさせてよ
わたしのしらないわたしがえいえんにわたしのめのまえにあらわれないでわたしのみえないところでゆうがにおどってくれればそれでいいから
私は
何も
知らないままで。
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