インターンシップによる就職活動への影響はあるのか?
この記事では、「インターンシップが就活へ与える影響」について論文をもとに紹介します。
就活生のみなさんはインターンに参加した(もしくは、参加予定)でしょうか?
インターンに参加する学生の割合はとても多くなり、みなさんの中にもインターンに参加しようか悩んでいる方もいるかもしれません。
今回はインターンに参加したことで、その後の就職活動にどのような影響があったのかを紹介します。この記事を自分の就職活動の参考にしてもらえればと思います。
論文⑴
「インターンシップタイプによる基礎力向上効果と就職活動への影響(真鍋和博)」という論文では、インターンシップ前後で、「社会人基礎力」の伸長と、インターンシップの経験をその後の就職活動にどのように活用したかについて調査しています。
まず 1 週間程度企業で就業体験を行う「日常業務型インターン」 では、「傾聴力」「主体性」「計画力」が特に大きく伸長していた。
企業等から与えられた課題を長期間にわたってチームで解決していく「課題設定型インターンシップ」では、「発信カ」「課題発見力」「主体性」の伸長が大きいことが特徴であった。
その後の就職活動において、インターンシップ経験を就職活動にどのように活かしたのかを分析した。「日常業務型インターン」では経験で得た社会人としての規範意識を自己PRに、職業的気づきを志望動機に活用していた。「課題設定型インターン」では伸長させた社会人基礎力を「自己PR」に、伸長させたコンテキストを「学生時代に力を入れたこと」のエピソードとして活用していたようです。
論文⑵
「地域企業でのインターンシップ体験の効果と就職活動への影響(中里 弘穂)」では、は2014年と2015年の福井県立大学のインターン授業履修者を対象に、参加前の意識、参加後の成果、就職活動時期の影響を継続的に調査した。
2014年15年の 2 回の社会人基礎力の調査から、論文⑴での長期のインターンに比べると伸長の幅は低いが、短期間のインターンであっても、社会人基礎力各要素の平均値の伸びは確認できています。
次に、インターンシップへの参加が与える就職活動への影響についてです。
見てわかるように、インターンの形式によって得られる効果の違いが見られた。全体的に「講義・見学型」が低い値であり、続いて「プロジェクト型(おそらく論文⑴での課題設定型)」、「就職体験型(おそらく論文⑴での日常業務型)」となっている。
さいごに
今回は2つの論文を紹介しました。
インターンシップへの参加理由は様々だと思います。
「希望する企業の様子が見たい」
「興味がないけど見ておきたい」
「仕事の雰囲気を味わいたい」
今回紹介した論文でもわかるように、参加するインターンの形式によって得られることは変わってくるようです。
インターンシップって企業の様子を見に行くもので別に個人のスキルアップを目的としているわけではない、と思っていましたが、インターンの形式でこれだけの差があるのであれば、計画的にインターン選びを行なってもいいかなと感じました。