第10回 医師とマネーリテラシー 前編

こんばんは。ついに第10回を迎えることができました。

今回のテーマはマネーリテラシーです。

Twitterやnote界隈では知っていることが当たり前かのような話題である、「マネーリテラシー」ですが、改めて触れてみたいと思います。


お金がかかるものの代表として、①マイホーム、②車、③保険が挙げられます。

医師は世間一般からすれば小金持ちですが、勤務医の95%(自分調べ)は、あくまでもサラリーマンです。
実家が激太の方なら問題ないでしょうが、奨学金なども借りながら医師になった家庭は、彼らを真似してタワマンに住んで良いのでしょうか。

①マイホーム

「いつかはマイホーム」、「家族が出来たらマイホーム」と思っている医師が大半だと思います。

都心のタワーマンションなら億超え、郊外の一軒家でも5-6000万円の物件に35万年ローンを組んでいる話は、同僚や先輩からよく聞きます。

その家本当に必要ですか?キャッシュフローを計算しましたか?

巷で流行中のFIREに洗脳され、ちびちび生活すれば働かなくて良いんだ!贅沢は敵だ!なんてことが言いたい訳ではありません。

子供部屋もある素敵なマイホームですが、子供が一人で部屋を利用する期間なんて、たかだか10年程度です(ニートにならなければの話ですが)。
子供が家を出たら、物置化してしまうのが目に見えています。

都心の狭い土地に建てた、スタイリッシュな3階建て住宅ですが、何歳まで階段の昇り降りが出来るのでしょう。
階段のせいで自宅退院が難しくなった方の存在は忘れてしまったのでしょうか。

タワーマンションならば大丈夫!と思っている方、修繕費一つとっても、ここは地震大国日本です。50階建てのタワーマンションの耐震補強のための修繕費なんて今後いくら掛かるか誰も分かりません。
広いエントランスも良いですが、高齢になったら公道に出る頃には息が上がっているでしょう。
売り抜くには今のうちでしょうが、その決断は出来ないと思います。

そして、勤務医でよくあるのが、その立派なマイホームでどれだけ暮らせているのですか?ということです。ただでさえ早朝から夕方遅く、週1回の常勤先の当直や外勤の当直、週末当番、突然の僻地勤務の令…
「…家族が過ごせているから大丈夫」。涙を拭いて下さい。

子供が巣立ったらor高齢になったら、貸せば良いんだと思っている方、賃貸でペイ出来るか計算はしているのでしょうか。
例え人に貸しても、ローン返済分+新たな住居費を賄えるだけの賃料が貰える住宅は無いでしょう。あるとしても都心の超一等地に限ると思います。

マイホームに関するマイナスポイントのみを書き連ねてしまいましたが、マイホームを否定したい訳ではなく、無計画なことが問題と思っています。

地に足がつき、将来を見越した資産性のあるマイホームなら何の問題もないと思いますが、「家賃を支払うくらいなら、ローンの方がお得!」などの浅い考えで、業者の良いカモになっているのは哀れです。

利回りなどのレベルの前に、何年後には何人で暮らすか、この土地にいつまで暮らすのか程度の計画すら立てていない人が大半です。
せっかくの知能を、普段の生活に少しは活かして欲しいものです。


長くなってしまったので、車や保険についてはまた次回にします。







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