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Photo by
snafu_2020
やさしさにふれたひと時
ある日の午後
横断歩道で信号待ちをしていた
右斜め前におばあちゃんがいた
カートを携えている
前方左斜め前には
横断歩道の手前で停車しているバスがいた
信号が青に変わったので
歩き始めた
おばあちゃんもカートを歩道から
車道に降ろし
歩き始めた
おばあちゃんの歩幅は小さいから
当然
わたしの方がおばあちゃんより先に
向かい側の歩道に渡り終えた
そして信号は点滅し
青から赤へと変わる
ふとおばあちゃんが気になって振り返ると
おばあちゃんはまだ横断歩道の3分の1ほどにいて
赤信号になっても渡ろうとしているではないか
ああどうしよう。。。。。と
ためらいながらも
足が動く
おばあちゃんのところに歩いていき
おばあちゃんに声を掛けた
「大丈夫ですか」
(いや大丈夫じゃないよね。。。)
その時わたしは手を出して
おばあちゃんと手をつないで
おばあちゃんの歩幅に合わせて
赤信号の横断歩道を渡り終えた
左手にいたバスも
その後ろの車も
クラクションを鳴らすこともなく
おばあちゃんが渡り終えるのを
待ってくれていたのだ
やさしいなぁ
(ありがとう)
それにしても
信号が変わるタイミングが早すぎない??
おばあちゃんと手をつないで歩いたとき
おばあちゃんの手が冷たいと感じた
緊張したのかなぁ
心細かったのかな
血圧低いだけ?
一緒に歩きながら
そんなことを思っていたら
ちょっとウルウルしてしまった。。。
おばあちゃんは
これから病院に行くのだそう
おばあちゃん
「ありがとうね」
わたし
「お気をつけて」
とある日の午後
やさしさにふれたひと時
風は、まるで春がもうすぐそこだよー!といってる様だった♡