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わたしがわたしを許せたこと

発達障害の気質があると気づいてから
自覚したことがある


職場(カフェ)のオーナーの息子さんは
発達障害の診断を中学の頃に受けていて
現在に至っている


彼はとても丁寧で
穏やかで
おっとりしている

そして
人の目を気にする反面
目立つことをすることに抵抗がない


周りから見たら毎日がコスプレ それが彼の日常だ
それがよく似合うのだ


彼は職場にいらっしゃるお客様に対して

いつも丁寧におもてなしをする
混みあってきて忙しい時でもそのペースを崩さない

テーブルの食器を片づけるのに
かなりの時間を要する

その間お客様は店内に入ってお待ちになる


オーダーを取る時も
特にそのお客様が外国人だった場合は

彼はバックヤードに戻り
スマホで翻訳して聞き取った英文を耳から覚えて
再びお客様のもとへ行き 
その翻訳した英文を話て
そこでまた分からないことがあると
バックヤードに戻りまたスマホで翻訳機にかける
それを繰り返すためオーダーを取るにも時間がかかるのである


対して わたしは過去に経験してきた職場が
スピードを求められてきたことから
店内が混みあってきて
お待ちのお客様がいると
急いで片づけをして
お席にお通ししなくてはという思いから

ペースを上げて片づけをしていく




わたしはその彼の様子を見ていて
いつもイライラしていたのだ


「わたしが片づければ早くお席に通せるのに。。。」
「え?オーダーまだもらえてないの?」と



でも オーナーは「急がなくていい」と言う
(理由は焦るとミスにつながること そして優雅さに欠けるから)

それがお店のスタンスだ



わたしがそのスタンスに合わせることができないでいた



かつていた職場はキレッキレの歯科医師と
それに劣らない歯科衛生士たちのいる歯科クリニックだった

正確さとスピードを求められるその職場に
わたしはついていけなかったのである



それに気づけたのは ほんの数年前のことである

もっと早くにじぶんの適性に合わないことに気づいていたら
(→ゆとりをもった診療体制の歯科クリニックなら
 違っていただろう)


不得意なことに一生懸命にならなくてよかっただろう
できないところを誰かと比較しなくて済んだだろう

自信を失うこともなかったのかもしれない


当時の職場でいろいろなことに悩んで
精神的に疲れることもなかったのだろう




現在の職場は
優雅な雰囲気が求められゆったりとしている

これまで経験してきた環境とは違うのだ


それに慣れるまで時間がかかった

意識して
歩くスピードをゆるめて 足音が響かないように
非日常の空間に似合うわたしを演出する



だから
オーナーの息子さんの雰囲気は
お店にピッタリなのである


わたしが彼に対してイライラをつのらせたことの根本は
わたしの中に彼と同様の気質があるのだということに
気づきなよ!というサインだったのだと


発達障害の気質があるということを

オーナーから指摘されたことで


ようやく彼のことを理解し

彼に対してイライラしていたことの原因が
わたしの内側にあるものだ
(彼のもつ気質=わたしにもある)と分かった時


彼を許せたのだ



それが分かった時

彼に謝ることができた


彼はとても感受性が高いから(HSP)
わたしが彼に対してイライラしていたことに
気づいていただろうし

わたしに対しての接し方にも困っていただろう


一緒に仕事をする上でとてもやりづらかっただろうなと


それを彼に伝えたら


彼はとても喜んでいた


わたしがそれ(発達障害)に気づけたこと
そして否定せずにそれを受容したことにも喜んでいた



彼を許せたこと=わたしを許したこと



わたしには今
彼のようにじぶんらしくありのままを表現できる環境がある

そのままのわたしでいいと受け入れてくれる環境がある


その様な環境に居られることが
とてもありがたいことです



あなたが身を置く環境がどうですか?













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