オタ芸コラム:2023年私的オタ芸ソング年間ベスト授与式
砂塚ユートです。年末なので独断と偏見で今年の野外アニクラで盛り上がったり、高まったりしたオタ芸楽曲のベストを発表したいと思います。先に言っておくとマジでアンセムばっかです。すみません!
主な選考基準
原則として2022年11月~2023年11月の間にリリースされた楽曲(クラシック部門は除く)を中心に、1月の「なごうて!」から現時点までに自分が野外アニクラ等で観測した楽曲等を各部門ごとで個別に表彰していきます。
・Shazamで拾った回数
・X(Twitter)のインプレッション(イベントハッシュタグ等)
・現地オタ芸マンの悲鳴
・俺が気持ちよかったもの
サンダースネイク部門
・fripSide/Red Liberation
備考:最新クール『ひきこまり吸血姫の悶々』のオープニングから三代目fripSideの新曲。野外アニクラには珍しくちゃんとアニメタイアップ。 ツインボーカルの利点が遺憾なく発揮された疾走感のある曲でオタ芸もバチバチに気持ちいい。この手のBPMはドラスピ始動もよく合いますね。
オープニングアニメでもオタ芸を推奨している(?)
・Aqours/幻日ミステリウム
備考:『ラブライブ!サンシャイン!!』のスピンアウト作品『幻日のヨハネ』のオープニングテーマ。わりと貴重なAqoursのオタ芸ソング。この曲に関しては最大瞬間風速が凄まじく、その後のアニクラ現場よりはリリース直後のvideostarオタ芸部タグのほうが盛り上がっていた気がします。
・メイレム(鬼頭明里)/月影シャレード
備考:今をときめく女性声優、鬼頭明里さんのキャラソン名義。オタクの好きだけで出来ていてびっくりしてしまった。ただ、あまり狙い過ぎてもダメなのか巷では「偽ステテクレバー」とか言われてるらしい。身も蓋もなさすぎる!
・シエル(青山なぎさ)/眩惑Desire
備考:これでオタ芸を打たないのは失礼なほどの今年最強のオタ芸ソング。結局マクロスみたいな挿入歌が一番好きだから……。もはや飛ばす前提というか、公式MVでは実際飛んでいるラスサビにバカでかい溜めの跳びポまで完備。唯一の難点は曲の理解を深める上で重要な本編への導線に乏しいところ。国は早くディズニープラスとFODでアニメを流す鬼畜の所業を独占禁止法で規制してほしい。
・月乃/Icy tears〜アイシテ〜
備考:今年春の音系・メディアミックスの即売会「M3」発の同人楽曲。西の野外ではほぼ拾う機会はないんですが、TwitterもといXでオタ芸マンがバケモン極めてたのでご紹介。「numbness」と同時受賞とさせていただく。僕個人はまだまだこのラインを掘り下げるまでに至ってないので、紹介できる楽曲に限りがあることをお詫びいたします。
・みらくらぱーく!/ココン東西
備考:ラブライブ!シリーズ最新作『Link!Like!ラブライブ!』発のユニット、みらくらぱーく!より。最近は本当に「蓮ノ空」が熱い。特に若手のDJほど擦ってくるので活気を感じます。このコンテンツは掘り下げるほどに強い曲がいっぱいなので絞るのもひと苦労ですが、現場でよく聞くオタ芸つったらひとまずこれ。「東西」とあるので関西打ちか関東打ちかは分かれるところですが、このBPMで後者を打つのはなかなか大変だと思う。
余談ですが、下記の打ち方についてご存じの方はご一報お願いします。(追記:元ネタが判明したものの、クッソ汚いので載せないでおきます)
蓮ノ空特別賞
あの、本題に入る前に言うんですが……こんなの読んでないで今すぐ蓮ノ空追った方がいいよマジで。急がないと本格的に手遅れになってしまう。最悪、画面見なくてもいいから作業用BGMにでもしなさい。
さて、絞り切れなかった結果が以下。全てがオタ芸かと問われると諸説ありますが、それはともかく楽曲は讃えられるべきなので載せておきます。どうせ全ての文責は俺にのみ帰するから……。
・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ/On your mark
備考:正直3Dモデルは目が肥えてるとかなりしょっぱいんですけど、そこはまぁ置いておくとして。初期曲の割にやたらと蠱惑的。初めはこの曲で打つ意味があまりよく分からなかったんですが、最近ようやく気持ちよくなってきました。ダンサブルってこういう事なのかもしれないな。
・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ/DEEPNESS
備考:なんだこのラテン系のイントロ(歓喜)
初見はこれ『ラブライブ!』なのォ!? となること請け合いのつよつよEDM。なんか琴みたいな和の音も裏で鳴ってる気がするけど、この辺の文脈は本編にあるっぽい。履修履修履修履修履修履修履修履修履修履修履修。(追記:履修した結果、このコンテンツの本質を完全に理解しました)
・スリーズブーケ /Holiday∞Holiday
備考:月・月・火・水・木・金・金。個人的にスリーズブーケ全部好きかもしれない。こんなんサビ無限ファイボワイパーですやん……(恍惚)”安全バーは君の腕 ぎゅっと握りしめた”という美しい感性の詩。
・スリーズブーケ/眩耀夜行
備考:ごめんなさい……またなんです。異次元干した雑魚なのにあたまスリーズブーケ。美しい曲調のあまり泣きながらリフレクトドライブ打ってます。作曲の小野寺祐輔氏は(またしても)先述の「月影シャレード」も手掛けているため、実はいま一番アツいオタ芸クリエイターと言えるかもしれません。
関東打ち部門
今年の西の野外ホットワード「せきあずまだち」。標準的な推奨BPMは130~140前後です。
・しろさきあや/此岸花
備考:今年の関東打ち大アンセムはこれ一択。しろさきあやさんの「此岸花」。よく間違われますが、彼岸花ではなく「しがんばな」です。各所で「此岸花ヲタ芸部」のムーブメントを巻き起こした結果、ついにアニクラでご本人による生歌歌唱が実現しました。
・米女メイ(薮島朱音)/茜心
備考:『ラブライブ! スーパースター‼』より。2023年上半期の関東打ち。こちらも「茜心競技シーンヲタ芸部」なる謎のタグと界隈の啓蒙が成されていました。あの、競技シーンってなに?? 関東打ちのほか、国際的斜め揺れソングとして海外でも認知されています。
・長瀞さん(上坂すみれ)/Play Your Heart
備考:『イジらないで、長瀞さん』2期のキャラクターソング。言わずもがな、上坂のすみぺ歌唱。令和どころか今年リリースのはずなのに何故かずっと旧き良き往年の音がする。「月影シャレード」と同期で2023年冬クールの三大オタ芸ソングの一角を成しています。
2技部門
・LizNoir/Blue sky summer
備考:『IDOLY PRIDE』内のユニット、リズノワ楽曲。僕のshazam上では拾った回数がぶっちぎりでトップでした。特に酷暑だったためか、いつまでも夏が終わらずにこの曲と「N.O.S(Neonlight Overdrive Sparkling crarity)」が秋口までずっと流れていた記憶。
2技は2技なんですが、なによりツーステとツインドライブが合いすぎるので踏会議楽曲として受勲した方がいいかもしれない。
・安曇(大野智敬)/KONAMON
備考:22年の12月リリースから半年くらい間を置いてお遊戯会内から爆発的に掘り下げの進んだバケモン2技アルティメットチ◯毛ソング。KONAMONやで!こんなもんやない。
ちなみにコンテンツ的にはなんの関係もありませんが、KONAMON繋がりで今年は地下アイドルグループ「三代目KONAMON(現在は五代目)」がリリースしている「逆境のSoldier」という曲も打ちイベで話題となっていたため併せて紹介しておきます。(こっちは1技)
・MILLIONSTARS Team1st/Star Impression
備考:イントロから既にデカい。ガンダムSEEDの曲だぁ。 数あるアイマスコンテンツの中でも、常にオタ芸ヒットチャートの上位を独占しているミリオンらしい一曲。こちらの作詞・作曲・編曲はミリマス初期に「Blue Symphony」というこれまた屈指のオタ芸曲を手掛けた名コンビによるもので、さもありなん。アイマスにおけるクール系統(いわゆる”蒼”)のイメージは概ねこんな感じか。
3技以上部門
・スリーズブーケ/Mix shake!!
備考:年末最後の超新星。現状、今世紀最高の現場と思われる「アイドルマスター×ラブライブ!」の合同ライブ、いわゆる「異次元フェス」は双方のコンテンツの異文化交流の起爆剤となり、さながらヘレニズム時代の再来が如き様相でオタク界隈に革新をもたらしました。
そんな異次元ムーブメントは確実にオタ芸界隈にも波及してきており、その象徴とも言うべきなのが「Mix shake!!」のリレー打ち7連です。こちらはイベント終了後に有志が集って、その日流れた曲でオタ芸を打って締め括るいわゆる「乙打ち」と呼ばれる習慣。今回はドデカいイベントの直後という事もあってか常以上の盛り上がりを見せており、締めのセイキンスネークでは画面外から見知ったオタクが乱入する形で見事な一体感を演出していました。こういうのは基本的にリテイクのない一発撮りなので臨場感も半端ないです。
この翌週の野外アニクラではDJ含めて参加者の多くが異次元フェスの余韻を引きずったまま臨んだことも合って実質、異次元フェスday7として早速このリレー打ちも持ち込まれていました。
特殊スネーク部門
・大橋彩香/Please, please!
備考:今年の特殊スネークそのものはご当地技が多く開発されたり、セイキンスネークが再興してそこそこバズったり、アイドル界隈からハイグリが輸入されるなどしてそれなりに新技が生まれました。とはいえ楽曲的には今年リリースでなかったり、一般にまで膾炙し過ぎて改めて年ベスとして纏めるほどでもないかなと思わせるビッグタイトルばかりなのでどう纏めたものかと思っていましたが……これがありましたね。
今年の夏クールに放送された『政宗くんのリベンジR』のオープニングテーマに合わせて開発された「おねだりスネーク」です。アニメ1期の主題歌があのナマステスネークとホグワーツmixでお馴染みの「ミラハ」だっただけに、またろくでもない技を擦られるのだろうと事前に予想はしていましたが、案の定お誂え向きに2技尺なので特殊芸を擦りやすい構成でした。
サンスネの初動から「お願い(おねだり)」という楽曲テーマに沿いつつ、いとうあさこスネークやその改良版の動きを一部取り入れた絶妙に気持ち悪い動きで特殊スネークとしてはかなりお手本に近い技だと思います。いかに気持ち悪い動きをするかがオタ芸の本質ですしね。
海外進出も早かった。
・わいわいわい/わーいわいわい わいわいわい!
備考:『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours浦の星女学院RADIO!!!』、通称『浦ラジ』出身のユニット「わいわいわい」の楽曲。ギリギリ今回の年ベス選考基準に適していました。ツッコミ不在の恐怖。Aqoursはたま~にこういう頭のおかしい曲を出してきますね。もはや素人の自分でも音で分かる感じですが、作詞・作曲はあのヒャダイン氏(本名名義ですが)。
これで打つのはYYYスネーク。面白い曲とはいえ正直あんまり現場では流れないので西の野外で見る機会はないんですが、名前のない怪物の列ではそこそこ見かけた気がする。
クラシック部門
往年の名曲たち。以前から拾う機会は度々あったけど、ブームやらなんやらで今年特に擦られていた印象のある楽曲たちです。もはや年ベスでもなんでもありませんが、ついでなので供養。
・オルタナティブガールズ/ルナリア
備考:年ベスどころか21年にサ終した『オルタナティブガールズ』がリリースした16年の楽曲ですが、今年再びオタ芸現場で陽の目を見ることに。脚光を浴びる転機は、この曲の尺に合わせて開発された「ルナリアドライブ」という打ち方の再発見です。
16年当時の「すーぱーあにおん」という打ちイベで確認できる技で、ムラマサを4小節でキャンセルしてアストロドライブに繋げるという構成になります。
・fripSide/fortissimo-the ultimate crisis
備考:こちらは二代目のシングル「future gazer」のB面。なぜか後発的にエロゲになったPCゲーム『fortissimo//Akkord:Bsusvier』の主題歌。fripSideが一度も流れずに終わるアニクラというのは経験上ほぼ無いので常に何かしらの関連楽曲は拾っていますが、自分の観測範囲では今年は頭抜けてこれが多かった印象。いい加減『とある』のタイアップは食傷気味なので、ちょうどいいラインがこの辺りか。
・雨宮天/Trust Your Mind
備考:声優・雨宮天の最強ノンタイトル楽曲。精力的なDJや現場のオタクに「青き民(雨宮天ファンの通称)」が多いため必然的に拾う機会が増え、結果として彼らのいない現場でも接する場面が増えたような印象。
・X‐UC/カレント・ザナドゥ
備考:ただのアンセムという説がある。戦国武将とアイドルプロデュースを掛け合わせた移植のコンテンツ『IDOL舞SHOW』が2020年にリリースした楽曲。かれこれ一年近く音沙汰がありませんが、遺されたこの曲はラスサビ転調であ、イクッ。跳びポはラスサビよりBメロの入りの方が個人的には好き。
・森口博子/鳥籠の少年
備考:知る人ぞ知るパチスロ版『Zガンダム』の曲。これがオタ芸の曲調であるという事実はガンダムが嫌いだという(そんな人いるんだ)アニクラ勢も認めるところ。その当人はガンダムで唯一知ってる曲みたいに言ってましたが、ガンダムオタクは基本的にこの曲知らないです。(本編と一切関係ないので)
・Neru/命のユースティティア
備考:打ちイベではここ最近、注目を集めつつあるボカロ曲。案の定というか、ファンサイトで感想を見ると「アニソンっぽい」が大半を占めていました。それ即ち「サンダースネイクが気持ちいい」とイコールで言いかえる事が可能な魔法の一文。
・響裕太(広瀬裕也)/ONLY I CAN
備考:『SSSS.GRIDMAN』の主人公・響裕太のキャラソン。界隈のあるあるというかもう毎度の事ですが、本編をちゃんと見てても1ミリも流れないため曲の存在自体を知りませんでした。2023年の界隈を象徴する”男性ボーカルの打ち曲”の中でも一際、毎回のように拾ってます。
ベスト・オブ・デケェ賞
そりでゎ、今年の最強ソングを発表いたしまつ……
2023年、マジでデケェと思った曲は
ドゥルドゥルドゥルドゥル……
デン
せき!!
あずまだち!!
というわけで受賞は『ラブライブ!サンシャイン!!』の高海千歌役でお馴染み、伊波杏樹/「Killer Bee」でした。おめでとうございます!
彼女の個人レーベルでのソロデビュー曲。ラ!の時とは180°印象が違う(たまに片鱗を見せることはありますが)のでギャップで余計に狂う!!
デケェ~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!
終わり
気付いたら自分の年間ベストというよりも、ただ今年の流行りものを纏めただけになってしまった。もう少し音の方面に造詣があればと悔やまれてなりませんが、まぁ無いものは無いので致し方なし。
アニクラ系の記事は年内にもう1、2件くらいは更新予定です。
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