トリニティリングを買った日に、母からトリニティリングを譲り受けた話
先日、ずっと欲しかったカルティエのトリニティリングを購入しました。
購入まで5年程は悩んだでしょうか。
私は、18金のリングを常に肌身離さず着けています。
左手に二本、右手に一本。ひとつひとつを、生涯着け続けるつもりで選んできました。
既に着けている三本のリングとの兼ね合いや、自分の気持ち的なタイミングを考えた結果、今回新しくトリニティリングを迎えるのにたっぷり時間を要しました。
トリニティリングを購入した日の夕方は、母とお茶をする約束がありました。
早速、お迎えしたトリニティリングを着けて待ち合わせ場所のカフェへ。
席につくと、母からおもむろに黒いサテンの巾着ポーチを手渡されました。
「指輪をあげる。」と。
まさかとは思いましたが、なんと中に入っていたのは、母が長らく愛用していたカルティエのトリニティリングでした。
私がその日購入したクラシックタイプで、号数まで全く同じだったのです。
そもそも私がトリニティリングに憧れたきっかけは、母が若い頃から愛用しているのを側で見てきたからでした。
まさかその品を譲り受けられるなんて。
しかも、購入したその日に。
私がトリニティリングの購入を検討しているという話は母にしていなかったし、母も私にトリニティリングを譲ろうと考えている素振りは一切なかったので、お互いとても驚きました。
同じ日に手元にやってきた、二本の同じ指輪。
私が指輪を買うのがあと一日遅ければ・・とも思いつつ、この奇跡のような偶然が嬉しくもありました。何かがシンクロしたような気がして。
母の指輪を着けたいので、購入した方は売りに出すことにしました。
昔から美しいと思って眺めてきた、母のあの指輪が、これからは私の人差し指に宿ってくれる。
最近起こった幸せな出来事です。