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【米国市況】6月CPI うなぎ上りなインフレ
6月CPI(消費者物価指数)が前年同月比予想の8.8%を超え、9.1%上昇が発表された。生活に身近いガソリンや食料品がCPI上の引き金となった。
1.今度こそがインフレのピーク
前年同月比でCPIが9.1%上昇。事前予想値(8.8%)と比較して+0.3%上昇。
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高騰物価の影響を受けやすいエネルギーと食料品を除いたコアCPIは5.9%上昇。予想の5.7%を超えた。
今回のCPI上昇で41年ぶりのインフレ上昇。今度こそがインフレのピークと願う人は少なくはないでしょう。
2.米国経済の生活負担が限界を近づいている
物価高騰が続いてしまうと米国経済に大きな生活負担がかかってしまう。
ガソリン高騰が7月13日時点で全米平均4.60ドルを超えている。ガソリンが全米で最も高いカリフォルニア州では6.00ドル超え。しかし、ガソリン価格はピークを越してるかもしれない。
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1ヵ月前のガソリン価格(レギュラー)と比べて現在は約40セントほど下がっている。6月14日には史上最高額のガソリン価格が記録された。前年対比で47%増加している。
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ガソリンがインフレを大きくけん引しているので、この価格が下がればCPI低下に貢献できるでしょう。
3.気になる今後の金融政策
つまりFederal Reserveの利上げ問題です。
今回の8.8%予想を超えて、CPIが9.1%上昇の結果をどう受け止めるのか。
CPIデータは公開される前にFederal Reserveは既に把握しているので、次の利上げはほぼ決まっていると思います。
6月のFOMC記事で今後の利上げについて少し触れたが、7月の0.75%利上げは100%に近い可能性で実行されるでしょう。ただ、問題はこれ以上どのくらい上がるのかが議論ポイント。
私は今回のCPIをみて、1.0%の利上げの可能性もあると思います。これ以上の利上げでも驚きません。
なぜなら短期的に株式や不動産市場の暴落は起きてしまうのですが、じわじわとインフレと戦っても絶対に下がらないので、ここは大幅な利上げという特効薬を使ってインフレに対抗すべき。そろそろFederal Reserveの本領発揮がみたいですね。
ただ、1980年代のポール・ボルカーの超大幅利上げは避けたいです。
4.消費者信頼感指数が次の注目ポイント
昨日の株式市場は大きく下がらなかったのだが、これからは下がる可能性は十分あると思います。
1%以上の利上げが確定すると株価はまた乱れるでしょう。止まらないインフレをどの手を使って止めるのかがFederal Reserveの大きな仕事になります。
ただ、アメリカの消費者はどう思うのか。それが7月15日に発表されるミシガン大学の消費者信頼感指数。今月の速報値にはなるが、予想値の50.2が注目の数値となる。