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Instrumentals 10 についての蛇足

作者によるライナーノートを読むのが好きっていう人とそういうの興醒めっていう人がいて、私は曲に全て込めたと思っているから解釈はご自由に派なので以下の文章は蛇足であるとお断りしつつ、読むつもりの人は備忘録程度のものだと思っていただきたい。普通のライナーノートなど期待するだけ無駄です。

1. REN
そもそもこのタイトルも切羽詰まってつけているのであまり意味はなく、あるとすれば音の響きと曲の空気感を合わせてそこから連想してもらえるものに当てはめて曲を聴いていただきたい。この曲でいえば 蓮 なのか 練 なのか 恋 なのか 憐 なのかで曲の捉え方が変わるだろうということです。漢字や英単語には意味が込められており、それらを切り離して記号化することで、曲がよりリスナーのものになるのではないかという実験です。というのは後付けですがね。
ピアノにギターとチェロという構成もシンプルだけど面白い。後半でチェロがいい仕事をしている。

⒉ TRI
ピアノ曲というのを始めて作った。たぶん二度と作らないと思う。構成とかコード感とか、ピアノ曲を弾き慣れてもいないのに、冒頭のフレーズを作ったがためにできた曲。シークエンスは気持ちいいけど、この曲の演奏は完全打ち込みで、私は一切弾いていない。展開が欲しかったから三部構成にしたら7分近くになってしまい、結局プログレじみた曲になった。三部めのコード進行はルートの7thを経由して4度上がるというのをひたすら繰り返して元のコードに戻るというもので、ハノンだかなんだかの練習曲にあった進行を丸パクリしている。ちなみにこれはCirculation pt.1でも使っている。

⒊ MEI
フライヤーにはMAYって書いてあったけど、どっちでもいいです。響きが大事。MAYだと意味が限定されてきちゃいそうだからMEIとしたのかもしれないけど覚えていない。ギターを使ったいつものやつです。作っていて、まだこれイケるなあっていうのと、そろそろネタ切れか、というのがせめぎ合っていた。飛び道具が欲しい。

⒋ ZEN
これはどちらかというと意味を限定するつもりでこうしている。そもそもこれをZENとしたために他の曲タイトルをアルファベット3文字で縛ったという話もある。瞑想用の曲。アンビエント曲だが鐘(某小野坂ヤングさんがゆうつべで叩いてるアレ)の音を出すフリーの音源が使い勝手が良かったんで、もう1曲くらいつくれるかな。10分あるからゆっくりしたいときにどうぞ。終盤のピアノは蛇足だったかもしれないが、悪くはない。

⒌ KYO
アンビエントよりも長尺になってしまった。楽園系の曲が作りたくて、ちょっと前に見たPeter GabrielのIn Your Eyesに影響されてこうなった。ギターをメインにシンセ、ピアノ、トランペットがソロを弾いていくっていう構成。途中一瞬転調するが、あとはずっと同じコード進行。ジャズやらジャムロックやらプログレやらの影響か。小難しいコード理論など知らんけどベースでコード感出てる。みんなでわいわいやってるイメージなんで、ライブやなんかに持っていけるかもしれない。楽器増やせばいくらでもいけるのではないか。構成やらフレーズやらに時間がかかってギリギリまで終わらなかった曲。出来は悪くないと思っている。

以上。蛇足ライナーノーツでした。楽しんでいただければ幸い、心に残れば尚幸い。

ELSINOLA


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