Tuning / Etude
M3-2020春にて頒布されたTuning / Etudeに関する雑記です。あまりこういうのは無くてもいいと思っていますが、読むのが好きな人のためと、備忘録という意味で書いています。ですので、あなたはこれを読んでもいいし、読まなくても良い。
制作は2週間で行いました。合同コンピに参加するために2曲ボーカル曲を書き下ろし(1曲は没になりました)、それを送ったのが2月中頃で、そこからM3のために楽曲の制作を開始しました。当初1曲作れればいいくらいのつもりでしたが、結果、2曲できました。ただM3の開催が危ぶまれていたので、CDを焼くのがギリギリになってしまって、かなり突貫作業になりました。まあそれもいい思い出か。
Tuning
プリセットのノイズを用いたアンビエントというのをやってみたかったというのと、以前、Instrumentals 10収録「ZEN」で使ったベルの音源でもう何曲か作ってみようと思っていた。アンビエントなのでなるべく長尺にする方向に作っていきつつ、曲としてそれなりに成立させるために間をとったり後半でピアノの音を混ぜたりしている。楽譜というものはなく、ほぼアドリブで一発録り。ただしある程度のループは存在している。BPMがゆっくりなのでわからないとおもうけど。タイトルは製造番号みたいなものにするか、なにかしら意味ありげなものにするかで後者のパターン。意味があるかないかは、受け取った人による。
Etude
「Tuning」の技法でもう一曲。機械音声の歌声とベルの音、ピアノ、チェロの4つしか音源を使っていない。ボイス音源を使ったアンビエント曲は、実はTuningで試そうと思っていたのだけれど、いろいろやった結果、ボイス無い方がいいんじゃね?って思って削った。その代わりにアイデアの供養のためにもう一曲作った。
音声はdeley lamaという坊歌ロイド音源で平沢進が使っていて面白かったのでちょこちょこ使うようになった。ELSINOLAのアルバム「幻視のカナリア」収録の「極夜」でも使用した。とにかく音色として出落ち感があるので使いどころが難しい。
ピアノとチェロはこれまでに使ってきたこともあり、いい感じに曲をまとめてくれる。チェロを使ったアンビエントはMarvin Ayresなんかがやっていて、ロングトーンで強めにかけたリバーブが心地よい。
結局この曲もボイスなくても良いかもと思ったので、おまけにボイスオフの曲も収録してある。これはこれで良いかと思う。
タイトルのEtudeだがこれもミスディレクションを狙っていて、本意は別のところにある。名前がついていると名前にイメージがひっぱられるから、こういう概念的な音楽では邪魔になることもある。
そういうわけで、以上がTuningとEtudeの蛇足でした。気に入っていただければ幸い、心に残ればなお幸い。
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