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働かないと死にそうになる病気

今までの26年間でわたしが唯一自分で気づいた長所がある。

「働く事が好き。もしくは働いていないと死にたくなるほど働く事で生かされている。」

ということだ。

それに最初に気づいたのは大学1年になりたての頃。
いや、その時からこの病にかかったのだと思う。
留学の費用を貯めるためにお金を稼ぎたいと思いバイトを探した。
震災の影響もあって、驚くほどに決まらずに焦っていた。
大学生はみんなバイトしているのになぜわたしは働いてないの...?
働いてないのに生きている意味なんてないよ...
そんな絶望感を抱いていた。

そんな働かなきゃいけない病はわたしを当然の様に違う病にも引きずり込んでいった。
留学先にいても、授業が終わった後になにもしない事に罪悪感を覚え、勉強で必死なのにも関わらず働かなきゃと思っていた(学生ビザのわたしは法的に働く事ができなかった)。
不眠症になり全く眠れなくなった。

帰国後は奨学金を返すため、早朝から夜中まで働いた。
職場のおばさんにいじめられ、抑うつ状態になったのにも関わらず働いていないと生きている価値がないと思っていたわたしは、我慢を続けバイトに行き続けた。当然のようにその後、本当の鬱病になってしまい大学にも行けなくなってしまった。
大学に行けないのにバイトに行き続け、家に帰ると倒れるように眠っていたので、さすがに同居していた親にバレてバイトに行かせてもらえなくなってそのまま辞めた。
その後はものすごい罪悪感に苛まれ自殺未遂を起こした。

1つ目の仕事も、2つ目の仕事も、辞めたい辞めたいと言い続け、薬を飲んで自分を騙しながら生活していた。医者からしたら今すぐ仕事を辞めろという状態だったのにも関わらず、働いていないと落ち着かないという理由で極限状態になるまで仕事に行った。嫌で仕方ない仕事なのに、ユニホームを着て髪を結うとスイッチが入りなんのこともなく働く事ができた。終わってユニホームを脱ぐと顔が死んではいたが...だから上司は気づかなかった。気づかれる事が嫌だったわたしには都合がよかったがとても辛かった。

働かず家にただいる事に罪悪感をいだき、この春も無理をして転職活動に励んだ。周りに焦んなくてもいいから、休む事も必要だ、無理をするなと言われたところで、自分がそれを許さないのだから病だと思う。
働くのは辛いし嫌いだ。
でも、それをしていないのはもっと辛いし嫌だ。
それをこの社会に出た3年で強く感じている。

世の中にはおそらく一定数の同じような人がいるのだと思う。わたしの家系はおそらくそうだ。妹、両親を始め、今はなき祖父、そして尊敬している祖母は働いていないと死んでしまう人間たちだ。
祖母は背骨を仕事中に骨折して半年は動けないといわれたのに、その翌週に生まれたわたしを抱きたいがあまり、2週間で一時帰宅したらしい。そして半年経たないうちに仕事を再開した。
81歳になった今も、朝夕は畑、日中は習い事と休まず動いている。
田舎で車の整備工場をやっていた祖父は休みがなかった。
いつ誰がどこから何時に呼んでも助けに行くのがモットーでお酒を一滴も飲まない人だった。
母は朝から晩まで働き詰め。今はパートを3個掛け持ちしているので1日休みの日は1年に1日もない。年末年始すらないのだ。
父に至っては休みも休みではない営業マンだった。子供の頃は遊びに行っても途中で電話がかかってきて帰る事ばかりだった。大嫌いだった。遊園地にいても、水族館にいても電話が鳴った瞬間に家族の時間は終わるのだ。

わたしも妹たちもそんな人たちを見て育ったから働く事の大変さも大切さも辛さもわかっていて、だから働くのかなと個人的には思っている。
そして、残念なことにわたしはその状況でうまくやる事ができない人間だ。気も手も少しづつ抜かなければいけないのにそれができずに潰れていく。
わかっているのにだ。
今新しい職場で同じような状態になりつつあってヤバいと思ったから文字に起こしてみた。
同じ事を繰り返さないように。
今は始めたばかりだからスローペースでいいのだ。
帰って復習は必要だけれど"そこそこ”でいいのだ。
疲れていたら寝てもいいのだ。

戒めの為に。
今日のnoteはいつもと違う感覚で書けた気がする。
ほめてくれたら嬉しいです。
頑張れって言ってもらえたら嬉しいです。


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