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不審者に注目にするのは間違っているかもしれない
今日は、国立図書館に行ってみた。東京に住んでいるからいつかはいきたいと思っていたが、Xでバズっていたのとちょうど有給だったので行ってみた。
とりあえず、自分の業務に近い本棚に行ってみると面白そうな本が見つかった。
サイバーセキュリティに関する章や生体認証などを読んでいたが、その中で面白いものがあった。(多分この辺、複写しなかったからどの部分かは忘れた)
第6章 防犯×デザインの社会実装―犯罪を起こさない「空間づくり」 西 拓哉
第7章 地域安全マップとホットスポット・パトロールのためのアプリ開発 大久保 智生
第8章 地域安全マップ指導者養成教材の開発とその効果 佐藤 一美
「犯罪機会論と犯罪原因論」について触れられていた。
犯罪機会論は、犯罪が発生する「状況」や「環境」に注目します。
犯罪原因論は、犯罪者個人の内面や社会的背景に焦点を当てるアプローチ。
海外は前者が多いが、日本は基本的に後者である。
犯罪原因論の問題点は不審者に注目をするが、そもそも見た目だけで判断できるわけがない。という部分にある。内面的な要因は簡単にわかるはずがないのだから。
犯罪機会論は、犯罪が発生しうる機会を環境の設計(公園の周りに柵を作るなど)で障壁を作り予防することだ。
最近は、AIで犯罪機会論の観点でリスクを判定できることも出来るらしい。極論、Google Mapを学習させて、リスクマップを作成し、高い部分に監視カメラの設置を検討、情報提供を行うなどによって安全な場所の提供が可能になるかもしれない。
環境ではなく、人に原因を求めるのは日本人の性質かもしれない。集団主義的に「和」を重視する文化や、島国であり外国人などの異質な人への系関心は海外よりも高くなるだろう。
テレビなどのメディアでも事件が起きた時には環境ではなく、その人に注目し原因を探し出す。
また、フジテレビの問題の時も同じだが、いじめても良い対象を見つけると寄ってたかって際限なく攻撃をする性質がある。(これは日本だけではないと思う)
ただ、このアプローチだと納得感はあるが、実際に予防や対策につながるかというとそんなことはないだろう。
犯罪機会論は、犯罪が発生する「状況」や「環境」に注目し、犯罪が発生しにくい状況を作れるように対策した方が有益な場合が多いと考える。