クロフォードvs I・マドリモフ マドリモフは攻防一体の型でクロフォードに肉薄する
クロフォードがいつものハンターズアイで1.2Rを見てから数ラウンド…
うん?ラウンド取られてないか?と。
こういう序盤はなかなかないですよね。
マドリモフがずっとやっていた両腕を半円状に動かしているアレ。
クロフォードがパンチを放つとブロックは元より多くをパリングで対処。
腕(かいな)力の強そうな腕が動きの中で効率よく多くを下にはたきます。
これはガードの置き方、動かし方で対応できるパンチを防ぎ、パンチを打つ気も削いでいるだけではなく、フェイントにもなり、自分はどのタイミングからでもパンチを繰り出せるので実質攻防一体の動きになっており、クロフォードも5Rまで慎重な姿勢を見せていました。
そして腕だけではなく、ダッキングするような、飛び込むような体全体を使ったアクションも両腕の動きに合わせて行なっていくことで、クロフォードは本当にパンチを出してくることを考慮し、反応し続けます。
しかしマドリモフはそこから勝負できる何かは持っていなかったのですね。
クロフォードから幾つかクリーンヒットをあげても、それが決め手となるパンチではありませんでした。
クロフォードはハンターですから、これまで通り攻略するわけですが、今回はパンチの種類、当てる場所の制限を受けましたが、それでも狙いを定めて同じところを繰り返しヒットを重ねていきます。
マドリモフがほとんど無防備に打たれ、左目の周りを晴らすわけですが、攻防一体の型や動きの合間、隙、間隙を縫って放たれるパンチやコンビネーションの正確さは流石でした。
どのような相手がどのような戦い方をしてきても、試合の中で考え、戦いながら勝ち方を見い出す能力は現役随一のものがあります。
私はクロフォードの試合を見ることが楽しみで喜びを感じます。
Sウェルターにもなると、クロフォードとは見るからに体格差があり、フィジカルが強そうなマドリモフからはタイミングのダウンしか取れる予感はありませんでしたが、クロフォードにとっても自身のパンチ力だけでは倒せないクラスに入ってきた感じですね。
今後もどのように対戦相手をハントしていくのか彼の情熱がボクシングから離れるまで観戦し続けたいものです。
リヤドシーズン、面白いですね。