【広報コラム】社内ブログを運用する方法や効果とは?アイデアや活用事例、成功させるコツを解説!~後編~
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4.社内ブログの活用事例
ここでは社内ブログを導入した企業の成功事例と失敗例を紹介します。社内ブログの導入や運用を検討している方は参考にしてください。
1.現場の“生の意見”を社内ブログで収集する事例
大手ファッションブランドA社では、社内ブログの運用により、店舗スタッフの現場の声を効率的に吸い上げる仕組みを構築しました。具体的には、本部から店舗に対して「○○についてどう思うか」といった商品販売や陳列方法などについての質問が社内ブログに書き込まれます。その質問に対し、各店舗のスタッフが考えを書き込むことで、現場の“生の意見”や顧客の反応などを収集します。店頭からのリアルな情報を収集できるため、その知見を商品開発やオペレーションの効率化などに役立てられます。
2.従業員全員が利用可能な社内SNSを展開した事例
総合電機メーカーB社では、全社および特定のグループ企業に属する約8万人の従業員が利用できる社内SNSを展開し、組織の壁を越えた双方向コミュニケーションの活性化に努めています。この社内SNSでは、従業員の主体性を尊重し、データガバナンスや取り扱いに関する事項のみを事務局側で策定し、そのほかのルールはユーザーが定めるという方針で運営されています。その結果、一日の平均コメント数は約300件を超え、グループ間の壁や職務上の階層を横断した、風通しのよいコミュニケーション環境の構築に成功しました。
3.細分化されたコミュニティで、離職防止につなげている事例
世界有数の総合電機メーカーC社が運用する社内ブログはコミュニティが細分化されており、従業員が希望するグループに参加するという形態が大きな特徴です。たとえば、エンジニアが集まるコミュニティでは、部材の受発注や納期に関する情報などを共有し、社内コミュニケーションの促進と業務効率化を同時に実現しています。また、新入社員のみが参加できるコミュニティでは、お互いの悩みや不安などを共有し合うことで離職の防止やチームワークの向上に貢献しています。
4.社内ブログを使ったコミュニケーション活性化の失敗例
社内ブログの運用によってコミュニケーションの活性化を図ったものの、予想していた成果を得られないケースも少なくありません。その理由のひとつとして挙げられるのが厳格すぎる運用ルールです。とくに社内コミュニケーションの促進を目的とするのであれば、業務上の社内ブログであっても、飲み会やパーティーの案内といった遊び要素をある程度容認することが求められます。なぜなら、遊び要素の少ない厳格な社内ブログでは参加意欲が高まらず、ユーザーの定着率が向上しないというリスクが懸念されます。
5.社内ブログの運用を成功させるコツ
企業が社内ブログを効率的に運用するためには、いくつか押さえるべきポイントが存在します。とくに重要度の高い要素として挙げられるのが以下の3点です。
・目的やルールを従業員に共有する
・更新担当者を決める
・状況に応じた改善を実施する
1.目的やルールを従業員に共有する
社内ブログの運用を成功させるコツとして挙げられるのが目的とルールの共有です。社内ブログは運用する目的や意図によって必要なコンテンツが異なり、その内容によって従業員の参加意欲やコメントを書き込むユーザー層なども大きく変動します。そのため、社内ブログの本質的な目的を明確化し、そのビジョンを組織全体で共有して誰もが活用できるようにしましょう。また、目的やルールを周知徹底することはトラブルを未然に防げ、企業が思い描く社内ブログの方向性やビジョンに合致しやすくなります。
2.更新担当者を決める
社内ブログは運用そのものがゴールではなく、多くの従業員が共感できる有益なコンテンツを提供し、社内コミュニケーションの促進や従業員のエンゲージメント向上につなげることが本質的な役割です。そこで社内ブログを形骸化させないためにも、テーマやトピックに応じた更新担当者を定めましょう。担当者を決めることで発信する情報に責任をもつようになるとともに、コンテンツの一貫性を保てるというメリットがあります。また、運用の初期段階では社内ブログの盛り上がりを演出するために、何人かの従業員がコメントを書き込む役割を担うといった施策も重要です。
3.状況に応じた改善を実施する
社内ブログの運用を開始した段階で、当初想定していた成果を獲得するのは極めて困難です。どのような事業でもすべてが予定通りに運ぶケースはまれであり、ある一定の成果を創出するためには「計画(Plan)」→「実行(Do)」→「評価(Check)」→「改善(Action)」を回し続ける継続的な改善が求められます。たとえばコンテンツの投稿数やユーザーの閲覧数が伸び悩んでいるのであれば、社内アンケートを実施して課題や問題点を洗い出すプロセスが重要です。そしてその知見に基づいて仮説を立て、検証を繰り返しながら状況に応じた改善策を実施する必要があります。
6.まとめ
社内ブログは組織の従業員を対象とする非公開型ブログです。運用することで情報共有の円滑化や企業理念の浸透、社内コミュニケーションの促進などのメリットがあります。社内ブログの運営やネタ探しに困ったら、企業ごとに必要な記事をクリッピングできる「ELNET クリッピングサービス」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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