【広報コラム】社内報とは? 運用の目的やメリット、事例を紹介!~前編~
自社の活動内容や社員紹介などを発信する「社内報」は、社内での情報共有やコミュニケーションの活性化などを図るツールとして、多くの企業で制作・発行されています。この記事では社内報を発行する目的・メリット、具体的な作成ステップや取組事例を解説します。
1.社内報とは?
社内報とは、企業が社員間のコミュニケーションや情報共有を目的に作成するメディアのことです。その内容は多種多様で、たとえば自社の経営方針や最新情報、新商品やサービス、さらには社員の紹介などを掲載している場合もあります。
社内報は、社員が企業の考え方や行動を理解し、共感するきっかけを作る重要なツールです。そのため、社内報を作る際には、目的やコンセプトを明確にし、それにあわせたコンテンツ制作が求められます。たとえば、部門を超えて社員同士の理解や連帯感を強めたいなら、各部署の仕事内容や社員の紹介を行う方法があります。
ある調査によれば、従業員規模101名以上の企業では、約6割以上が社内報を発行しています。これは、社内向けの情報発信の手段として社内報がいかに重要であるかを示しています。
参照元:社内報って本当に必要なの?会社員100人に聞いてみた。│コムデザ
これまで社内報は紙媒体で作成・配布されることが一般的でしたが、近年ではデジタル化が進み、企業のWebサイト上などで配布されることも増えてきています。特に従業員規模が小さい企業や、テレワークを採用している企業などでは、情報の発信・共有の容易さという点でデジタル媒体は非常に強い効力を発揮します。
2.社内報を発行する目的やメリット
社内報の発行には一定の労力やコストが発生します。それでも多くの企業が社内報を発行する理由としては、以下で紹介する目的やメリットが社内報にはあるからです。
社内報の目的1. 社内での情報共有
社内報は主に社内での情報共有を目的に発行されます。これは、社員全員が共通の理解を持つことで組織としての一体感を醸成し、さらには組織の目標達成に向けた取り組みを強化するためです。具体的には、社内報を通じて次のような情報を共有できます。
・経営理念
・経営層からのメッセージ
・自社のビジョン
これらの情報を共有することで、社員全員が自社の方向性を理解し、自分の仕事が企業全体の目標達成にどのように貢献するのかあらためて強く意識することが可能です。これは社員のモチベーションやエンゲージメントの向上に役立ちます。
社内報の目的2. インナーコミュニケーションの活性化
社内報は、社内でのコミュニケーションを活発にする役割も担っています。縦割り構造の多い日本企業では、他部署がどのような仕事をしているのか、他部署の社員がどのような人なのかほとんど知らないことも珍しくありません。テレワークを導入している企業では、同じ部署内ですらコミュニケーションが図れていない場合もあります。
しかし、仕事で優れたチームワークを発揮するには、部署同士・社員同士のコミュニケーションや相互理解は欠かせません。
その点、社内報で各社員や各部署の紹介をすることで、普段の業務では触れられなかったことを知るきっかけができます。他部署の仕事内容を知ることで、何かあったときにその部署を頼り効率的に対応できる可能性が上がります。さらに、疎遠だった社員が自分と同じ趣味を持っていたことを社内報で知り、会話のきっかけになるかもしれません。
また、社内報は、社内イベントや社内活動の情報発信を行うのにも適しています。
たとえば、社内報で以前開催されたイベントの様子をレポートすることで、当日参加できなかった社員もイベントでどのようなことがあったかを把握できます。それを話題にほかの社員と話したり、次回は自分も参加しようと思ったりすることもあるかもしれません。
このように社内報はインナーコミュニケーションのきっかけづくりのために非常に有用です。
社内報の目的3. モチベーションの向上
社内報は社員のモチベーション向上にも貢献します。たとえば、目覚ましい成果を出した社員に対するインタビュー記事を掲載し、その社員の努力や工夫などを社内で共有することなどがその一例です。
これは社内報で取り上げられた社員自身の自尊心を高めるとともに、その社員を見習って自分も頑張ろうとほかの社員を奮起させるきっかけになります。また、その社員の成功の秘訣などを知ることが、ほかの社員の業務に好影響を与えることもあるでしょう。
社内報によって社員のモチベーションを高めることで、よりよいパフォーマンスの発揮や組織全体の生産性・創造性の向上を期待できます。
社内報の目的4. 会社に対する帰属意識の向上
社内報を活用することで、社員の自社に対する帰属意識を高めることも可能です。企業の価値観や方針、あるいはほかの社員への理解や共感などを通じて自社を身近な存在に感じ、より一層のコミットメントを得ることができます。
こうした帰属意識の高まりは、離職率の低下を図る上でも重要です。また、テレワークによって対面でのコミュニケーションが減った場合でも、社内報を通じて組織とのつながりを維持し、帰属意識を向上させられます。
社内報の目的5. 家族への情報提供
社内報は、社員の家族への情報提供手段としても有用です。普段、家族に職場や仕事の話をしない人も多いのではないでしょうか。
その点、社内報を見せることで、自分がどのような企業でどのような仕事をしているのか家族に簡単に知ってもらうことが可能です。これにより、家族から仕事に対する理解を得て、必要なサポートや応援を得ることも期待できます。家族からの理解や応援は、社員が充実感を抱いて仕事に取り組むための大切な要素です。
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