LTspice bv,biについて
LTspiceを使用しているとき、信号処理をしたいけどICやデバイスのSPICEモデルを使用するのは面倒、、、というケースがあったりなかったり。
そんなときに役に立つbiとbvについてざっくり忘備録をば。
bv / biとは?
ビヘイビア電圧源/ビヘイビア電流源になります。
電圧/電流出力を関数を組んで出力することができます。
ライブラリでは↓のデバイスになります。


なにができるのか?
BVであればV=のあとに、BIであればI=のあとに関数を記述できます。
以下の関数が使えます。

使用例①コンパレータ
定番はIF文になるかなと思います。
ヘルプでは以下のようにかかれています。
if(x,y,z)
xが条件式、yがtrueの場合の出力値, zがelseの場合の出力値になります。
そのため、以下のような記述で理想コンパレータとしての動作を記述できます。
if(V(in)>2.5,1,0)
この記述では、反転入力に2.5V, 非反転入力にinというノード電圧が印加され、差動入力が+のときは1V、-のときは0Vを出力する関数となっています。
さっそく動きをみていきます。

in端子に0~5Vの三角波を入力した際のテストベンチになります。
波形ビューワーの上側の緑線(in電圧)と赤線(2.5V)がクロスするポイントで
下側の青線(BV出力電圧)の極性が切り替わっていることが確認できます。
これにより理想的なコンパレータ動作ができていると確認できたと思います。
このようにbv/biを使用することで、かゆいところをカバーできる素子が自由に作れます。よかったらご活用ください。