爬虫類という趣味の世界のソクラテス達
閲覧ありがとうございます。
ミル・エスカマスと申します。
趣味として爬虫類の飼育から、爬虫類販売店に就職、独立を視野に退職し、現在業界への貢献を考えて模索中です。
このnoteでは、爬虫類飼育という趣味の世界をちょっと変わった視点から書いていきます。
今まで、人生のそこそこを爬虫類を飼育、学ぶ事に費やしてきた私ですが、ここ数年からついこの間までは、あまりSNS等で発言することも、そもそも見る事もあまりありませんでした。
見るのは、繁殖、飼育を長期的に論理的に行っている方々のデータに基づく考えや結果ばかりでした。
その頃の私は、爬虫類飼育を始めたての方々に対して、
「他人が何を飼育しようが、それをどう考えていようが、結局は関係のない話である」
とか、
「私よりも爬虫類に詳しい人間は、世の中に沢山いる。私ごときが、他人の飼育や考え方に口を挟むのはおこがましい」
と考えている人間でした。
というか、この業界のマニアと呼ばれる方々の多くは、
そうなんではないでしょうか?
まさしく、「無知の知」のような考え方を持ったそのような方々を、私は「爬虫類ソクラテス」と呼んでいます。
爬虫類ソクラテス達は、爬虫類飼育の醍醐味、本質の一端、哲学的な言い方をすれば、「イデア」に触れており、それが無限に深い世界である事を認知し、その世界に陶酔しています。
しかし、イデアに触れていない人達に対して、ある種の「諦め」があり、そういった人達に対して発言することをしません。
あと、内心「分かってないヤツが多すぎる」と思っています。
どんな人達か、実例で例えると、
・爬虫類の話はしたいと思っているので、SNSは利用する。
しかし、爬虫類に対して発言している人達の投稿を覗き、「分かってる人」「分かってない人」という選別を行い、「分かってる人」のコミュニティを形成する。
※この場合の「分かってる人」というのは、爬虫類ソクラテスそれぞれの中の「イデア」に対する考え
・業界内で話題になるような炎上事案が発生すると、主語を省いて、自分の意見を吐露する。等、「分かってる人」向けに発信する事が多い。
・爬虫類YouTuberを内心見下している。爬虫類YouTuberを尊敬している人間に、少なからず不快感をしめす。
そんな人達です。
結構身近にいるでしょ?なんなら、自分の事だと思う人も多いはず。
別にそれでいいと思うんですが、私は少し危機感を感じています。
現在の爬虫類という趣味の世界は、SNSの爆発的な普及により、飼育人口が増え、まさに「ブーム」と言える姿になってきました。
今までにも「ブーム」はあったのですが、ここにきてブームの中に気になる特徴が生まれてきていると感じています。
この趣味に対する考え方の二分化がかなり顕著になってきており、
「爬虫類飼育のイデア」に陶酔する「ガチ勢」
と
「マイノリティ」に陶酔する為にマニアを目指す「エンジョイ勢」
というふたつの趣味の世界が生まれています。
本来、趣味の世界がここまで大きく2分化する事はほとんど無いと思います。
2分化する理由は、「相手が生き物だから」という理由にほかなりません。
生き物の真理究明というのは、たぶん個人の到達できる世界ではないからです。
そうなると、それでも追い求める「ガチ勢」と、とにかく承認欲求が満たされればよい「エンジョイ勢」が生まれるのは必至と言えます。
私は、私個人としてその先の未来を懸念しているにほかなりません。
エンジョイ勢による情報発信は、先述の通り、ガチ勢からの情報発信を受けていないので、ぶっちゃけ本質的な部分で見当外れな情報が多い。
そうなってくると、エンジョイ勢は加速度的に見当外れな新たなエンジョイ勢を大量に生みます。
そして、業界として大きな輪で管理できなくなり飽和状態になった見当外れなエンジョイ勢は、動物倫理の枠を超えた社会問題を増加させます。
その先は、種の絶滅、遺伝子汚染、法的措置の加速を生み、
私の趣味としての終わりを意味します。
「爬虫類ソクラテス」のままだと、私はこの趣味を楽しむ事が出来ない未来が来てしまうかもしれない。
私は、「爬虫類ソクラテス」達を心から愛しています。
なので、「爬虫類ソクラテス」達の未来を守るために、「爬虫類プラトン」になろうと思いました。
ソクラテスの弟子であり、ソクラテスの事を後世に伝えた哲学者です。
要するに、私は意識的に情報のアウトプットを行きます!という宣言です。
この趣味が、マイノリティからマジョリティになるのは大いに結構。
でもその時に、出来るだけ正しい知識が浸透していれば、種の絶滅、遺伝子汚染、法的措置措置からソクラテス達を守れるかもしれません。
綺麗事を言わせてもらうとすれば、人の手で死んでいく不幸な爬虫類も減るかもしれません。
少し前に、
「初心者へのアウトプットをしないガチ勢(実際しにくい)と、その層からのインプットが無くて本質を失ったまま情報交換をするビギナー勢の狭間の溝を埋めないと、この趣味の業界に未来は無い」という話を偉い人と出来ました。
「間隙の救世主」は待っても現れないので、自分がやろうと思います。
とTwitterに投稿したのには、こういった想いがありました。
趣味として奥深い世界なので、「お前ごとき」と爬虫類ソクラテス達に思われる事でしょう。「そうじゃない」「お前は間違っている」と多くの方に思われると思います。
追い求める側としては、こんなに恥ずかしい事は無い。
ですが、業界の為に貢献したいと思っている私の中では、「正しい行い」だと信じております。
親切にしなさい。
あなたが会う人はみんな、厳しい闘いをしているのだから。
- プラトン -
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