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繁殖目線で、レオパの養殖で利益を考えてみる。

閲覧ありがとうございます。
ミル・エスカマスと申します。
趣味として爬虫類の飼育から、爬虫類販売店に就職、独立を視野に退職し、現在業界への貢献を考えて模索中です。
このnoteでは、爬虫類飼育という趣味の世界をちょっと変わった視点から書いていきます。


あまりここを計算している人がネット上に居ない気がするので、ざっくり計算してみようかなと思いました。

ある程度条件を決めないと計算どころではないので、かなり条件を絞って考えます。卸なのか小売なのか、ハイイエローなのかブラックナイトなのかで条件は大きく変わります。
なんとなく、印象だけ感じていってください。

【条件】
・レオパは売価が一匹10000円均一
・餌は、コオロギを毎日一匹ずつ給餌する。コオロギは一匹15円。
・エアコン管理している1部屋に、レオパは無限に管理が可能。
・一匹の世話に、一日5分を要する。
・一つのつがいから、毎年卵が6個取れる。
・種親の購入と、それに伴う器材の金額は考えない。
・病院にかからないし、病気にもならない。

以上の条件で、レオパで利益を獲得するには、どれくらいの規模での飼育が必要か。

まず、レオパ一匹を一年間飼育する環境が幾らか

・餌コオロギ一日一匹15円×365日 =5475円(年間)
・エアコン空調による管理(全国平均から、月1500円と仮定)=18000円(年間)
・一匹にかかるパネルヒーターの電気代(6w)=1300円(年間)

一匹飼養した場合の年間の諸経費=24775円
飼育にかけた時間一日5分×365日=約30時間

つまり、ざっと4日感無償で働いて25000円損したイメージです。まぁペットは趣味なので、致し方ない支出ですね。
というか、年間の費用は思ったより安い。

次に、繁殖の為につがいで2匹を一年間飼養した場合

・エアコン代は、同じ部屋に管理するので
=18000円(年間)
・餌、一匹年間5475円×2 =10950円(年間)
・パネルヒーター6w年間1300×2 =2600円(年間)

2匹飼養した場合の年間の諸経費=32090円
飼育にかけた時間5分×2×365日 =約60時間

ここで、繁殖が成功して6匹の生体を産ませたと仮定
さらに生後2ヶ月目でいっきに完売すると仮定。なんて都合のよい仮定だろうか(笑)

一匹を2ヶ月飼養した際の経費 =1200円
10000円で売れて、8800円の利益

今回は6匹産まれているので、52800円

つまり、52800−32090 =20710円ゲット
飼育にかけた時間は、子供の2ヶ月×6匹を足して、約90時間

一日8時間労働として、約11日稼働して利益が2万ちょっと。
時給換算すると、約230円です。
仮に、種親を一匹1万で購入した際はこれでペイ。
でも2匹でペイは思ったより儲かってるな。

では、この計算で、レオパだけで月20万円の利益を獲得してみよう!で逆算する。

とりあえず、240万円以上の利益を獲得する為に、レオパの匹数にXを代入してみる。

利益{26400X} − 経費{18000+1300X+5745X}=2400000

導き出されるXは125。つがいでという条件なので、偶数にして【126匹】が正解ですね。

意外と種親いらんのですな。
時給に換算してみると、
一匹30時間の、126匹+ベビー2ヶ月飼育で、189匹分!
一日8時間労働で、708日分!

げ、一年365日超えてしまった。矛盾発生。

一日16時間、レオパの世話に時間を使ったら、354日分。
時給は、423円。なかなかの労働条件。

でもまぁ、体感的には、毎日200匹の餌やり、コオロギ一日一匹、、、、できなくは無い、、、、?

で、実際ベビーは何匹産まれているのかというと、126×3=378匹。

でも実際は、ベビーはハッチから2ヶ月飼育するわけで、一時的に一日500匹の世話。

これはなかなかですね〜

とりあえず、今回の条件での計算はここまでとします。

これはあくまで、
販売価格一匹1万円で
2ヶ月で完売して
一匹も病院に通わす事なく
必ず6匹ベビーが取れて
種親と器材は無料で手に入り

という条件で、さらに種親の寿命なども考慮しないという、ひどく単純な条件の場合です。

この甘々な条件で、かつ一年に700日分の労働というジャック・ハンマーかおまけの矛盾した労働条件でひと一人の月収がたったの20万円。

実際にやろうと思ったら、条件は上にも下にも変えれますが、これは現実的では無いですね。


現在、私の知る限り、爬虫類のブリードだけで生活している人間は日本にはいません。

イベント等で産まれた子供を売ると、なんだか儲かってるように感じますが、上記を見れば、いかに爬虫類ブリーダーというのがビジネスと程遠いかが見えてきます。

でも、計算してみた私の感想は、
「想像していたよりも、なんとかなりそう」
でした。

改めて書きますが、この計算は、かなり条件を絞ったもので、

下げられる経費も、上がる経費も、
下がる利益も、上がる利益も、

まだまだ腐るほど余地があります。


んで、これ言っちゃうと、本末転倒ですが、レオパみたいに小売店で最安値1万円以下の生き物を、ブリーダーが1万円で直売するのって、超高難易度です。
じゃあ高単価なレオパを売ればいい?しかし高単価のレオパは、需要が劇的に下がるので、そもそも売るのが難しくなります。
数を揃えれば揃えるほど、売れずに抱えるレオパが増えていきます。イニシャルコストも激増しますし、損益分岐点も遥かに先になります。
なんで、この計算式の前提そのものが、そもそもアテになりません(笑)

ここから感じるものも、人それぞれあると思いますし、この数字が何かの参考には一切なりません。

とにかく、出てきた数字のフィーリングだけ味わってもらえたら、これから自分がやりたい事の指針になるかもしれません。







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