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爬虫類用の電球、蛍光灯などの取り扱い方

閲覧ありがとうございます。
ミル・エスカマスと申します。
趣味として爬虫類の飼育から、爬虫類販売店に就職。
独立を視野に退職し、現在業界への貢献を考えて模索中です。
このnoteでは、爬虫類飼育という趣味の世界をちょっと変わった視点から書いていきます。


今日、買い貯めしておいた新品の爬虫類用の蛍光灯を開封するも、チカチカするばかりで点灯せず。

一年近く前に購入したもので、お店に返品するわけにもいかず、泣き寝入りを覚悟したものの、

交換球をストックしておく事は、飼育者としてはむしろ良い事だと思うし、駄目元でメーカーに電話して見た。

メーカーさんは、購入の証明書も無いこんなものに、交換可能との事。

ありがとう。ズーメッドジャパン様。

しかし、交換前に自宅のコンセント口から直に指して試してみてとのアドバイスを貰い、試した所、見事に点灯した。

長い間、立てた状態で保管されていた蛍光灯は、回路に詰まりが起きる事がある、そこに、強めに電圧をかけてやる事で、詰まりが解消されて点灯するようになる事があるそう。


そんなこんなで、今回は、

意外と知られていない電球の取り扱いの注意点

を、電球の種類別に、知っている限りご案内しようと思います。

いつも通り、ダラダラと長くて読みづらい記事ですが、皆様のためになりますように。


まず一つ目
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・GEXのヒートグローやサングローのような、ガラス電球

ご存知とは思いますが、水がかかると割れます。

ピュッと水をかけると、爆発します。
そんな事をする人は居ないでしょうが、
結構多くの人がやるミスとして、霧吹きの微量のミストで割る方が居ます。

こういった場合、目に見えないヒビが入って点かなくなってる事が多く、

「うちはすぐ電球が点かなくなる」なんて人はコレが多いです。

あと、トカゲのクシャミとか、モニターやリクガメなどが、大きめの水入れに飛び込んだ時のしぶき等で割れることもよくあります。

フトアゴのような飼育環境のもの以外では、割と珍しくない事なので、取り扱いには注意が必要です。

対策として、光が出るタイプの電球には、「スワンプグロー」など、水しぶきに強い商品もあります。

あとは、ハロゲンタイプの商品も水しぶきに強いので、少し単価は上がりますが、安全を考えると、個人的にはかなりオススメです。


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・セラミック(陶器)で出来た光の出ない保温球

上記の電球より、霧吹きなどの水分には強いです。

ただし、全く割れる心配が無いわけでも無いという点と、
割れた時に気付きにくいという欠点があります。

寒い季節に、点灯して無い事に気付くのが遅れると生体へのリスクが高いので、一概に安心も出来ないといったところ。


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・暖突やヒーティングトップなどの設置型の遠赤外線ヒーター

上記商品のような水への弱さは無く、かつ省エネで大変人気の商品。
日本では主流になってます。

商品単価が高いのが悩ましい所ですが、長い目で見たときに、電球よりも経済的です。

注意事項としては、

・「暖突」は、メーカーによると、サーモスタットとの併用はするなとの事。
正直、併用しないといろいろと使いにくいものなので、分かっていても使いますが、メーカーが推奨していない以上、何かあったら自己責任です。
ちなみに、ヒーティングトップはサーモスタットとの接続を推奨しています。

・保温効率が良いだけで、熱量は少ない。
これ、誤解している方が非常に多いです。
暖突のパッケージにも、「13wで60wの保温球と同等の効果」と書いてあるので、誤解するのも仕方ないのかもしれませんが、
あくまで、ケージの中を保温する効率がとても良いだけで、60w保温球相当の熱を出しているわけではありません。
コレ、普通に使う分には問題無さそうですが、、、、

暖突で温室を保温している方を良く見ます。
暖突は、空気全体を温める能力は、電球よりはるかに低いので、温室のように、空気全体を温めるのには非常に非効率です。
ただ暖突の直下のケージがぼんやり温まるだけです。

実は、欧州やアメリカなどの爬虫類飼育先進国では、こういったタイプの保温器具は基本的に販売されて居ません。
奥行き含め、日本よりも広いケージでの飼育が推奨、普及していますので、熱量が少ないと役に立たないからです。


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・紫外線を照射する、蛍光灯タイプ

爬虫類飼育のマニュアルとしては、紫外線は常識です。

直管型の蛍光灯と、電球と同じタイプのソケットで使用するタイプがあります。

基本的な取り扱いは、紫外線の性質も交えて説明が必要ですが、わりと情報も出回っていますので、割愛いたします。

今回、よくやりがちな注意事項としては、

ケージ内に設置する事による、生体に対する斜めの照射、アレ良くないよ!というところです。

紫外線灯に限らず、すべての「光」が出るランプに共通する所ですので、知らない人は必読です。

フトアゴやリクガメなどの、高さを必要としないケージの中で良く見ます。

低いケージの中で、照射安全距離を保つ為に、クリップスタンドで斜めの方向に電球を取り付けてあるアレです。

基本的に、太陽は真上にあるときに爬虫類は日向ぼっこします。

これが、斜めの取り付けだと、日中ずっと西日のような、非常に眩しい環境が出来てしまい、強烈なストレスや、爬虫類の目にダメージを与えます。

他にもデメリットがいくつかありますが、大きい部分だと、上記のような事です。

所有している土地が少なく、爬虫類ケージを縦に積み上げる場合が多い日本の飼育者にとにかく多いようです。


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・メタハラやパワーサン、ソーラーグローなどの水銀灯タイプ

水銀灯は、名前の通り中に水銀が入っており、これを電気で気化、その圧力で光を放ちます。
こと、「紫外線」という観点から、爬虫類用の灯具としては右に出るものはありません。
LED等の開発が進んで居ますが、
LEDは、「紫外線を出さない光」として発達した性質故に、紫外線を出す研究は時間がかかっています。

さて、注意事項ですが、

液体を構造に組み込んでいる電球なので、水銀灯には、「点灯姿勢」と呼ばれる、電球の取り付け角度に対する制限が存在します。
それを守らない場合、電球の寿命に著しく影響を及ぼしたり、設定された波長の光とは違う光を放ってしまいます。

ちなみに、バスキングランプの注意事項で説明したような理由により、爬虫類用の水銀灯の点灯姿勢は、すべて「垂直」に使用するように作られており、

斜めに取り付けると、すぐに壊れるし、必要な紫外線が供給されなくなります。

クリップスタンドでこの電球を使用している方の多くは、斜め上から電球を照射しており、
コレ、ダメゼッタイ!です。

ゼンスイの「ソラリウム」は、日本の飼育環境向けにクリップスタンド型のソケットが使われていますが、あれを保温球のようにケージ内に斜めに取り付けるのは非常にデメリットが多いです。取り扱いにはご注意を。

ちなみに、爬虫類先進国では、この「クリップスタンド型の電球ソケット」がそもそも存在しません。

すべてドーム型ソケット

場所も食うしケージ上部がモッサリするので、見た目に不満の多いドーム型ですが、
爬虫類への健康面や、水銀灯の性質をちゃんと考えられて商品が販売されているという事です。

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ペットファースト。飼い主なら当たり前だろうと殆どの人が思っている事ですが、知識がなければ、愛は虐待と区別がつかなくなります。

たかが電球、されど電球です。

今回の記事で、皆様の家の爬虫類が少しでも快適になりますよう心から願っています。


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