【詩作日記】「異国の出来事/パムッカレ」
「パムッカレ」
石灰分を含んだ温泉が
白い芸術を作り出す
それがパムッカレ
そっと足を水に浸して
大地の脅威を
直に感じてみる
日本の温泉と
明らかに違う何かゞあるのに
歯痒いまでに
言葉で言い表せない
石灰棚の上で
じっと下の街を眺めていた
デニズリという名の街
確かにこゝも
異国の街
温かいところにやってくると
白人の観光客が増えてくる
カッパドキアとは異なる
あか抜けた雰囲気が
わざとらしささえ
感じられていた
「パムッカレ」 詩集「異国の出来事」より
1997年パムッカレ・リカス・リバー・ホテルにて 2021年再推敲