数学の勉強はなぜ必要?勉強してどんな得があるの?
今回は数学を勉強する「モチベーション」について書いてみます。私なんかは中学生高校生のときは「相対的に得意だったから」という理由だけでやってきて、大学に入ってからは「純粋に面白い、やってて飽きることがない」という感じでここまで(現在23歳まで)やってきました。
ですが中学生高校生なんかは、「なんで数学を勉強しなきゃいけないのか」「なんで数学が受験科目になっていてしかもめちゃめちゃ配点高かったりして重要みたいなことになっているのか」という疑問を抱くことはあるでしょう。受験の仕組みを理不尽だと恨むこともあるのではないでしょうか。
ですので今回は数学を勉強するメリットについて書いてみます。これを読んでちょっとでも数学を勉強するモチベーションの「足し」になればいいなぁと思います。
1. そもそもなぜ「算数」ではなく「数学」なのか?
私たちが「算数」ではなく「数学」の勉強にはじめて取り組む(取り組まされる)のは中学一年生になってからです。負の数などと呼ばれるものを勉強するところから始まります。マイナスいち、なるものをここで勉強するんですね。社会人のみなさんは覚えていらっしゃいますでしょうか。
そもそも算数と数学は何が違うのかというところですが、これは教科書とか文部科学省の資料に書いてあると思うのですが、大学院まできて数学の研究までやりにきた私の肌感覚でいうならば、算数は「数あそび」数学は数のおりなす「空間概念」を学ぶものだと思っています。
算数が「数あそび」だというのは簡単に想像できると思います。算数というより「算術」といった方がしっくりくるような気がします。
一方数学を「空間概念」といいましたが、たとえば負の数を学ぶということは、あれは数の範囲を0より小さいところまで「拡張」しているといえます。じつはこれは小學校でも同じことをやっていて、分数や小数を勉強するのも数の範囲を整数からはみ出す、つまり拡張しています。
しかし負の数を導入することと分数を導入することの本質的な違いは、「四則演算で閉じているか」というところにあります。
小学校までで習った数だけで特に困ることとしては、引き算。4ー2はできるけど、正の整数しか知らない状態では2ー4を計算することはできないのです。仮にできたとしても2ー4の答えは正の整数のなかには存在しません。2ー4=xを満たす0より大きな整数xないですよね?
さらにいっておくと、大学の数学科ではこの考え方をさらに推し進めて、もはや数の集まりではなく足し算引き算掛け算で閉じている集合「環(ring)」という概念の上で数学をします。割り算は特別強い操作だと思ってます。
2. 数学は「抽象化」「一般化」の過程を勉強できる
このように数学では、数の概念から出発してものごとをどんどん「抽象化」「一般化」していきます。方程式を考えることだってそうですよね。今まで1+1を計算できればよかったしそれで生活できるのに、ある日突然x+2=1をみたすxを出せと言われます。これも単に数を勘定することをもう少し一般的に考えているのです。このように数学ではものごとを抽象化、一般化することを数を通して学びます、いわばそのような頭の訓練を行っているのです。
そしてこんなふうにして抽象化一般化をする思考訓練が日常生活に役に立つのか?と。意味あるのか?ということですが、私の結論としては「知らなくて生きていけないことはないけどできた方が得する」と思います。
たとえば、私のnoteの別記事に、「反動技を使わず\\\\\」という記事がありますが、あれはポケモンのゲームをしていた経験を踏まえて書いたものです。やったことがある人はわかると思いますが、ポケモンのゲームは交互に技を出して相手のhpを削り、0にした方が勝ちです。それで、たとえば「すてみタックル」のような、威力が高いけれども与えたダメージの割合に応じて自分もダメージを受ける技があります。これを乱発すると自分もダメージを受けて瀕死になりますから、何度も使えるものではありません。これを日常生活に置き換えると、キャバクラとか高いお酒をガブガブ飲んでストレスを発散するような行動は、ストレスは解消できてめちゃめちゃすっきるするけれども経済的に自分にダメージがかかると。そうではなくて、爆発的にすっきりすることはないけれども読書したり音楽を聞いたり、好きな動画を眺めるというのはお金のかからない、負担の少ない趣味だといえます。
3. まとめ
このように、たかがポケモン、たかがゲームの世界の話も日常生活に置き換えられるレベルに「一般化」して考えることで、楽しく生活することができます。自分の人生の立ち回り方を考えるときに、このようにゲームの世界に置き換えてみると割りと納得いく答えがでてきます。多くのひとに親しみやすい、おもしろいたとえ話ができたりします。このような「考え方のコツ」を数学を勉強することで身に付けることができます。
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