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【通関士試験】受験勉強中意識していたこと

こちらは自己満記事です。勉強法を模索中の方の参考になれば嬉しいです。
受験勉強中意識していたことです。

全般

・法令や基本通達に立ち帰ることを厭わない
問題を解いている中でわからなかった部分については、テキストで調べるのが一番速いですが、できるだけ根拠とされている法令や基本通達を検索して読むようにしていました。私は演習時はパソコンを横においてすぐに検索できるようにしていました。法令はインターネットのe-Gov法令検索で無料で読めます(例:関税法)。
演習問題では点の知識が問われがちですが、根拠法令や基本通達に立ち帰って周辺の法令も併せて読むと、点の知識が線になってつながることも多かったです。例えば暫8(加工・組み立て)と加工・修繕の減税については、細かい手続きは一緒なんだなあ、とか。

・自分が一番暗記しやすい方法を確立する
大学受験を通じて、私は赤シートでキーワードを隠して暗記する方法が合っているというのはわかっていたので、演習を開始してからは自分が間違えたポイントをまとめた過去問・模試復習ノートを作成していました。寝っ転がっていても勉強できるので良かったです。当日試験会場にも持ち込みました。
ただ、この方法は人に依って合う合わないあると思いますし、ノートを作る時間と手間が勿体ないという意見もあると思いますので、ご自分が覚えやすい方法を試行錯誤して確立する、というのがポイントなのかなと思います。

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・過去問は時間を測って、マークシートに解答する
演習時常に意識していたのは本番です。私は過去問を解く際はすべてみこさんが公開してくださっているマークシートをコピーして時間を測って解いていました。(みこさんのマークシートのフォーマットはこちら☜
特に実務は決して時間の余裕がある試験ではありませんし、金額等注意深くマークしなければならない箇所も多いので、マークシートを塗る時間・確認する時間も含めて試験時間だという意識を常に持つようにしていました。

・過去問を解く時からマークシート用シャーペンを使う
TOEICでも言えることですが、問題数が多いとマークするのにかかる時間って意外と馬鹿になりません。私はマークシート用シャーペン(1.3mm)を購入して普段から過去問演習をしていました。太めのシャーペンはピンキリで売っていますが、私はステッドラーのシャーペンが書きやすくて、スタイリッシュなフォルムで好きでした。本日時点、Amazonで660円で買えます(明日からAmazonプライムデーだからもしかしたら値下がったりして?)

以下は科目別です。

通関業法

・とにかく過去問。法改正には注意
通関業法はそこまで範囲が広くなく、過去問と同じ問題が何度も繰り返し出題されるため、過去問を5年分3回転もすれば充分だと思います(都度復習して、正解できなかった部分は確実に覚える前提で)
割と法改正が多いのもこの科目の特徴ですので、あんまり昔の年度まで遡って解きまくると過去の法令を誤って覚えてしまうリスクがあります。直近ですと2016→2017にかけての法改正が多かったので、過去問を解くのは2017年以降のもので良いかもしれません。2016年以前の過去問を解く場合は、どの分野が今は法改正されているのがを把握したうえで解く必要があると思います。

関税法等

・丸暗記に頼らず、理解するようにする
自分自身ド文系で、学生時代は暗記に頼りがちだったのですが、もうワニの丸飲み的な暗記ができるほど若くはないし(苦笑)、関税法等の試験では似たような名前・パターンで中身が違うものが大量に出てきますので(保税地域とか、適用法令とか、法定納期限とか。。)覚える以上に、理由と一緒に理解することを意識して勉強していました。
輸出入できない貨物の分野のあたりもなかなか煩雑ですが、国外に違反貨物を出すよりも国内に流通させてしまうことのほうが日本にとってはハイリスクであるという前提を覚えておけば、輸入できない貨物のほうが輸出できない貨物よりも多いという点は忘れませんし、逆に外為法は国際平和の維持と国際貿易の均衡を目的にしていると考えれば、輸入よりも輸出のほうが規制が厳しくなると自然に考えることができます。

通関実務

・【申告書】本番を意識して問題量をこなす
全般のところでも触れましたが、申告書問題は特に本番を意識して練習していました。合格を左右するポイントで、スピードと正確性が両方問われるからです。私は申告書問題はすべて(ちょっと紙が勿体ないですが)仕入書をコピーして、本番さながらに書き込みながら時間を測って解いていました。目安時間は輸出15分、輸入25分にしていました(ゼロ申にそう書いてあった)。
※ちなみにフォーサイトでは輸出も輸入も10分で解けと書いてありますが、初見の輸入申告書を10分で解くなんて現実的でないですし、計100分の試験時間を考えれば輸入申告書に30分弱かけても全く問題ありません。
今は試験本番に蛍光ペンの持ち込みも可能ですので、同じ括りになる品目は同じ色でマーキングして、課税価格計算の際に間違えないように工夫していました。

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・【申告書】聞いたことのない商品は英語で関税率表から探す
通関士試験では、貿易実務検定と異なり特段英語力は試されていませんが、それでも苦手意識の強い方は仕入書の英語を見ただけでウっとなってしまう方がいらっしゃると思います。私自身は英語は得意なほうですが、それでも見たことのない商材が出てくると面喰いました(53回実務のCaulking compoundとか)。そんな時は英語を解釈しようと思うのではなく、記号として認識して、関税率表の中からその品名をパズル感覚で丸ごと探すようにしていました。聞いたこともないような名前の商材は、だいたいそのまま関税率表の英語欄に載っています。

・【計算問題】最低限電卓を使いこなしつつ、問題量をこなし、繰り返す
計算問題は関税協会の計算問題ドリルでひたすら数をこなして鍛えました。当該ドリルは様々なパターンの問題が収録されており、よくできた問題集ですので、この問題集を信じて繰り返していれば8割方得点できるようになると思います。
あとは細かいことですが、時間を短縮するために私は電卓を左手で打てるようにしました(税理士、会計士などを目指される方がよく使われる手法です)。右手で電卓を打って右手でマーク、問題用紙に転記…としているとスイッチングに時間がかかってしまいますので、右手はシャーペンに専念、左手は電卓に専念させるようにしました。電卓操作は私も大して使いこなしているわけではありませんが、M±、MRあたりは使いこなせておくと時短になっていいと思います。

・【選択・択一】過去問をこなす
意外と対策しづらいのが実務の選択・択一問題。事前教示、特恵関税(原産地資格)、EPAあたりが頻出ですが、過去問で訓練するのが一番の練習になるような気がします。。。私は実務だけは10年分遡って過去問を解きました。EPAについてはその年の目玉の協定が出題されがちですが、54回では日米協定、出ませんでしたね。来年は日英協定でしょうか?

・【分類】出題形式に合わせた練習をする
通関士試験の中で唯一「とにかく覚えるしかない」分野ですが、やみくもに覚えるよりは出題形式に合わせて必要なポイントを覚えたほうが効果的かと思います。1類~97類までそれぞれの表題が何かを暗記されている方もいらっしゃいますが(問題をこなしていると自然にある程度覚えますし、無駄とは思いませんが)、例えば実際に【Q. 1類が指しているのは何ですか A. 生きている動物です】といった聞かれ方はされないので、表題の暗記よりもこの類に何が入って何が入らないか(どれとどれが仲間なのか)というポイントを押さえるほうを優先されたほうが得点につながりやすいのかなと。。その点においてヒューマンアカデミーの実務対策問題集の分類問題はよくまとまっていました。お勧めです。

以上です。長くなってしまいましたが、読んでくださった方、ありがとうございました!

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